ちゅ〜っす。
メシ通レポーターのマツータケシです。
突然ですが、ちかっぱ(とっても)幸せな夢を見たとです。なんだか茶色い海を渡っていたかと思うと、そこはデミグラスの海。牛肉エキスがたっぷり染み出たソースが、ウマいのなんの。
ってことで、そいつをいただきながら目指す先は、トロトロの溶岩が溢れる、黄色いマウンテン。そう、そこはオムライスの山!! 上陸していざ頂上へ!
とその前に、「よっしゃっ!」と、腹ごしらえ。巨大なスプーンで卵の山をひとすくいすると、鮮やかなオレンジ色をしたケチャップライスがお目見えです。
「どうせ夢ならば」と、お腹がはち切れんばかりに頬張って、「あぁ〜♪ なんつう幸しぇ〜♪」と、起きたら布団をヨダレまみれにしてしまいました。
ちっきしょ〜!
こんな夢を見てしまっては、居ても立っても居られましぇんっ。
お日さんが沈むころまで待たなきゃならんけど、仕事が終わるや否や、私的福岡一の絶品オムライスが食べられる店へGO!!!!!!です。
てなわけで、やってきました薬院のダイニングキッチン『ペヒーズ』です。小さな川の側にあるビルの2階に、店があります。
まずは、お店の紹介。ここに集うお客さんは、実に顔ぶれ豊かで、オートレーサーや競艇選手、プロのダーツ選手や地元で有名なアコースティック・デュオも常連なんだそうです。
ほらっ、カウンターの上を見上げればオートレーサーのサインがぎっしり。
店主も趣味でオートレース(バイクにまたがって実際にコースを走ること)をやるらしく、店にはレース用のヘルメットやライダーススーツが飾ってあります。
賞金ランキング常連のトップレーサや、誰もが知っているであろう著名な選手も来店するとのことなので、会えればラッキー、モンキー、ケンタッキーです!
ほんで、カウンター席ではアコースティック・デュオによる、気まぐれ弾き語りライブが開かれることもしばしばだとか。
突然、ギターが鳴ったかと思うと店に美声が響きます。驚くお客さんもいるそうだけど(笑)、ムードはたちまちアットホームな宴会に。知らないお客さんと肩でも組んで、酔って、はしゃいで……そうやって縁が生まれる、そんな雰囲気のよか店なんです。
この雰囲気を作り上げているのが、“オムライスマン”こと、店主の小山俊平さん(写真右)。
見よ、このファニーな男前ぶり!
そして、縁の下の力持ちであるスタッフの山道拓也さん(写真左)。彼らの大らかで気さくな人柄を目当てに、素敵なお客さんが集まってくるようです。
小山さんは福岡の老舗ダイニングキッチンで修業をし、7年前に独立。
私的には、福岡には本格的な洋食がいただける店が意外と少ない印象なのですが、その数少ない店のひとつがこの店です。
んで、んで、んで、まずは兎にも角にもデミグラスソースを味わってでございます!!!
仕込みにも実に手間がかかっています。
牛骨、鶏ガラ、野菜を焼き上げ、トロ火でじっくり煮込む、という工程を数回繰り返し、およそ2週間かけて仕込んでいくそうです。最後にニンニク、玉ねぎ、牛すじ、ワインを加えて煮詰めて完成。絶品というよりも、味に色気がプンプンと溢れる、べっぴんなデミグラスソースのできあがり!! でございます。
このデミグラスソースを存分に味わえるのが、店自慢のオムライス「みんな大好きトロトロたまごのオムライス(小750円〜)」。
トマトの酸味が食欲をそそる本格チキンライスに、ふわとろ卵がこぼれ落ちて、大人も子どもも黙っちまう逸品です。
おやっ、旗まで立って。たしかに「大人のお子様ランチ」的なメニューですね。
本物のデミグラスソースは甘ったるくなく、リッチ&ビターな味わい。コクが深く、口に入れるとキラキラと輝くような旨さを放ってくれます。おいしさを分かりやすく表現するならば、昔ある料理漫画がありましたが、その中に登場するじいさまのリアクションがしっくりピッタリです!
……ん?逆に分かりづらい?そりゃ、失敬。
嗚呼、それこそ本当にこのデミグラスの海を泳ぎたい〜。
とさえ思えるオムライスは、チキンライスを薄焼き卵でくるんだ「昔ながらのデミオムライス」もあるので、お好みでどうぞ〜。
続きまして、裏名物「完熟!! デミグラスソースカレー(750円)」の登場です。
どうしてもオムライスの影に隠れちまうのですが、いやはやこれまた“ピンゼツ(絶品)”!!!。
デミグラスソースを作る際、牛すじ肉を破棄する店も多いようですが、こちらではそれを再利用。炒めに炒めた大量の玉ねぎと、オリジナルで調合したスパイス、さらに牛テール料理の仕込みで生じる牛テールスープと合わせて、こちらも“THEお店味”なリッチな味わいの欧風カレーのできあがりでございます!!
一口目「ヌヌっ、ウマい!」
二口目「ややっ、やっぱし、旨し!」
ラスト「ヨッ〜ホッホッホ〜、世は満足じゃ♪」
と、こんなカレーです。
私めもそうでしたが、オムライスのおいしさに引っ張られて、オムライスの後にカレーを注文する強者も多いそう。
しかし、お腹に余裕があれば、それは「大正解!!!!」でございます。
お持ち帰りができるチルド商品(500円)もあるので、ぜひ声を掛けてみてください。
さて、本日は取材ということで出てくる順番が逆でしたが、一品料理もぜひモノなので、ちょいとご紹介。
本日3品目は、先ほどのカレーにスープを提供してくれた「和牛テールのやわらか黒こしょう焼き(1250円〜)」。
はいでました、箸でくずれる系です。
味は、「間違いない!」で、伝わるはずです。
んで、ラスト4品目。
おぉ〜っと、最後の最後に切れ味の鋭い変化球。
「豚足もっちりチヂミ(500円)」は、豚足と書かれてありながら、豚足の原型がありましぇん。
茹でた後で骨から外した豚足と小麦粉を合わせて、茹で汁でペースト状になるまで混ぜた生地を、その名の通りチヂミのように焼いているようです。ただし、ソースがバルサミコ酢というのが、なんとも洋食シェフらしい発想。
さぁて、気になるお味は?
でました10点満点!
今だから言いますが、私は豚足が苦手です。ですが、臭みや嫌な食感は全くなく、豚の旨味がいいところ取り!
バルサミコ酢との相性も抜群です!
いや〜、喰った喰った。
さぁて、帰って風呂入って寝るとしましょう。
んで、今日もオムライスの夢の続きを見ますかね。
お店情報
PEhiis(ペヒーズ)
住所:福岡県福岡市中央区薬院3-7-8 スクエア薬院プレミアム2階
電話番号:092-523-5012
営業時間:18:00〜3:00(L.O.2:00)
定休日:火曜不定休