皆さん、“焼き鳥”と“串焼き”の違いってご存知ですか?
どちらも、串に刺して焼いた同じような食べ物と思われがちですが、実は違うんです。“焼き鳥”は鶏肉を焼いたものに対して、“串焼き”は串に刺して焼いたもの。
つまり、“焼き鳥”は串に刺さっている刺さっていないに限らず、とにかく鶏肉を焼いたものを“焼き鳥”といいます。一方、“串焼き”は鶏肉に限らず、とにかく串に刺して焼いたものを“串焼き”といいます。
「なるほど〜〜〜!!」と少し興味を持っていただいたところで、
今回は、福岡で話題の“串焼き”のお店をご紹介します。
お店の名前は「串焼き かりんこ」。
場所は、福岡の大激戦区・大名。明治通りの中央区役所交差点から昭和通りに抜ける脇道に入って50メートルほど進んだところの右手です。
暗闇の中で煌煌と輝く白い看板が目印です。
半地下にあるのですが、店先の大きな提灯のおかげで非常に分かりやすい。
店名の「かりんこ」は、店主のお父さんの実家の裏で昔からこんこんと湧き出ている、枯渇知らずの湧き水「かりんこ」に由来するそう。
「この湧き水が生活水となって地域に愛されている存在になっていることから、自分の店もこのような存在になりたいと思って……」と店主。
こちらが、精肉卸店や福岡の焼肉店で修行し、肉を知り尽くした店主の西口さん。なんだか、後光がさしている気がします。
さて、店内は、カウンター8席とテーブル席が2つ、奥には貸し切りも可能な座敷もあります。
では、メニューを見てみましょう!
“串焼き”のお店だけあって、豚、鶏、野菜など様々な串がありますが、
このお店の特徴は、なんといっても牛の串があること。しかも、国産!!
西口さん曰く、「串焼きで牛の部位を出しているところは少ないと思いますよ」とのこと。
ということで、
まずは、おすすめの「和牛たん (454円)」。
ペラッペラな牛タンでははく、しっかりとボリュームもあって肉厚!
食べ応えのある贅沢な1本です!!
続いて、これまたおすすめの「丸腸 (356円)」。
プリップリというよりもブリンブリン!!
噛む度に大量の脂が出てくる出てくる。
この串1本で、軽くジョッキ1杯はいけます!!
ここで、西口さんが「鶏のなで肩串って知ってます?」と。
「胸肉とモモ肉の間の希少部位で、味も胸肉とモモ肉のちょうどいいとこ取りで、脂身のバランスがすごくいいんです」と、自慢げに教えてくれた。
希少部位というフレーズに弱い僕、それはもう食べないわけにはいかない!!
で、もちろんオーダー。
これが、「鶏のなで肩串 (248円)」。
確かに、胸肉とモモ肉を一緒に食べている感じで、モモ肉ほど脂がしつこくなく、脂具合がちょうどいい。美味い!
串焼きだけではなく、単品もかなり充実しています。
その中で、1日限定5食の「和牛メガネステーキ(1,382円)」を発見!!
牛の腰の骨まわりの肉で、この部分の肉の形がメガネに似ていることからこの名前で呼ばれているそう。しかも、1頭から僅かしかとれないという、これまた希少部位。
当然、オーダー!
やわらかくて、噛めば噛むほど旨味が増量していきます。
本当に美味しい肉を食べている感じ。最高!!
ややお腹が膨れてきましたが、まだまだ他のものも食べたい!
メニュー表を見ながら、どうしようか考えていると、
あるものを見つけました。
「ちょい盛りセット(1,280円)」
- ポテトサラダ or マカロニサラダ
- 牛すじとアキレスの味噌煮込み
- 本日の串焼き5種(ハーフサイズ)
と、少しずつ色んなメニューが楽しめるセットのようです。
普通は、最初に頼むお客さんが多いそうですが、今の僕にはこれがピッタリ!!
で、選べるサラダは「ポテトサラダ」をチョイス!
はい、これが「ポテトサラダ」。上に乗っているパリパリのオニオンチップとの食感も楽しい!
次に出て来たのは「牛すじとアキレスの煮込み」。赤味噌の味わいが優しくて、癒されます。
そして、セット最初の串は、
上が豚バラのぐるぐるしそ巻きで、下が豚バラのコンビ串。
ハーフサイズながら、1本で2種類の味が楽しめるのは、なんだか得した気分!
次の串への期待が高まります。
そして次に出て来たのは、自慢の牛串の「ハツ(心臓)」。
シャキシャキとした食感が◎!!
3つ目は、これまた牛串の「牛タンすじ煮焼」。
一度煮たものを焼いているので、表面はカリッとしているけど、中は柔らかくて一気に旨味が口の中に広がります。
さあ、残り2つ。
次はどんな串が来るのか?
4つ目は、まさかの「トマト串」。変化球。
「最後の前に、一度お口をさっぱりとしてくださいね!」と西口さん。
焼いたトマトって食べたことが無かったのですが、甘味が増して、これまた美味い!!
さあ、いよいよ次はラスト。
ラストを飾るのは、リピーター続出という評判の串「つくね串」。
黄身が入った特製ソースと絡めていただきます。
軟骨や胸のミンチが入っているので、コリコリとしていて、なんともジューシー! 特製ソースとの相性も抜群です!!
そこへ白ご飯が登場!
んっ?
あの〜頼んでませんが……。
「つくね串には白ご飯がセットになっているので、余ったソースをかけて、ぜひ食べてみてください」とのこと。
つくねの旨味もプラスされたソースと白ご飯は相思相愛で、スルスルと僕の胃の中に流れるように入って行きました!!
少しずつだけど、なんだか“串のフルコース”を食べたようで、
お値段以上の満足感!
「ちょい盛りセット」かなりおすすめです!!
おトクなおすすめコースもありますよ!
串焼き各種と希少部位の「和牛メガネステーキ」も含まれた、ボリューム満点の「かりんこコース」と、肉のプロによるもつ鍋がメインの「もつ鍋コース」!!
それぞれ2名様からオーダー可能で、90分飲み放題(1,500円)も付けられます。
「事前にコース予約しなくても、当日のオーダーでも対応しますよ!!」
と西口さん。
お客さん目線のなんともうれしいサービス! 気が利いています!!
もちろん、シャンパンもいただきました!
銘柄は「シャルル・オスマン」。
スパークリングワインではなく、ホンマモンの正真正銘シャンパンです!
これが、なんと……なんと……なんと……なんと……
フルボトル(720ml)で驚愕の5,400円!
「ちょい盛りセット」といい、コースの当日対応といい、この価格といい、
サービス精神の塊のようなお店です!
そうそう、ランチもやっていました!
ということで、後日改めてランチ訪問。
メニューは「牛さがり丼」のみ!!
1日40食限定で、ほぼ毎日完売してしまうという代物です。
さすが、肉のプロのお店。
それがコチラ。
見てください! この肉の量!!
そして、この絶妙な火入れ加減!!
これでサイズは並(860円)。
かなりボリューミーなので、このサイズで充分満足です!!
ちなみに、お盆の右隅にある将棋の駒(並)が伝票代わりになっているので、これをレジに持って行って会計をするシステムとなっています。
サイズが4種類なので、当然ながら、将棋の駒も4種類。
ランチに来て、それから夜も来るようになったお客さんも多いという「串焼き かりんこ」、納得のお味です!!
大名の“串焼き”店は、バラエティ豊かな肉を、串だったり、単品だったり、少しずつだったりと、その日の気分でお好みでチョイスして食べられる、なんとも素敵なお店でした!
評判のお店なので、予約して行くことをおすすめします!!
※ 金額はすべて消費税込です
お店情報
串焼き かりんこ
住所:福岡県福岡市中央区大名2-9-20
電話番号:092-771-9494
営業時間:11:30〜14:00(月曜日~金曜日)/17:00〜24:00(LO 23:00)
定休日:日曜日
ウェブサイト:facebook