※当記事は緊急事態宣言前の2020年3月に取材した内容に、6月以降からお店で実施している感染予防対策を加えて再構成しました
※従業員は通常マスクや消毒などの感染対策を行った上でサーブしています
※ソフトドリンクのみの飲み放題は1,200円となります
いざ、肉の祭典へ
※従業員は、通常マスク・手袋を着用してサーブしています
橘さん:当店で一番好評なのがピッカーニャです。日本語ではランプ肉やイチボと呼ばれる牛のお尻の先の部分で赤身のお肉です。シュラスコの代名詞とも言えますね。
ただのソーセージじゃない
橘さん:豚肉に塩やハーブを混ぜて作られるソーセージでリングイッサと呼びます。お子様にもすごく評判ですね。
まるで脂を食べているかのような……
橘さん:当店のフィレ肉は大きな塊肉をカットし、弾力とうま味が味わえるように工夫しています。
橘さん:シュラスコのお肉は、長い串に大きな塊肉をただブッ刺しているだけじゃなくて、角度をつけて縫うように刺しているんです。キチンと刺さっていないと、卓上で肉を切り分ける際に肉がストンと落ちてしまうんです。
橘さん:シュラスコの肉といえば、牛肉が中心ですが、こちらの豚バラもファンが多いんです。ほどよい脂身と塩加減が好評の理由ですね。
パイナポーでちょっとひと休み
橘さん:パイナップルはシナモンをまぶして焼いていて、特に女性のお客様に評判ですね。焼いたパイナップルを食べる機会は少ないですが、程よい酸味と甘みが口の中に広がります。お肉の合間に食べると、いっそう美味しく感じますよ!
野菜&炭水化物モリモリのサイドディッシュ
橘さん:ブラジルのお酒といえばカシャッサ! メキシコといえばテキーラみたいな感じで、ブラジルといえばカシャッサです。さとうきびの蒸留酒でブラジルを代表するカクテル「カイピリーニャ」にも使われています。
牛肉つったらやっぱりサーロイン
橘さん:サーロインは日本でもおなじみの部位ですよね。洋食系のお店ではよくステーキで食べられていますが、シュラスコでは脂身をカットして赤身だけを思う存分食べられます!
ササミ、鶏ハツなどチキンも見逃せない
橘さん:個人的なイチオシがこの鶏ハツ。お酒のつまみにも最高ですね。臭みを極力感じさせないようにハーブを混ぜて味付けしています。ホルモン系が苦手な方でももしかしたらこれならイケるかも!?
怒濤の牛肉3連発&羊でやっと一周
橘さん:ハラミは柔らかさで好評をいただいています。噛んだ時の弾力とそこからあふれ出る肉汁がとてもジューシー!
橘さん:日本では牛バラといえば牛丼などにも使われる薄切りが主流ですが、ブロック肉を豪快に焼くと外はカリカリ、中はジューシーに仕上がります。
橘さん:コンプリート、おつかれさまでした! 当店のシュラスコはパイナップルも含めると14種類あります。まずは1周食べていただき、そのあとは気に入った部位をリクエストしてみてください。バイキングも豊富にそろえていますので、どなたでもお腹いっぱいになることは間違いありません!
浅草はブラジル色の強い土地
──おなかの空きスペースがほぼなくなってきました。ところでこちらの「シュハスカリア キボン」はいつ頃から営業されているんでしょう?
橘さん:2020年6月で創業して14年になります。スポーツブランド「ATHLETA(アスレタ)」の飲食事業部門としてスタートしました。母体の会社が墨田区にあるのでそこから近い浅草で始めました。そもそも浅草は毎年夏の風物詩になっているサンバカーニバルとか、ブラジルと縁の深い土地なんですが、ブラジル料理店は少なかったのも浅草に出店した理由です。
──日本におけるシュラスコって、ちょっとご褒美的というか、高級なイメージがありました。
橘さん:そうおっしゃる方も結構いらっしゃいますね。なので、私たちはいわゆるブラジルの田舎にあるシュハスカリア(現地の言葉でシュラスコ屋さんの意味。つまり現地ではシュハスコと発音する)のような、もうちょっとカジュアルで入りやすいようなお店にしようと考えました。
──なるほど。確かに想像よりもずっと気軽な雰囲気です! にしてもこの道具が独特ですよね。
橘さん:確かにこの道具はシュラスコ店でしか見ないですよね。
▲ダブルスキュアー(串)に肉を刺して、したたり落ちる肉汁をシュラスコパンで受け取る
▲肉を切るための包丁も結構ゴッツイ
橘さん:元々はカウボーイたちが肉を串に刺して焼いて食べる、バーベキューみたいな料理がルーツだと言われています。そこから南米へ広がっていって、ブラジルでスタンダードな料理として定着しました。日本で言う焼肉みたいなジャンルでしょうか。
本場ブラジルでは日常食!?
──マルセロさんは、お名前からしてやっぱりブラジル出身?
マルセロさん:サンパウロ生まれの日系三世です。2003年に来日しました。こちらのバーコーナーの担当をしております。
──ブラジル人の方々はどんな時にシュラスコを食べるんですか。
マルセロさん:毎週末、自宅や友達の家で食べますね。塊肉を焼くためのグリルはだいたいどの家庭にもあるし。マンションでも、ベランダにはバーベキュースペースが備わっているのが普通なんです。子どもの頃にサンパウロ郊外の田舎に住んでいたときは家が広くて、庭で週に4回は家族でバーべーキューをやってましたね。学校から帰ったらシュラスコ、みたいな。
──ぜ、贅沢すぎる……。うらやましい! ブラジルに行ってみたくなるお話しとお料理、ありがとうございました!
そんなわけで、あと1週間は肉を食べなくても大丈夫……というくらい体の中に肉があふれています。
ブラジル仕込みの「シュラスコ」が食べたくなったら
とにかく肉が食べたい! と思ったら、東京の大観光地・浅草の「キボン」目指して下さい。損はしません!
大事なことなのでもう一度言いますね。
肉好きなのに、シュラスコ行ったことないのはもったいなさすぎる!
※当記事は緊急事態宣言前の2020年3月に取材した内容に、6月以降からお店で実施している感染予防対策を加えて再構成しました
※従業員は通常マスクや消毒などの感染対策を行った上でサーブしています
店舗情報
シュハスカリア キボン (churrascaria Quebom!)
住所:東京都台東区西浅草2-15-13 日光社ビル B1
電話:03-5826-1538
営業時間:ランチ11:30~15:00(L.O14:00) ディナー 17:00~22:00(L.O21:00)
※ディナーについては当面の間は22:00閉店となります。
定休日:年中無休
書いた人:星野藍(ほしの・あい)
写真家、ライター、デザイナー、書道家など。旧共産圏の国々と未承認国家をこよなく愛し縦横無尽に徘徊する。食べる事は人生の生きがいのひとつを考えており、自分の行った国々の郷土料理は何かひとつ作れるようになる事を心がけている。
- X:satian39
- ブログ:SATIAN/39 -頽廃放浪記-