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名古屋生まれの全国区お菓子「しるこサンド」の専門店!「しるこサンドの森 あん・びすきゅい」

愛知県その他 こだわり しるこサンド 永谷正樹 Pickup

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名古屋人は大のあんこ好き。バタートーストにたっぷりとあんこをのせた「小倉トースト」を朝から食べるし、小倉とマーガリンをサンドした菓子パン「小倉&ネオマーガリン」がスーパーやコンビニの人気ランキングに常時入っているほどだ。

なぜ、そんなにもあんこが好きなのか。その理由は東海地方の茶の湯文化が大きく関わっているらしい。東海地方では江戸時代末期頃から茶の湯が大流行し、抹茶を楽しむ習慣が市井の人々にまで広がったそうで、その名残として、今でも和菓子を扱う店の数は全国でもトップクラスなのだ。

何でも、物資が不足していた終戦後でも、なぜか名古屋には砂糖が豊富にあり、あんこを使った和菓子も作られていたらしい。余談だが、米粉と砂糖を原材料とした「ういろう」も終戦後ほどなくして生まれたという。あくまでも仮説の域を出ないが、甘いものが身近にあったからこそ、独自のメニューが生まれたのだろう。

 

人気の秘密は「3枚食べてじんわりと広がる絶妙な甘さ」

さて、今回はそんな名古屋人が大好きなあんこを使ったお菓子「しるこサンド」を紹介しよう。

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名古屋人にとってはすっかりお馴染みどころか、名古屋のソウル菓子ともいうべき存在だが、知らない方のために「しるこサンド」について解説する。

 「しるこサンド」の製造元は、愛知県小牧市に本社がある松永製菓(株)。創業は昭和13年で、もともとはキャラメルを作っていたという。

 

f:id:Meshi2_IB:20160103142612j:plain松永製菓株式会社、広報担当・藤田大輔さん

昭和31年にはビスケットの製造を開始しましたが、ずっと看板商品と呼べるものがなかったんです。そこで、洋菓子のビスケットに和の要素を加えられないかと考えたのがはじまりです(広報担当、藤田大輔さん)

和の要素。それが地元で圧倒的に支持される「あんこ」だったわけである。当時からクリームをサンドしたビスケットを商品化していたが、それらと差別化するべく、ビスケットの生地とあんこを焼き上げる前にサンドするという、独自の製法を試みた。

ところが、生地とあんこが剥がれてしまうという問題が起こりました。試行錯誤を繰り返した結果、構想から1年後の昭和41年に『しるこサンド』が誕生しました。物珍しさもあって、またたく間にヒット商品となりました(藤田さん)

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ビスケットにサンドしているのは、北海道産のあずきとリンゴジャム、はちみつなどを練ったあん。粒あんではなく、こしあんを使っているため、「おしるこサンド」も商品名の候補に挙がったが、語呂のよさから「しるこサンド」と名付けられた。

味の決め手は、ほのかな塩気がきいたビスケットと甘~いあんことのバランス。食べはじめると、手が止まらなくなるのだ。味付けにも相当なこだわりがあるそうで、「おしるこの味ですが1枚食べただけではわからないように作ってあります。3枚食べた頃にじんわりと甘さが広がります」と藤田さん。

なるほど、最初の1枚目からいきなりあんこの甘さが広がってしまっては、甘ったるくて2枚、3枚と手が伸びない。この緻密な計算こそ「しるこサンド」が半世紀もの間ずっと愛されている秘密なのだ。

 

あらゆる「しるこサンド」が一堂に会する夢の専門店

「しるこサンド」は、全国のスーパーやダイソー、セリアなどの100円ショップで購入できるが、今回は極めつけの販売店を紹介しよう。

まずは松永製菓(株)が手がけるボウリング場、小牧国際ボウルの敷地内にある「松永製菓直売店」。

f:id:Meshi2_IB:20160103142709j:plainココは知る人ぞ知る「しるこサンド」ファンの聖地なのだ。って、それは言いすぎか。

 

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ここのウリは検品の際に割れていたりして規格外となった商品を格安で販売している点。味は正規品とまったく変わらないので、かなりお得だ。

さらに、2014年2月には同じ敷地内に「しるこサンド」の専門店「しるこサンドの森 あん・びすきゅい」がオープンした。

 

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店内は、

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どこを見ても、

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「しるこサンド」だらけ!!!

 

ロングセラーの「しるこサンド」(155円)や、

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個別包装の「スターしるこサンド」(120円)や、

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クラッカータイプの「しるこサンドクラッカー」(105円)など、

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いろんな「しるこサンド」が一堂に会しているのだ!

 

 

なかには、ココでしか買えないレアな商品も。通常の「しるこサンド」15枚分のボリュームがある「メガしるこサンド」(250円)がそれ。 

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確かにデカイ。

 

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そのサイズ感は比べてみると一目瞭然。

 

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この「メガしるこサンド」は、しるこサンドに使う生地を型で抜いたりと手作業の部分が多いんです。そのため、量産ができず、オープン当初は品切れになることもありました。お土産に買って行かれる方が多いですね。(藤田さん)

店内奥にあるカフェスペースでは、しるこサンドをはじめとするビスケットが食べ放題の「ビスケットバイキング」(400円)を実施している。

 

すっきりしたイメージの店内では、

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しるこサンドが、

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食べ放題!

 

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どれだけ

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食べても、

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たったの

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400円!!!!!

 

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ビスケットの内容は随時入れ替わり、常時10種類以上が並ぶ。

 

ビスケットだけでは口の中がパサパサになってしまう……と思いきや、コーヒーやソフトドリンクも飲み放題だった。

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いやぁ、これは喫茶店に行くよりもおトクかもしれない。

 

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構想10年、究極の逸品「生しるこサンド」

ところで「しるこサンドの森 あん・びすきゅい」最大の目玉は、2014年2月のオープンとともに新発売となった半生タイプの「生しるこサンド」。種類は、つぶあん、こしあんの2種類だ。

f:id:Meshi2_IB:20160103143712j:plainつぶあん(160円)

 

f:id:Meshi2_IB:20160103143715j:plainこしあん(140円)
 

「生しるこサンドを多くの方に食べていただきたくて、ここをオープンさせたと言っても過言ではありません」と、藤田さんが自信たっぷりに語る「生しるこサンド」とは、いったい何なのか?

構想は10年ほど前からありました。当時、生キャラメルや生カステラが流行っていまして、何とかそのブームに乗りたいと。生地には、しるこサンドの生地とほぼ同じ材料を使っているものの、納得がいく味や食感を生み出すまでに時間がかかってしまいました。商品化のメドが立ったのは2年前のことです。(藤田さん)

実際に食べてみたところ、しっとり食感のビスケット生地のほんのりときいた塩味とあんこを練り込んだ口溶けのよいクリームの甘さが絶妙にマッチしている。「しるこサンド」のDNAをしっかりと受け継ぎつつ、1ランク上の高級感溢れる味を実現させたのだ。

生しるこサンドの生地やクリームは工場のラインで製造していますが、クリームを絞ったり、生地にサンドしたりするのはすべて手作業で行っています。オープン当初は品切れになることが多くて、社員総出で夜なべして作りました。(藤田さん)

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あんこを使った洋菓子は世の中には沢山あるが、お世辞抜きにこれはかなり完成度が高い。長年にわたって「しるこサンド」を製造してきた技術力の賜だろう。

 

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現在、某有名百貨店などいたるところから「生しるこサンド」を売りたいというオファーが相次いでいるそうだが、賞味期限が短いということからすべて断っているという。だから、食べられるのは全国でもココだけ。

食べてみたい人はぜひとも行ってみるべし!

 

お店情報

しるこサンドの森 あん・びすきゅい

住所:愛知県小牧市大字西之島330
電話番号:0568-72-1211
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
取材協力:松永製菓株式会社

 

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書いた人:
永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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