家飲みが2,000倍楽しくなるかも!「にせんべろメーカー」で食材2,000円分熱してみた

2020年末に発売され大ヒットした家飲み家電「せんべろメーカー」が、ヒーターの長さ2倍になって新登場! 酒好きライターが購入し、自宅で「にせんべろ」を楽しんでみました。

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2020年から大きく変わってきた食事情。「早く外食を心ゆくまで楽しみたい!」と思う気持ちと同様に、「家での飲み食いを今以上に楽しみたい!」と思う気持ちも強くなっています。

 

家での飲み食いを楽しむ方法はいくつもあります。家族で会話を楽しみながら団らんするといった、雰囲気に頼る方法。高機能な調理家電を活用して、美味しさを突き詰めていく方法……などなど。

 

ところで、雰囲気と味の両面から気分を盛り上げてくれる、変わり種卓上家電「せんべろメーカー」をご存知でしょうか。自宅にいながら居酒屋気分を味わえる卓上家電なのですが、2021年5月末、そのパワーアップ版の「にせんべろメーカー」が登場しました。

 

「せんべろ」とは、「千円でべろべろに酔える」ような価格帯の酒場を意味する言葉。自宅で気軽に楽しくべろべろに酔える家電の2021年版、はたしてどのようなものなのでしょうか。

 

「にせんべろメーカー」をご紹介するとともに、いろいろ温めたり焼いたりしてみたのでレポートいたします。

 

「にせんべろメーカー」とは

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▲筆者が購入した「にせんべろメーカー」。熱燗鍋とおでん鍋を添えて

本機の前身となる「せんべろメーカー」は、家電やアウトドアグッズを開発・販売するライソン株式会社から、2020年12月に発売されました。

 

電熱ヒーターの上に炙り網や熱燗鍋などをのせることができ、火を使わず安全に家飲みが楽しめる卓上家電です。鍋も本体にしっかりはめられるので、酔ってひっくり返す心配がありません。

 

「居酒屋に行けなくて寂しい」という社員の声から企画され、おでんや熱燗が恋しくなる季節に発売されたそれは、製品一つで「せんべろ」の世界観を再現するために、とっくりとおちょこも付属品にされるほどのこだわりの一品。

 

広報の方曰く「刺さる人に刺さってくれればいい、という感じ」で売り出されたそうですが、飲兵衛なSNSユーザーを中心に話題となり、初回納入分が予約完売になるほどの大ヒットになりました。

 

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▲せんべろメーカー 提供:ライソン株式会社

その後、社内の商品部メンバーで雑談していた際、同社製品の「網焼魚グリル」が話題にあがりました。サンマをまるまる一本焼けるロングサイズのヒーターがついているその製品は、悲しいことに全然売れない「失敗作」だったそう。

 

しかし、「そのサイズのヒーターと『せんべろメーカー』を組み合わせたら、おでん鍋も炙り網も"全部のせ"できて豪華になるのでは」という意見が出て、その場にいた社長がすぐGOサインを出すほど大盛り上がり。

 

こうして、長さ2倍の「にせんべろメーカー」開発に至ったそうです。

 

「にせんべろメーカー」の中身はこんな感じ

さて、購入した「にせんべろメーカー」の本体はこちらです。

 

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幅約50センチ、奥行き約10センチ、高さ約11センチという直方体です。網や鍋を渡すための支えがあるのもパッと見て分かりますが、やはり目立つのはU字に渡る電熱ヒーターでしょう。このヒーターの活躍により、僕らはべろべろになれるのです。

 

付属品は次の通り。

・焼き鳥網

・炙り網(大小)

・おでん鍋

・熱燗鍋

・とっくり

・おちょこ(2個)

・トレイ

 

トレイは、網から落ちる肉の脂などを受け止めるためのもの。、トレイを外して丸洗いするときに汚れを落としやすくなります。

 

基本的な使い方は、ご想像の通り。本体の上に網や鍋を置き、そこで温めたいもの、焼きたいものをのせるだけです。

 

「にせんべろメーカー」という名前に敬意を評し、およそ2,000円の予算感で食べ物を購入してきたので、いろいろ試していきましょう!

 

お酒はお燗用の日本酒を少々

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日本酒はカップ酒で200円ほどのものを購入しました。ほか、ビール(250円ほど)も買いましたが、温めはしていないので省略です。

 

お燗を作る際には熱燗鍋に水を張り、そこにお酒を入れたとっくりを置きます。とっくりはギリギリ限界まで入れて、およそ160ccの容量(一合サイズよりも少し小さめ)でした。

 

こぼさないように余裕を見ると、120ccほどで楽しむ容量ではないでしょうか。

 

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熱燗鍋の水がおよそ21℃、とっくり内の日本酒がおよそ14.5℃(冷蔵庫に入れていた)の状態で「にせんべろメーカー」のスイッチをON。15分ほどで中のお酒が45℃くらいになりました。

 

この加熱時間で熱燗の一歩手前、十分な速度感ですね。

 

おでん鍋で湯豆腐を作ってみる

おでん鍋をどのように使おうかと考えていました。

 

季節がら、おでんを堪能することも少ないと思い、汎用性の高い湯豆腐にチャレンジすることに。

 

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おでん鍋の底に乾燥昆布(一袋100)を敷き、その上に木綿豆腐(100円)を置き、水を張りました。おでん鍋を設置して、スイッチ・オン!

 

詳細な時間は計測していませんが、20分以上したところで中の温度は80℃を超えていたように思います。

 

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泡がでてグツグツ煮込む、ということにはなりませんでしたが、十分熱くなるレベルで温めることはできています。多分、チキンラーメンなど作っても美味しいですね、このおでん鍋。

 

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取り出した湯豆腐には醤油をかけていただきました。うん、美味い!

 

ベーコンの炙りはスマッシュヒット!

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湯豆腐を作る傍ら、炙り網(大)ではコンビニの焼き鳥(およそ170円)とベーコン薄切り(およそ150円)を焼きます。

 

コンビニの焼き鳥を電子レンジではなく、「にせんべろメーカー」で焼き目がつくほど熱して食べると、また味わいがよくなるものです。この選択は常に「あり」です。

 

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焼き鳥も良かったのですが、それ以上にヒットだったのがベーコンの薄切りです。これを焼き網に置いておくと、見た目から何からとても雰囲気があるんですよね。

 

しばらくすると、ベーコン表面の脂がブツブツいい始めます。さらにもう少し時間をおいてひっくり返すと、美しくついた焦げ目と焼けたベーコンの香りが、目と鼻を刺激するんですよ。

 

こりゃ、もうたまらん……。

 

ベーコンは何度でも焼きたいですし、これからは脂を極限まで落としたカリカリベーコンを極めていきたいな、と思わされる一品でした。

 

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ちなみに、この手の脂のある食べ物は、わさびをつけると美味しいです。脂とわさびの相性の良さを知っていると、いろいろ楽しいですよ。

 

洋風も楽しめる! 小さいピザを焼いてみた

小さなサイズのピザが、5枚入り約290円で販売されていました。そのうちの一枚を炙り網(大)にのせます。

 

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最初はシュレッドチーズが溶ける頃を目安に食べよう、と焼いてみました。

 

裏側が少し焦げてきた頃、表のチーズもまあまあ溶けていたのでこのタイミングでパクリ。

 

生地はサクッと、チーズはとろっとしていたので及第点かもしれません。でも、もっとじっくり焼いて、かじったときにチーズがニューンと伸びる感じにできたら、さらに美味しく食べられたかも。

 

炙り網を使うと、焼き鳥網を使うときより電熱ヒーターと具材の距離が近くなるため、具材に熱が通りやすくなります。じっくり火を通したいものは、焼き鳥網を使って焼いたらいいのかもしれません。

 

ここらへんは、次回の課題に取っておくことにします。

 

ブリカマは美味いぞ

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薄いベーコンはさておき、コンビニの焼き鳥のような「一度火の通った食べ物」を程よく焼くのが「にせんべろメーカー」の得意分野かと勝手に思っていた筆者。

 

ブリカマのような厚みがあって、冷蔵状態から火を通す食材がどのように焼けるのかは、とても興味がありました。

 

このブリカマはおよそ160円。皮側からじっくり焼き、脂が落ち始めてきたらひっくり返し、あとは雰囲気で様子を見ながら焼いていきます。

 

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結果的に、うまく焼けました!

 

あまりに慌てすぎて味付けを何もしないまま焼いてしまったのですが、焼き上がったものに塩を振って食べることで、美味しくいただくことができました。

 

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火が通っていなくて、かつ厚みのある食材も、十分楽しめる調理器具だと言えます。

 

缶製品もいける

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グリーンカレーの缶詰(およそ150円)を温めてみました。狙いはこれをご飯にかける……のではなく、ロールパン(5個入りで一袋100円)をちぎって浸し、フォンデュ的にいただこうというものです。

 

最初は焼き鳥網で缶を温めていたのですが、なかなか温度が上がりません。しばらく待っても70℃台で、いまいち温まり切らないなあという印象でした。

 

しかし、焼き鳥網より電熱ヒーターに近くなる炙り網に移すと、缶の中のカレーがグツグツ言い出しました。これなら、缶詰も十分に温められますね。

 

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早速パンを浸していただきます。

 

おお、これはナイスなカレーフォンデュ。目論見成功です。

 

デザート(パイナップルとマシュマロ)を焼いてみる

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食事系は堪能したので、デザートで〆ることにしました。

 

250円ほどで売っていたパイナップルの缶詰と、100円ショップで売られていたマシュマロを、それぞれ串に刺して焼いてみます。

 

 

まず、マシュマロは焼き方をしくじって、焼き鳥網の上で溶かしてしまったので、なかったことにします……。


マシュマロはある程度熱源から離して焼いたり、短時間で炙る程度にするのが正解だったと思うんですが、網に直でのせたうえに長時間焼きすぎてしまいました。いつかリトライして、チョコレートフォンデュを試したい……!

 

 

パイナップルは一口サイズに切って焼いたのですが、やっぱり焼き鳥網では熱感が足りません。炙り網に移すことで、ちょっと焼き目も付いていい感じになりました。

 

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▲炙り網で焼き目が付いたのを確認する際に、焼き鳥網上で撮影

これ、食べてみると、焼く前よりも甘みが強くなってるんですよ。

 

同じものを食べるのに熱を通した方が甘くなる、というのは長ネギ・玉ねぎで体験していますが、パイナップルやその漬け汁のような糖分でもこうなるのはちょっと新鮮でした。

 

うん、美味。美味。

 

「にせんべろメーカー」で、自宅飲みは確実に楽しくなる!

実際に「にせんべろメーカー」で色々な食材を焼いてみて、かなり楽しめることが分かりました。

 

上で紹介した食材のお値段の合計は、ビールも含めて約2,020円。お店の安売りも駆使しましたが、それも含めて楽しく、安く飲めました。

 

例えばベーコン焼きなんて、その他の調理器具でも焼けるわけですよ。しかし、網焼きで、程よい距離感で、じわじわと焼けている様を観察するのは、ホットプレートやフライパンでは得られない楽しさなんですよね。

 

よく、焼き肉を焼いているときに使う

「肉を育てる」

という言葉。あの育てる感覚を強く意識できました。

 

調理器具の特徴を捉えると、更に楽しみ方が広がっていくでしょう。

 

分かりやすいのは、焼き網の種類で熱の伝わり方が違うこと。缶をそのまま網の上に置いて温めるときには、炙り網に置くのがベストですね。

 

おそらくですが、一人でチーズフォンデュやチョコレートフォンデュなどを楽しむのであれば、空き缶にチョコやチーズを入れ、炙り網の上に設置するといいかもしれません。おでん鍋よりも効率がいいのではないかと思います。あ、あと、アヒージョとかも。

 

逆に、じっくりじわりと温めたいときや、かなり焼けたものを温度保持しつつも強い熱からは逃したいときは、焼き鳥網を活用するとベターです。

 

おでん鍋はおでんだけに使う必要はありません。汁物を温めたり、具材を茹でたり、幅広く使えます。気分的には室内で楽しむソロキャンプです。

 

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にせんべろメーカー、一人飲みの楽しさを「マシマシ」にしてくれるのは間違いありません(もちろん、パッケージにあるように二人でシェアして使うのも良さそう)。

書いた人:奥野大児

奥野大児

馴染んだ店で裏メニューを頂けるのが至高と思っている呑兵衛ライターでブロガー。店主と仲良くなるのが得意らしい。グルメ、旅、歴史、IT、スマホなどなど多ジャンルで書きます。

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