深夜に始まる変則営業の立ち食いそば店・本蓮沼「そばひろ」に集う人々の話【東京ソバット団】

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ども! 東京ソバット団の団長、またの名を立ち食いそば図鑑の中の人、本橋です。今日も立ち食いそばのディープな魅力を、メシ通レポーターとして紹介していきたいと思います!

 

今回、紹介するのは、都営三田線本蓮沼駅のすぐそばを走る中山道沿いにある「そばひろ」。そう、前回の「あさひ」に続いて、今回もロードサイド店なのです。

 

ただ同じロードサイド店と言っても、今回の「そばひろ」は終夜営業のお店。なんと夜に開いて朝までやっているお店なんです。朝食やランチのイメージが強い立ち食いそばですが、はたして深夜にやってくる立ち食い人とは、どういう面々なのでしょう? 

さっそく確かめに(食べに)行ってきました!

 

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お店の作りは立ち食いカウンター+路上のテーブルの完全オープン仕様

夜風がとても心地いい~。(取材は2015年10月上旬に行われました)

 

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ところでこのお店、夜の22時から朝の7時までが正式な営業時間なのですが、我々が21時半に到着した時点で、すでにお客さんの姿が。

 

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こちらのお客さんは近くの会社で働いているお2人。今日は飲んだあとの締めでやってきたとのこと。ちなみにテーブルにある缶チューハイはメニューにはなく、お客さんの持ち込みです。

 

店主さんに聞いたところ、お客さんが来れば21時ぐらいから、ゆるゆると始めているんだとか。

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向かって左の女性が店主さん。今回はお世話になりました!

 

こちらのお店は天ぷらが美味しくて有名なんですが、我々が到着したあとも、おとうさんが黙々と揚げ続けておりました。

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さて、天ぷらも揚がってきたようだし、お客さんが増える前にいただくことにしましょう!

 

「そばひろ」に来たら、まずいただきたいのが春菊天そば(420円)。カラッと揚がった春菊天は、軽くツユに浸けてかじりつくと、サックリした衣の歯ざわりと口に広がる春菊の香りがたまりません。

 

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そしてこれも外せないのがゲソ天そば(440円)。ゲソ天というと細かく刻んだかき揚げが多いのですが、こちらは1本ずつ揚げたもの。揚げがいいから柔らかくて美味いんですよ。

 

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さらに隠れた評判メニューなのがカレーそば(420円)。カレーは粘度高めのおうち風。これに今回はナス天(100円)を乗っけてみました。もちろん美味いに決まってますよ! ちなみにライス(160円)もあるので、食べ終わったらごはんをINしちゃいましょう。

 

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ドライブかかってきたんでアジ天そばも(440円)。身がフワッとしていて美味い。やっぱこちらの天ぷらはいいですね~。

 

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他に変わり種としては、ちくわとソーセージが1本ずつ入ったミックス天(100円・そばうどん420円)もおすすめ。

 

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こちらのツユは優しめの味付けで、夜中に食べるにはピッタリ。だからどんな天ぷらでも、ツユが主張しすぎないで具材の味が楽しめるんですよ。

あぁ、美味い。

 

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と、そんな感じで安藤カメラマンとズルズルやっていると、だんだんお客さんが増えてきましたよ。

まずやってきたのは、お父さんと小学生男子の親子。

 

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犬の散歩途中によく来るというお2人。お子さんは散歩に行くときは、ここのそばをあてにして夕ごはんを食べないんだとか。この少年、食べ終わったあと、揚げたての春菊天を追加注文したりなんかして、すでにそば通の片鱗あり。将来が楽しみです!

 

そして次にやってきたのが、飲み帰りのお父さん。

 

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近くにお住まいのようで、「そばひろ」の目の前、歩いて5秒のところにある居酒屋で飲んで、ここで締めるのが定番コースなんだそうです。うんうん、それなりの年齢になったら、飲んだあとはラーメンよりそばですよね。

 

ちなみにこちら、明るい時間はお店のシャッターが閉まっているため、長らく立ち食いそば店をやっていることに気づいていなかったそうです。

 

そんな「そば店らしいぞと気になっていたけど来る機会がなかなかなくて初めて来ました」なお客さんがこちらの3人。

 

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右と左の方が地元住まいのご夫婦で、真ん中が女性の弟さん。弟さんが家に遊びに来ていて帰りに駅まで送っていく途中、気になるお店がやっていることに気づき、これはチャンスと寄ったんだそう。すっかり「そばひろ」の味が気に入ったようで、新たな常連さんが生まれた瞬間に立ち会えました!

 

そして夜が更けると増えてきますね。こちら、トラックのドライバーさん。

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そばにアジ天を別皿でごはんを付けて、ワシワシと食べる姿が最高でした。仕事帰りにちょくちょく来るらしく、そう、ロードサイド店はドライバーさんの味方なんですよね。この方の他にもタクシーのドライバーさんもみえていました。

 

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帰りも安全運転で!

 

さらにまだまだお客さんはやってきます。

11時近くになってやってきたのは、友達同士という女性の2人組。

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もともとメガネをかけた女性が、お父さんに連れて来てもらったのが最初で、いまやすっかり常連さん。こういう時間にこういう店で女性2人がそばをすすっているって、なんかいいですな~。

 

深夜営業のロードサイド店だから、お客さんはドライバーさんか飲み帰りの人ばかりかと思ったら、意外といろんな人がいるんですね~。

ロードサイド店はドライバーさんの憩いの場、とはよく言われますが、深夜に灯る明かりは、誰にとってもオアシスなんです。

 

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深夜営業のため立ち食いそばファンには敷居の高い店と思われているようですが、9時過ぎから食べられますよ。仕事帰り、飲み帰りにちょっと一杯、いかがですか?

 

 

お店情報

そばひろ

住所:東京都板橋区大原町10-16
電話番号:非公開

営業時間:22:00-7:00
定休日:土日・祝日

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:本橋隆司

本橋隆司

フリーランスの編集、ライターとしてウェブや雑誌などで仕事中。立ち食いそば好きが高じて2013年に『立ち食いそば図鑑 東京編』を、2014年に『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』を制作。そばであればだいたい好き。最近、注目しているのは細うどん。

撮った人:安藤青太

安藤青太

カメラマン、書籍制作。グラビア系から食べ物系まで何でも撮るカメラマン。本橋とは『立ち食いそば図鑑 東京編』『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』を制作。その他『檀蜜DVD色情遊戯2』『DK 男子高校生萌え』『書店男子』など。最新作は『TOKYO餃子図鑑』。好きな立ち食いそばは「コロッケそば」。

東京ソバット団

早く安く美味く、そして面白い立ち食いそばの魅力を広めるために結成。団員は現在、本橋と安藤の2名。

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