新潟濃厚味噌ラーメンのお店
新潟市には、「新潟濃厚味噌ラーメン」という濃厚な味噌スープを、割りスープでお好みで薄めて食べるというラーメンがあります。
新潟の巻という地域で生まれた濃厚味噌は、弟子達が各地でお店を出したり、インスパイアであったりと、新潟県内各地へと広がっていきました。
今回は、数々の新潟濃厚味噌を提供するお店の中でも、ひときわ強烈なインパクトを放つお店をご紹介したいと思います。
「東横」愛宕店
新潟市民の間では、
「東横の味噌ラーメンを、割りスープを入れないで食べる」
という事が、さも武勇伝の様に語られる事が多々ある程に、古くからたくさんの人達に愛されてきた味です。
そんな「東横」の美味しく迫力満点の一杯がこちら。
▲特製野菜みそラーメン 990円
もの凄いボリューム感です!
トッピング無しの普通の味噌ラーメンでもボリュームがあるのですが、特製野菜味噌はさらに盛りが良くなります。
野菜は、キャベツとモヤシがたっぷりとのり、「特製」にするとチャーシューがのります。
巨大なチャーシューも食べごたえが凄い!
スープは超濃厚な味わいです。
味噌ラーメンで「濃厚」というと、大抵
- 味噌が濃い
- 豚骨等のスープが濃い
の2種類の濃さを指していると思います。
ちなみにこちらのお店は、その両方が濃いのです。
“パンチのある豚骨スープに超濃厚な味噌”
この濃厚タッグがインパクトの秘訣です。
そして、なんといっても注目は「麺」です。
超濃厚な味噌スープに負けない歯応え抜群の極太麺。
食べごたえがあるだけでなく多加水(麺に含まれる水分量が多い)のため、序盤に上の野菜と戦っている間にも伸びる事はありません。
「東横」の美味しさの秘密に迫る!
「東横」の美味しさの秘密を探るべく、厨房に潜入してみました!
ベースとなるスープの仕込み
「濃厚なスープ」というと、いきなりガンガン強火で炊いているのかと思いきや、弱火で濁らない様に煮込んでいました。
これは、濃厚味噌以外にあっさりの醤油や塩を提供している事もあり、まずはそちらのスープを取り、残ったスープを炊き込むというスタイルの様です。
ここで、強烈なアイテムが登場しました。
工事現場などで使用されるスクリュー
寸胴にイン!
通常、豚骨ラーメンというと、煮込みながら焦げないように棒でかき混ぜつつ、ガツガツと骨を砕き、中にある髄をスープに溶け出させる事が多いと思います。
その作業はかなり過酷で時間のかかるものです。
しかし、このスクリューを使うと、あっという間に骨が粉砕され、かくはん効果によりスープがすぐにドロドロに濁っていきます。
出来上がりの白湯スープ
そして、「東横」の味を支える重要な物がこちら
味噌
地元新潟の味噌蔵に特注し作ってもらっているとか。
ちなみに、麺も自家製です。
数年前にこちらの麺作りを取材させてもらった際の写真を掲載したいと思います。
(当時の取材記事はこちら)
味噌ラーメン作りに密着
ここまでは、仕込みについての説明となりましたが、続きましては「東横」の味噌ラーメンが出来るまでをご紹介したいと思います。
極太麺は茹で時間が長いため、まずは麺を茹で麺機に投入します。
茹で上がった麺は、並行して温めておいた丼に入れます。
普通の醤油ラーメンなどの場合は、タレを入れた丼にスープを注ぎ、そこに麺を入れるといったケースが多いですが、こちらの味噌の場合は、まず麺を丼に入れます。
野菜を豚骨味噌スープで煮込みます。
そして麺が入った丼にスープを注ぎます。
そして、野菜を平ざるで集めます。
まるで、麺の湯切りのように、野菜のスープを切っていました。
そして麺とスープが入った丼に野菜をのせます。
そして出来上がり!!
新潟濃厚味噌といえば「割りスープ」
「東横」の味噌といえば、やはり割りスープです。
あっさりとしたスープが入っており、これを濃厚味噌スープにお好みで加える事で、食べやすくする事が出来ます。
ちなみに、数年前までは、以下の写真の様に丼に入って出てきました。
割りスープのスタイルの変化があった頃は、長年このスタイルに慣れ親しんだ人達から、
- 味気ない
- 前の方が良かった
といった声を良く耳にしました。
かくいう私もそのように感じていました。
しかし、丼に割りスープが入っている場合、これを使い切る事は稀であり、残すケースが大半となります。
そういう意味では、必要な分だけ使うポットに入ったスタイルはエコなのかなと思います。
麺を自家製麺に変えたり、豚骨スープにスクリューを使ったり、割りスープをポットにしたりと、昔からの味を守りつつ、改善と改良を繰り返しているのは凄い事ですよね。
あっさり系のラーメンもウマい!
前述のスープ作りで炊き込む前に抜いたスープは、野菜や魚介等の素材を加え、あっさり清湯スープへと仕上げます。
そのあっさりスープを使ったラーメンがこちら。
▲醤油ラーメン 580円
あっさりシンプルながらも深みのある味わいの醤油ラーメンです。
東横といえば味噌が定番ですが、「醤油ラーメンの方が好き」という常連さんも多いようです。
サイドメニューもお勧め
▲油淋鶏 550円
カリっとあがったジューシーな鶏肉に甘酢醤油がかかり、美味しくお腹いっぱいになります。
▲エビ餃子 300円
迫力満点の濃厚味噌が評判のお店「東横」 。
あまりのインパクトに忘れられない一杯となる事でしょう。
新潟にお越しの際は、ぜひ寄ってもらいたいお店です!
お店情報
【閉店】東横愛宕店
住所:新潟県新潟市中央区愛宕2-2-3
電話番号:025-282-2838
営業時間:11:00~23:40LO(日曜日・祝日~22:00LO)
定休日:なし
ウェブサイト:http://www.touyoko.jp/
※本記事は2016年5月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。
※このお店は現在閉店しています。
※飲食店の掲載情報について。