木屋町と先斗町の間にある“ろぉじ”に隠された秘密基地のような居酒屋「サクの間」【京都】

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今宵も人々を誘蛾灯のように引き寄せる、京都の路地(ろぉじ)。

 

どうも、メシ通レポーターのおかんです。だいたい平日も週末も休日もお酒大好き、バンザイ飲んだくれの私。いろいろと足を運ぶ飲み屋さんは数あれど、やっぱり京都の細道、路地(ろぉじ)にあるお店はテンションがあがります。

 

今回は、木屋町と先斗町を結ぶ「13番路地」にあるステキな飲み屋さんを紹介しようと思います。

 

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目印はこの「13番路地」の看板。木屋町側の歩道を北に向かって歩いていくと、右側に現れます。

 

中を覗けばこの通り。両手を広げることができないほど細い路地にひしめくネオンの数々。あああ、ここをのぞいたが最後、どこにも行かずに帰れた者を私は知りません(調査人数1人)。

 

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路地のなかほどに立てかけてある、この看板。すごくスピーディーさが出ていますが、文字のかすれです。

 

今回ご紹介する「サクの間」です。

 

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お店の入り口は、路地のなかのさらに路地。ちょうど丁字路のような形状で、さらに細い通りが伸びています。

 

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店内はこんな感じ。テーブル席ふたつにカウンター席が8席。

 

あの細い路地を抜けた先に、こんな広がった空間があるとは! なんだか秘密基地みたいでワクワクしませんか? このワクワクを味わえるのが、京都の街に網目状に広がった路地(ろぉじ)の奥で飲むことの醍醐味なのです。

 

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出迎えてくれた店長の佐久間さん。

 

おもいっきりブレまくってて顔だけが瞬間移動したみたいになっていますが、面白いのでこのまま載せます。着用しているのは地元京都のサッカーチームのグッズTシャツ。

 

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お店入り口すぐにはテレビがあり、この日もサッカーの試合が放送されていました。

 

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とりあえずビールを頼んでメニューを眺めながら、何を食べようかと思案。

 

メニューは裏表でドリンクとフードがそれぞれギッシリ書かれています。

 

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▲角ハイボール 550円

 

うちのウィスキーは、角だから〜ってか。定番の飲みやすさにグビグビいけちゃいます。ハイボールって飲みやすいから永遠に飲んでしまいません? そうそう、角以外にも、ハーパーやジャックダニエルなどでもハイボールを注文できます。

 

本当は駆けつけ一杯でビールが来たはずなんですが、喉が乾きすぎていて一瞬でゴブゴブ飲んでしまいました。てへ。

 

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▲いかにんじん 400円

 

ツマミにはこのお店の名物メニュー、いかにんじんをチョイス。店主の佐久間さんの故郷、福島県の郷土料理です。スルメとにんじんを細切りにし、甘辛く漬け込んだ逸品。

 

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スルメとにんじんなんて合うの〜?なんて思うでしょ。思うでしょ。

 

これがまー、ごっつおいしいんです。程よく水分が抜けて歯ごたえを残しながらも食べやすい硬さのにんじんに、スルメのうまみが溶け込んだ漬け汁が染みて、これは最早スルメ味のにんじん、いやにんじんそのものの味もするんですけど。シンプルながらハイグレードな酒のアテとなっております。

 

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カウンターにいたお客さんをパチリ。

 

そういや奥のヒゲのお兄さん、どっかで見たことあると思ったら「GOLDEN MOJA HOLE 」のモジャさんじゃないですか。「あー、mamitaとお知り合いですかー。その節はどうも」「どうもどうもー」なんて挨拶をかわしてうぇいうぇーいと乾杯。

 

モジャさんのところはmamitaが取材してました。京都せっまいなー。

 

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このお店に最初に来たときもおんなじようなことがあったんです。新規開拓でもしようかしら〜と、ふらりと立ち寄ったのが時すでに深夜3時。

 

お客さんはカウンターに女性客がひとりだけで、そそくさ〜と2席ほどあけて着席し、軽く会釈をしたんですが、そのお客さんと目が合ってビックリ。なんと高校時代の塾の同級生でした。

 

彼女は市外の別の高校だったので、会うタイミングといえば週3回の塾での数時間のみ。8年ぶりの再会がこんなところで!? と大興奮したのを覚えています。

 

酒場には、往々にしてミラクルが落ちている……、そう実感してハイボールをおかわり。これはお酒がとまりませんな!

 

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ちょうどそのタイミングで別の友人もお店に現れ、せっかくなのでご飯モノでも食べるかーと、オムそばを注文しました。

 

奥のキッチンで手際よくオムそばをつくる佐久間さん。キッチンのライトとTシャツ、壁のタイルが絶妙に作用しあってスゴイ色彩に。

 

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▲オムそば 750円

 

やってきました酒場のガツ飯〜! 少しのムラもない黄金色の半熟卵に、ソースもんでは珍しくオーロラソースがかかっています。

 

この卵の色、めっちゃキr……

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「いただきます!」

 

「うおおおおおお! 撮ってる途中に取るな!!」

 

静止もかなわず、秒速で奪われていくオムそば。

 

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あっという間に半分以上がなくなりました。

 

甘みのあるソースが絡んだそばめしがギッシリ入っています。粉もん屋さんのものと比べると比較的薄味なので、どんな酒とも合います。マヨネーズではなくオーロラソースなので、程よくフルーティーな酸味が効いているのもミソ。

 

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▲トマトチューハイ 600円

 

〆のデザートにトマトチューハイを注文。〆って……と自分でも思いますがスイーツよりもアルコールなのでいいのです。トマトジュースの飲み口の奥に、しっかりとアルコールを感じられて、デザートにはピッタリ。

 

コンパクトなキャパながら飲み物、食べ物メニューが豊富にそろい、腹ぺこ飲ん兵衛から帰りにサクっと1杯まで、豊富な使い方ができる「サクの間」。路地の奥にあるこの隠れ家感、一度知ってしまったら何度も足繁く通ってしまう魅力があるのです。

 

店舗情報

サクの間

住所:京都京都市中京区木屋町てるや小路東入ル13番路地
電話番号:075-213-1856
営業時間:19:00~翌5:00(LO 翌3:00※フードのみ)
定休日:火曜日

※本記事は2016年4月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。

 

書いた人:平山(通称:おかん)

平山(通称:おかん)

京都在住。編集者/ライター/たまにイラストレーター。大学時代のあだ名「おかん」がいまや通称に。阪神間の酒場をうろつくただの酒好き。酒場が好きすぎてたまに居酒屋やバルでバイトしてます。夢はスナックのママ。

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