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大御所パンクバンド「ザ・ウィラード」「ラフィンノーズ」の元ドラマーKYOYAが、高円寺にステーキハウスをオープンしていた!

高円寺 ステーキ インタビュー こだわり Pickup

f:id:Meshi2_Writer:20150615191007j:plainみなさんは“インディーズ”という言葉を知っていますか?

音楽業界におけるインディーズとは、日本レコード協会に加盟する大手レコード会社所属のアーティスト、つまりメジャーと対比するかたちで、独自のレーベルやセルフプロデュースを行いながら活動するアーティストのことを意味します。一昔前はインディーズ=“アマチュア”という概念が根強くありましたが、最近は有名アーティストも続々生まれ、裾野もかなり広がりました。

このインディーズという言葉が音楽業界で頻繁に使われるようになったのが、1980年代のインディーズムーブメントです。当時、異例のセールスを記録したLAUGHIN'NOSE(ラフィンノーズ)、THE WILLARD(ザ・ウィラード)、有頂天の3バンドを『インディーズ御三家』と呼んでいました。この伝説のバンドのメンバーは、今どうしているのでしょうか?

今回は、ラフィン、そしてザ・ウィラードと、伝説の2バンドを渡り歩いた唯一のメンバーが都内随一のロックタウン、杉並区・高円寺で飲食店をオープンしたと噂を聞いて潜入してきました。

鋲ジャン&モヒカンのパンクスが八百屋で買い物する街

f:id:Meshi2_Writer:20150615084614j:plain高円寺といえばロックの街、そんなイメージを持った人は多いのではないでしょうか。一昔前、暴走族が集う街として名を馳せた高円寺は、いつからかライブハウスやレコードショップ、古着屋、ニッチなセレクトファッションショップ、タトゥーショップなどができ、バンドマンが集う街として有名になりました。

いつの時代もアンダーグラウンドカルチャーを発信してきた高円寺、約束の時間まで少し散歩してみることにしました。

 

高円寺といえば、地域に根ざした商店街が残る数少ない街です。大型スーパーではなく、路面店でお買い物する地元の人たちであふれています。

f:id:Meshi2_Writer:20150615090305j:plain一昔前は、鋲ジャンにモヒカンのパンクスが、こうした八百屋で買い物をしている姿もよく見かけたものです。地元のおばちゃんたちに入り混じって買い物する姿は、なかなかのコントラストでしたよ。

 

f:id:Meshi2_Writer:20150615091255j:plain目の前の壁にこれまたパンクな落書きを発見しました。知る人ぞ知る、歌舞伎町をパンクスで埋め尽くしたイベント“KAPUNK”のロゴですね。

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f:id:Meshi2_Writer:20150615091817j:plainアンダーグラウンドなカルチャーと日常の生活が何の違和感もなく混在する高円寺の商店街を歩いていると、やはりたくさんのライブハウスを見かけます。やはりこの街は、バンドマンやロック好きを惹きつける特別な磁場があるのでしょう。

数年ぶりに高円寺にやってきた筆者も、かつてパンクスだった頃を思い出しました。

おっと、そろそろ約束の時間。噂のお店へと急がねば。

ロック&肉の香りが充満!「STEAK HOUSE KYOYA」

f:id:Meshi2_Writer:20150615092232j:plain高円寺の高架沿いを歩いていると……ありました、ここです。その名も「STEAK HOUSE KYOYA」。ビビットなオレンジ色の外観と大きな提灯が目印です。のれんに描かれたシルクハットでお気付きの方は、相当なロック通といえるでしょう。

f:id:Meshi2_Writer:20150615191007j:plainそう、ここは1980年代インディーズ御三家といわれた、ラフィンノーズとザ・ウィラードの伝説のドラマー「KYOYA」さんがオープンしたステーキハウスなのです。唯一この2バンドを渡り歩き、シルクハットスタイルとパワフルなドラムで名を馳せたロックスターの1人です。


ザ・ウィラードをご存知ない人は、こちらの動画をご覧下さい。

今からちょうど30年前、1985年夏に行われ、約8,000人を動員した伝説の新宿アルタ前ライブです。今みなさんが待ち合わせ場所として利用したり、アイドルがライブしているあの広場で、こんなライブが行われていたんですよ。

それでは、いざ店内へ入ってみましょう。

f:id:Meshi2_Writer:20150615193103j:plain店内は、カウンターのみというスタイリッシュな雰囲気。新旧のパンクロックが流れて気分も盛り上がってきます。

KYOYAさんが「もしよかったらトイレを見てみて」とおっしゃるので入ってみると……

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f:id:Meshi2_Writer:20150615193706j:plainそこには、KYOYAさんこだわりのロックな空間となっていました。まっさきに目に付いたのが、現役時代の象徴ともいえるあのシルクハット。イギリスの超大御所パンクバンドThe Damned(ダムド)のドラマーRat Scabies(ラット・スキャビーズ)に憧れてのものだそうです。ナント、そのラットが実際に来店していて、このシルクハットには本人の直筆サインが入っているのだとか。まさしくお宝ですね!

KYOYAさんいわく、店内はどんなお客さんでも迎え入れられるようにスタイリッシュな雰囲気にしたそうですが、せめてトイレだけでもロックな空間を作りたかったんだそうです。

いま初めて語られる、ラフィンノーズ脱退の真相

f:id:Meshi2_Writer:20150615194343j:plainカウンターに戻り、いよいよステーキを注文。取り扱っているお肉は、ヒレやサーロインと並ぶ牛肉最高部位の「リブアイロールステーキ」のみというこだわりっぷり。贅沢に鉄板を使って焼いていきます。なんというゼイタク。

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ステーキを焼いていただいている間、ここで以前から気になっていたお話を聞いてみることに。現役バンドマン時代、ザ・ウィラードを電撃脱退し、ある意味ではライバル関係でもあったラフィンノーズへ加入したKYOYAさん。何か特別な事情でもあったのでしょうか。


ラフィンノーズをご存じない方は、こちらの動画をご覧下さい。

1997年のザ・ウィラード脱退後、かねてからの仲間たちとモスキートスパイラルというバンドでドラムを叩いていたKYOYAさん。そんなとき、盟友ラフィンノーズのドラマー脱退から、サポートメンバーとしての誘いを受けたとのこと。同じインディーズの大御所パンクバンドとはいえ、ザ・ウィラードとは世界観がまったく違うラフィンノーズでしたが、KYOYAさんの中では「このメンバーの中でもう一度光りたい」という意識の変化をもたらしたんだそうです。

最初はザ・ウィラードという肩書きがラフィンのお客さんに受け入れてもらえるか不安だったそうですが、ライブにザ・ウィラードのTシャツを着て来てくれるファンがいて、それがラフィンノーズの歴代ドラマーの中で最長となった7年続ける原動力になったとのこと。

f:id:Meshi2_Writer:20150615234557j:plain「ただ、ドラマーとして100点がとれなかったんですよね」とKYOYAさん。ラフィンノーズ在籍時にドラマーとして満足のいくプレイができなかったといいます。年齢も50歳を迎えて、ミュージシャンとしての成長を感じられなくなってしまったという言葉がなんとも印象的でした。ファンにそんな姿を見せたくなかった――。そんな男気あふれる理由から、2013年、突然のラフィンノーズ脱退となってしまったんだそうです。

ボリューム満点!「リブアイロール」の400gステーキ

f:id:Meshi2_Writer:20150616090822j:plain自分が自信を持って提供できるもので勝負したい……。バンドマンを辞めたとき、KYOYAさんの中では意志が芽生えたといいます。実はザ・ウィラード時代からステーキ店でバイトをした経験があり、自分の店を持つのはかねてからの夢だったというKYOYAさんは、バンドマン時代の仲間に支えられながらここ高円寺で夢を実現させることに。

ペイントから内装まで、仲間たちががんばって施工してくれたばかりか、オープン時には、ラフィンノーズのメンバーがホームページで特設ページを作ってくれたり、ライブフライヤーに載せてくれたのだそう。もう感動秘話ですね。

と、そこへ来た来た!ボリューム満点のビッグステーキが!

f:id:Meshi2_Writer:20150615235540j:plain今回注文したのは、お店で一番大きくてインパクトのある400gのステーキセット(ライス・コーヒー付 3,800円)です。鉄皿からあふれんばかりの大きさは、肉好きKYOYAさんのこだわりの証。フルーツとハチミツの甘みを隠し味にしたおろし醤油ソースをベースに、すりおろしニンニクやフライドガーリックをお好みでトッピングしながらいただきます。

f:id:Meshi2_Writer:20150616093355j:plainナイフを入れると、ミディアムレアに焼かれた赤身と肉汁が食欲をそそります。脂身が少なく、赤身中心のリブアイロールは、口の中でほぐれるほどの柔らかさが特徴。噛みしめるごとに広がる肉の旨味がやみつきになります。

せっかくなので、オススメの食べ方を聞いてみました。「最初にカウンターに設置してある塩コショウで食べてみて下さい」とKYOYAさん。肉好きなら、まずは肉本来の旨味を感じるべし。
次に、こだわりのおろし醤油とすりおろしニンニクの組み合わせでほおばるのがベター。
もうひとつ、サイドメニューのハラペーニョを組み合わせて食べるのが、実はオススメの食べ方だそうですよ。ステーキとハラペーニョを一緒に頼めば、常連さんの仲間入り!

憧れのバンドマンと相席になることも!?

f:id:Meshi2_Writer:20150616094208j:plainドリンクは定番のビールからワインまで揃っているので、食事オンリーはもちろん、気軽な居酒屋使いももちろん可能。ニューロティカのあっちゃんや、BUCK-TICKのメンバー、その他有名バンドマンが足繁く通うらしいですから、もしかしたら憧れのバンドマンの隣席に座ることもあるかもしれませんね。緊張してステーキの味がわからなくなるかも(笑)。

f:id:Meshi2_Writer:20150616094610j:plain「高円寺は、よそものだった自分を迎えてくれた特別な場所」とKYOYAさん。お店同士の繋がりが深く、2軒目にオススメしたいロックなお店も教えてくれるそうですよ。

「まだオープンして1年ちょっとですが、もちろんまだまだがんばってやっていくつもりですよ。一品、一品、値段以上のものを提供しますので。音楽好き以外も来て欲しいですね!」と語ります。ロック通にはたまらないお店と街ですが、デートで訪れてみてもいいかもしれませんね。

 

いかがでしたでしょうか? ロックな街・高円寺と伝説のロックスターが手がけるステーキハウス。美味しいお肉を楽しみながら、貴重な音楽話に興じることができます。是非若手バンドマンにこそ、一度足を運んでみてほしいお店です。

お店情報

STEAK HOUSE KYOYA
住所:杉並区高円寺南3-59-9
電話番号:03-3311-0577
営業時間:火曜〜土曜 17:00~24:00 (L.O 23:30) / 日曜 14:00~21:00 (L.O 20:30)
定休日:月曜

 

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書いた人:
矢口優太

1985年、山形県最上町生まれ。桜美林大学卒業後、家業であるタクシー会社に勤務。新規に旅行代理店・カフェ事業を立ち上げる。東京で大手旅行会社勤務を経て、2013年より念願の音楽業界へ転身。ライブ制作・マネジメントの傍ら、経験を活かしてフリーライターとしても活動。最上ロックフェス主宰も務める。

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