さっぱりしたものが食べたい時に
まだまだ残暑の厳しいこの季節。家で食べる食事もなるべくサッパリした味付けが望ましいですよね。
とはいえ、こんな時に限って我が家の冷蔵庫にある調味料は、揃いも揃って濃い口のものばかり。中濃ソース、オイスターソース、ゴマだれ、ニンニクしょう油……etc。
夏バテで疲れた胃を思うと、もう少し軽めでいきたい……そんな時にふと目に入ったのがコレです。
「緑茶」!!!!!!!!!!!!!!!!!
緑茶には栄養素がたっぷり。
ポリフェノールの一種であるカテキンは、抗酸化作用と抗菌作用を持っており、免疫力アップが期待できます。
さらに、カフェインが脳をしゃっきりさせたり、テアニンのリラックス効果でストレス解消や睡眠の質の向上が期待できるなど、良いことづくめなのです。
この緑茶を飲み物としてごくごく摂取するだけでなく、調味料のひとつとして使ってみるのはアリではないでしょうか。
一時期、「紅茶煮」なんてものも流行っていましたし、緑茶ならさらにサッパリとした仕上がりになるはず。
- じゃがいもを緑茶で煮てみた
- イワシを緑茶で煮てみた
- 豚バラ肉を緑茶で煮てみた
というわけで、今回は以上のものを緑茶で煮てみました。
じゃがいもを緑茶で煮てみた
【材料】(2人分)
- じゃがいも 2個
- 水 400 ml
- 緑茶ティーバッグ 1個
- 味噌 小さじ4
- ワサビ 少々
- 梅干し 2個
【作り方】
今回の全てのレシピには、ティーバッグの緑茶を使います。料理に使うにはお茶っぱよりこちらの方がお手軽で便利です。
まず、一口サイズにカットしたじゃがいもとティーバッグを鍋に入れて、水から中火で煮込みます。
じゃがいもに串がささるくらいの柔らかさになったらティーバッグを引き上げ、味噌を入れて弱火でさらに煮込みます。
じゃがいもが煮崩れない程度で火を止めて、出来上がり。
種を取り除いた梅干しとワサビを加えてお皿に盛りつけました。なんだかじゃがいもがほんのりと緑茶色に染まっているような気がしませんか!?
いったいどんな味になっているのでしょうか。ドキドキしながら食べてみると……。
あっ、これはイイかもしれない。緑茶の風味がしっかり。
写真のじゃがいもにくっついている青のりみたいなものは、緑茶の茶がら。
実は、調理の途中でティーバッグが破れてしまうハプニングもあったのです。でも、結果的に茶がらが意外と良い仕事をしてくれてました。最初からレシピに組み込んでもいいぐらいに。
味噌をそんなに濃く浸透させすぎないのがポイントかもしれません。
これ、そのまま食べても十分おかずになるレベルなんですが、ワサビと梅をプラスすると、酒の肴感が倍増でさらにGOOD!
他の根菜との相性も良さそうなので、今度はカボチャやサツマイモあたりで試してみたいですね。
イワシを緑茶で煮てみた
【材料】(1人前)
- イワシ 2匹
- 緑茶ティーバッグ 1個
- おろししょうが 適量
- 梅干し 2個
- 水 250 ml
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ2
- しょう油 大さじ1 1/2
- 砂糖 大さじ1/2
【作り方】
続いてはイワシを煮てみましょう。まずはイワシの下ごしらえから。うろこを取って、頭を落としてお腹を切って内臓を出し、よく洗います。
鍋に緑茶ティーバッグと水を入れて中火で煮出します。お湯が沸いたらしょうがを入れてください。
酒、みりん、しょう油、砂糖を加えて、イワシを入れたらふたをして、弱火で10分ほど煮込みます。
10分経ったらひっくり返して、もう一度ふたをしてさらに10分ほど煮込んで、出来上がりです。
器に盛り付け、種を取り除いた梅干しをのせます。
お好みで万能ねぎなどの薬味(分量外)をパラリとしても彩り良さげ。私は小ねぎを散らしてみました。さて、お味の方はというと……。
あぁっ、こいつはサッパリ味だぁ!
ひと口食べた瞬間、緑茶で煮込む意味を痛感するサッパリ具合。
魚の煮物って生臭さを消すためにもこってりした味付けになりがちですが、そこを緑茶が上手いこと補ってくれている感じ! これは良いものですねぇ。
梅干しと一緒に食べると、サッパリ度が上がってさらに残暑向けに。お米との相性もバッチリです!
豚バラ肉を緑茶で煮てみた
【材料】(1人前)
- 豚バラ肉(ブロック) 300g
- 緑茶ティーバッグ 2個
- カイワレ大根 適量
- 水 800ml
- 塩 小さじ1
(タレ)
- みりん 大さじ4
- しょう油 大さじ3
- 砂糖 小さじ2
【作り方】
ラストは真打ち・豚バラ肉です!
美味しくないわけがないのですが、いったいどんな味わいになるのかワクワクしますね。まずは、沸騰させた分量外のお湯で豚バラ肉を3分ほど下茹でした後、水気を切ります。
あらたに鍋に水を入れ、緑茶ティーバッグ、豚肉、塩を入れて煮立たせます。沸騰したら、ふたをして弱火で30分ほどじっくり煮込みます。
煮込み終わる直前にタレを作ります。みりん、しょう油、砂糖を混ぜ、500Wのレンジだったら40秒ほど加熱しましょう。
豚バラ肉の粗熱が取れたら、食べやすいサイズにカットします。タレをかけ、カイワレ大根をのせて盛り付けます。
見た目は普通の豚バラ肉の煮込みと変わらないような気がしますが、果たしてそのお味は……!?
……絶句。どえらいうまさですね、これ……。
食べてみるとふわりと口の中に微かに薫る緑茶の風味。
豚バラ肉のうま味がほどよく凝縮されたまま、緑茶の爽やかな渋みと相まって絶妙な後味です。
「けっこうガッツリした料理だし、一切れ味見したらタッパーに入れて夕食にまわすかな」なんて調理中は考えていた自分を叩きたい。あっちゅーまにペロっといっちゃいました。塊肉、ものすごいスピードで消えました。
こんなにサッパリいけちゃう豚バラ煮込みは初めて。
夏バテの胃袋にも優しいので、食欲減退中の方にもおすすめです。
ぶっちゃけ、緑茶で煮たからといって、ド派手に味が変貌するというわけではありません。
けれど、後味のサッパリ具合や風味の爽やかさは、普通に煮込むのとは段違い。
口の中も気分もシャッキリすること間違いなし。
緑茶のナイスアシストで、この残暑を乗り切ろうではありませんか。
書いた人:西たまお
大学在学中より映像ディレクターを志し、映像制作会社で宣伝を務めた後に、広告代理店に社内ライターとして勤務。2016年より独立し、フリーに。主にWEBサイトで健康や食、お笑いに関するさまざまな記事を執筆中。