超シンプルうまい玉子焼き弁当があった
「巨人 大鵬 玉子焼き」って言葉、ご存知ですか? 「子どもが好きなもの」の代名詞をあげた昭和の流行語です。しかし時代は平成となり早や28年、昭和の子供たちもとっくに立派な大人となった今も、玉子焼きの美味しさには変わりがありません。
そんな皆が大好きな玉子焼きを、まるまる1本、味わうことの出来るのり弁があるというので、さっそく買いに行ってきました。
その玉子焼きの入ったお弁当を買うことが出来るのは、都内では2店舗。西武新宿PePeと大泉学園ゆめりあフェンテにある自然食品・無添加食品専門店の「ボンラスパイユ」です。
「ボンラスパイユ」は、国産小麦・天然酵母使用のパン、おからや米ぬかを使ったお菓子、 フェアトレードのコーヒー、無添加のお惣菜やお弁当など、こだわりの食品を取り扱ったお店です。
お弁当コーナーに発見!
キュートな黄色がひときわ目を引く「玉子焼き 赤鬼 とうきょう」のお弁当やお惣菜の数々です。
メニューは、砂糖を使った甘い玉子焼きの入った「赤鬼のりたま弁当」(598円 ・税別)と、葱入りで甘くないだし巻き玉子の入った「青鬼のりたま弁当」(698円 ・税別)、赤鬼玉子焼きに加えて、数品のおかずが入った「赤鬼いろどり弁当」(630円 ・税別)。その他にも、鹿児島産黒豚のそぼろと玉子の組み合わせが楽しめる「赤鬼黒豚そぼろ丼」(698円・税別)、和三盆を使用した「赤鬼和三盆玉子焼き」(598円・税別)などを買うことが出来ます。
こちらが「赤鬼のりたま弁当」。
のり弁といえば、白米の上に、おかかや昆布の佃煮をのせて海苔を敷いたものに、白身魚のフライにちくわの天ぷら(or 磯部揚げ)、そしてきんぴらごぼうに、たくわんのおかずの乗った、ある意味男らしいお弁当の代表格というイメージですが、「赤鬼のりたま弁当」のおかずは、直球に玉子焼きだけ。
玉子焼きにかける、自信の程がうかがえます。
食べてみると、玉子は優しい味ながら、しっかりとだしと甘みが効いてます。ふわふわで冷めていても、美味しい! 角切りの大根は甘酢漬けでほどよいアクセントになります。持って帰ってくる途中にやや散乱してしまいましたが、ご飯の下にはおかかが敷かれています。
「青鬼のりたま弁当」のほうは、もう少しあっさりしつつも、甘みがない分だけ、だしの味が引き立ってます。「甘い玉子焼きは苦手」という方はこちらをどうぞ。
「赤鬼いろどり弁当」には、赤鬼玉子焼きに加えて、鶏肉のしょうが焼き、昆布の佃煮、青菜のおひたし、人参のきんぴらなどのおかずが。玉ねぎの自然な甘みが際立っているしょうが焼きは柔らかく、昆布は甘くてうまみがとにかく強い。人参はほんのりと甘くてごま油の風味が後を引き、青菜はしゃきっとして滋味深い。
すべてがいい素材を使って、丁寧に作られています。お弁当というと、添加物やカロリーが気になるけれど、「玉子焼き 赤鬼 とうきょう」のものならば、毎日食べても健康をバッチリ保てそうですね。
「赤鬼のり弁」の玉子焼きへのこだわりとは
しかし、なぜゆえに玉子焼き一本で勝負に出たのか。大久保にある厨房へうかがい、そのこだわりを聞いてみました。
――そもそも、お店を始められたのきっかけは?
「僕の父親が香川県の高松で玉子焼き屋さんをしておりまして。で、せっかくだから、その玉子焼きを東京の皆さまにも提供できないかな、と考えたのが最初です。東京でお店をオープンしたのは、3年前、2013年の4月12日ですね。ちょっと前までは、ここの店舗で販売やイートインもしていたのですが、現在は厨房としてのみ機能させております」
――この卵の特徴ってどんなものでしょうか。
「卵は、父親が使っているのと同じ、香川県産のものを使ってます。色が鮮やかで黄色が濃い。これは僕の感覚ですが、他のものと食べ比べても味が濃厚で、玉子焼きに合う味ですね。養鶏場から直送で届くので、鮮度もいいです」
――玉子焼き一本っていうのは、結構、挑戦的な試みだと思うんですが。
「特徴を絞った専門店にしたくて。東京には玉子焼きの名店がたくさんありますが、この味もぜひ食べてみていただきたいと思ったんです」
――実は、わたしも、この近くを歩いていて「えっ、おかずが玉子焼きだけののり弁!?」と驚いたのが最初です。だけど、食べてみると、美味しくてこれだけで、もう満足です。「赤鬼」を食べるか「青鬼」を選ぶか、悩んじゃう人もいると思うのですが、それぞれの特徴をお願いします。
「両方とも、枕崎の鰹節と、利尻の昆布だけを使った一番だしが共通していて、『赤鬼』のほうはそこに砂糖と醤油と塩を加えて、合わせだしにしたものを使用しています。甘いですが、東京の玉子焼きと比べると、やや控えめになっていると思います。『青鬼』は砂糖が入っておらず、だしと醤油と塩だけですね」
――ものすごくシンプルなのに、美味しいってすごいですね!
「とことんシンプルに素材の旨みをいかして作っています。うちの商品はすべて、HPで材料を公開しているのですが、それ以外のものは一切使っていません。ちなみに一本焼くのに5分程度、卵は3個使用しています」
――すべての素材をHPで公開し始めた理由って?
「飲食店でも、産地を一部公表しているお店はありますけど、すべてを公開しているところはなかなかないですよね。『××産野菜のなんとか』とか『○○産和牛のなになに』とメニューにあっても、それ以外のものは書かれていない。『じゃあ、他のものは何なんだろう』ってずっと思っていました。だから、『うちは全部公開してみよう』と」
――砂糖や塩まで公表されているのは珍しいですね。これは確かに安心ですね。健康に気づかっていつつも「やっぱり美味しいものを食べたい」という人に、多く知ってもらいたい玉子焼きです。どうもありがとうございました。
「赤鬼」「青鬼」ともに、玉子焼きだけでも販売されているので、手みやげとしても多く利用されているそうです。興味のある方はぜひ食べてみてください!
お店情報
「玉子焼き 赤鬼 とうきょう」のお弁当やお惣菜が買えるお店
ボンラスパイユ 西武新宿ぺぺ店
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-30-1 西武新宿ぺぺB2
TEL:03-5287-1831
営業時間:10:00~22:00
※「玉子焼き 赤鬼 とうきょう」のお弁当は月曜日・水曜日・土曜日のみの販売になります。
「玉子焼き 赤鬼 とうきょう」のホームページ
※本記事は2016年5月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。