なぜか高円寺が「うどん」の激戦区になっていた

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いつの間にか高円寺がうどんの激戦区になっていた

少し前から疑問に思っていたのです。

そう言えば高円寺って、うどん屋が多いな」と。

試しに中央線沿線の駅で、うどん屋(蕎麦屋がうどんを提供している場合と大手全国チェーンを除く)を検索してみたところ、

  • 中野【4店】
  • 阿佐ヶ谷【0店】
  • 荻窪【4店】
  • 吉祥寺【4店】
  • 高円寺【7店】

(※2019年3月25日現在。時期により多少の誤差はあるかもしれません)

 

こういう結果に。

ちょっと調べただけで、高円寺には「さぬきや」「うどん酒場 でべそ」「本格手打うどん 和乃家」「手打うどん敷島」「肉汁うどん屋 とこ井」「うどん屋 てんてこ」など、出てくる出てくる。

吉祥寺や中野など、もっと人口の規模が多い街と比べても、やはり高円寺にはなぜかうどん専門店が多いようです。

その理由を探るために、高円寺のうどん店でタイプの違う3店舗を実食してみたいと思います。

 

地元に愛されて20年以上。炊き込みご飯と小鉢がついた定食スタイル

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1件目の「手打うどん敷島」は家族経営のお店。阿佐ヶ谷で約8年、ここ高円寺に移転してからは23年ほど営業している、地元に愛されている老舗。

入り口の瓦屋根が目印です。

 

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タイミングがよければ、麺を打つ姿を見ることもできます。

 

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▲鍋焼きうどん(1,000円)

 

この日は少し肌寒い天気だったので、ほっこり温まりそうな「鍋焼きうどん」を注文。

こちらのお店では、麺類はすべて炊き込みご飯と小鉢がついた定食スタイルで提供されます。

 

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海老天、カマボコ、玉子焼き、しいたけ、さつま芋天、レンコン天、カイワレ大根、白菜、牡蠣、とにかく具沢山で栄養も満点。

単身者の多い高円寺で愛され続ける理由でしょうか。

家族経営ならではの落ち着いた雰囲気でいただくうどんは心まで温まります。

 

お店情報

手打うどん敷島

住所:東京都杉並区高円寺北3丁目23-6
TEL:03-3223-8212
営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休(主に水曜日)
ウェブサイト:http://koushindoori.com/shop/shikishima

www.hotpepper.jp

 

迫力の極太麺と濃厚肉汁の「武蔵野うどん」とは

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「トコイ……トコイ……」高円寺で「トコイ」といえば筋肉少女帯でも諸星大二郎でもなく「肉汁うどん屋 とこ井」でしょう!

ある意味、すごく中央線的な名前です。

 

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▲とこ井スペシャル 1,100円

 

魚介だしと豚のだしが溶け込んだ看板メニュー「肉汁つけうどん」の豪華版。

肉と油揚げ増量に生卵とバラ海苔入り。麺の量は並盛、中盛、大盛、特盛から並盛を選択。麺の太さは極太、武蔵野うどんの特徴でもあるゴリゴリした食感を楽しむために冷盛りに!

 

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かなりの太さと弾力のあるすごい歯ごたえ。ふすま(小麦を製粉したときにふるい分けられる糠)が入っている褐色ががった独特な麺は店主の手打ちです。

 

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スープと具を一気に。

魚だしと豚のだしが溶け合い、噛むと油揚げのうま味がジワッと滲み出る深い味わい。

太くて表面が粗いためか汁が麺によくからむ。だしがからんだ肉も甘みが最高です。

 

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半分ほど食べたところで胡麻辣油を数滴たらし、黒七味をふりかけてピリ辛に味変。

ガラッと味の表情を変えて楽しく完食しました。

濃厚な味わいが、ラーメンやつけ麺好きをも取り込み高円寺の評判のお店として知られています。

 

お店情報

肉汁うどん屋 とこ井 

住所:東京都杉並区高円寺南4-7-5 久万乃ビル1F
TEL:03-5913-8809
営業時間:火曜日~日曜日 11:30~16:00 18:00~23:30(L.O.)
定休日:月曜日 ※祝日の場合は営業(翌火曜日が休み)

www.hotpepper.jp

 

【閉店】こだわりの無化調だしと自家製麺、おいしいつまみで居酒屋としても

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こちらは自家製麺とだしにこだわった、女性店主が経営する評判の店「うどん屋 てんてこ」。

うどんだけでなくおつまみも充実しているので、ちょい飲みにも使えます。

 

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お酒も充実。つまみで一杯の後にうどんでしめましょう!

 

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▲自家製だしのおでん 5個おまかせ盛り(550円)

 

この日の具はだいこん、たまご、つくね、コンニャク、ちくわ。

 

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▲ごぼう天 ハーフ(160円)

 

少し太めにカットしたごぼうを使い、しっかりした歯ごたえの天ぷらをカレー塩でいただく。ビールとの相性も抜群。

うどんやおでんの汁をくぐらせてもおいしいです。

 

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化学調味料や添加物を一切使わず、北海道の利尻昆布と厳選した節を使ったかけうどんと同じだしを使用した優しい味です。

 

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▲牛と野菜の香味油つけうどん(900円)

 

以前来店した時はさっぱりとした梅おろしぶっかけうどんを食べたのですが、最近創作うどんに力を入れていると聞き、本日はこちらを注文。

 

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具材と一緒にシコシコしたうどんを頬張ると香味油と牛肉のうま味が広がり、その後から唐辛子のピリ辛感が押し寄せて、少しタイのフォーのようなエスニック感も感じられます。

食べる前は武蔵野うどんを意識しているのかなと思いましたが、まったく別の方向からのアプローチで、新鮮なおいしさでした。

 

お店情報 

【閉店】うどん屋 てんてこ

住所:東京都杉並区高円寺北2-22-11
TEL:03-3330-3003
営業時間:月曜日~金曜日11:45~15:30/17:30~22:30(L.O.)土曜日・日曜日・祝日11:30~21:30(L.O.)
定休日:木曜日

※このお店は現在閉店しています。
飲食店の掲載情報について。

 

ところで、なぜ高円寺にはうどん屋が多いのか?

お店や高円寺在住の友人に聞き込みしたところ、南口に「肉汁うどん屋 とこ井」が出来たあたりから急にうどん専門店が増えてきた印象があるという声が多く聞かれました。

おいしいお店がひとつあると、その街に引き寄せられるように自然と同ジャンルのお店が増えていく……そんな法則があるのかもしれません。

うどん専門店が増えていくなかで、以前からあったお店も新たな味に挑戦したり、老舗は先代からの味をしっかり守っていたり……とさまざまなお店の個性が競い合っているなと感じます。 

今後さらにお店が増え、高円寺が気分にあわせていろいろなうどんが楽しめる街になりつつあるのは間違いないようです。

個人的には麺がやわやわでゴボウ天が乗った福岡スタイルのうどんを「かしわおにぎり」と一緒に食べられるお店もできたら嬉しいな!

これからも高円寺のうどんに注目していきたいと思います。

 

書いた人:BLObPUS

BLObPUS

オリジナルキャラクターの怪獣フィギュア「BLObPUS(ブロッパス)」をリリースしたのをきっかけに活動開始。国内外のフィギュアイベントに参加しつつ中央線沿線を飲み歩く怪獣おじさん。蓄光素体にメタリックカラーを基調とした独特の色使いで彩色にも定評がある。

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