スープ作家・有賀薫さんに教わった「二日酔いの朝におすすめのスープ」とは?

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やっちまいました……。

飲みすぎです。はい、二日酔いです。いたたたた。

ついつい昨夜も飲みすぎてしまったライター、白央篤司です。

ああ……二日酔いさえなければなあ(涙)。食欲もないし、朝食は抜いて仕事に向かうとするか……。

 

「いや待って、ハクオーさん!」

 

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「スッ」と出てきたこれはいったい!?

あたたかな湯気が漂い、なんとも体に優しそうだ。飲んでみれば……おお、体にスーッとしみわたる……。

 

ん? そこにいるのは……

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スープ作家の有賀薫さんじゃないですか!

 

有賀:二日酔いのときは食が進まないものだけど、何もおなかに入れないのはおすすめしませんよ。私もお酒好きなので、よーく二日酔いにはなるんです(笑)。そんな朝に私が飲んでいるもの、試してみませんか?

 

白央:ぜ、ぜひに! まずさっきの梅干し入りのもの、あれはいったいなんでしょう。

 

有賀:実際に作ってみましょうか。

 

教えてくれる人:有賀薫(ありがかおる)

f:id:Meshi2_IB:20180128163845j:plain1964年生まれ。スープ作家。家族のために作り続けたスープがWEB上で好評を博し、それらをまとめた『365日のめざましスープ』(SBクリエイティブ)を2016年3月に上梓。2014年よりスープの実験イベント「スープ・ラボ」を主宰する。

有賀 薫|note

 

梅茶節

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【材料】一人前

  • 梅干し 1個
  • カツオけずりぶし 1パック
  • 緑茶 130~140ml ※ペットボトルのもので可

 

白央:これまたずいぶん簡単ですね!

 

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レンジOKな容器に緑茶を入れて「あたため」ボタンを押し、加熱しておきます。

レンジから取り出したら、カツオぶしパックをすべて入れてください

 

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梅干しを入れて軽くまぜ、1~2分おきます

手間でなければ、ラップや小皿などでフタをしてください(より熱々のまま保たれます。猫舌の人はやらなくてもOK)。

 

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これだけで完成!

 

有賀:お好みで梅干しは軽くつぶしてください。ペットボトルでなく、お茶を入れて、カツオぶしと梅干しを入れたお茶碗にそそいでもOKです。この梅茶節は、もともとカツオぶしの産地である薩摩半島南部で飲まれている郷土食なんです。オリジナルはカツオぶし、みそ、お茶(またはお湯)なんですが、食欲がないときでもさっぱり飲めるように、味噌を梅干しにかえてみました。梅干の酸味がいいでしょう? 

 

白央:緑茶に梅干しを入れたものは、二日酔い特有のむかつきがひどいときに私もやるんですが、そこにおかか加えると満足感がぐーんと増すんだなあ。

そう、朝食感が出るというか、スープっぽくなるんですね。

いやはや、胃が落ち着きました。二日酔いの朝は水ばっかり飲んでしまいがちだけど、これはいい。

 

【ポイント】

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有賀:梅干しは塩気の強いものがいいです。購入時にパックを調べてくださいね。塩分もかなりまちまちなんですよ。おすすめは塩分12%ぐらいのもの。お持ちのものがそれより低い場合は、塩ひとつまみ程度を加えてください。

 

ウーロン茶でピリ辛みそスープ

白央:さて有賀さん、まだほかにもおすすめありますか?

 

有賀:意外な組み合わせのスープをご紹介しますね。

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【材料】一人前

  • キムチ 30g
  • みそ 大さじ1/2
  • ウーロン茶 150ml(ペットボトルでOK)

 

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レンジOKなうつわにキムチとみそを入れます。

 

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ウーロン茶150mlを加えて、レンジで「あたため」、これだけです!

 

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白央:驚きました……! これだけのことなのに、すっごく……うまい。ほどよくピリ辛で、なおかつ飲みやすい。キムチの酸味とみそのコクが、眠っていた食欲を目覚めさせる感じです。

 

有賀:二日酔いの翌朝、おみそ汁を飲みたくなる人は多いと思います。でも、具合が悪いときにだしをとって野菜を煮るのって、つらくありませんか? 私はつらいです(笑)。だから、レンジで作れる簡単みそ汁を考えました。キムチ自体が具にもなり、うま味のもとにもなるんです。

 

白央:そして、2つをまとめるウーロン茶が素敵な役割を果たすんですね、なんというか……上品なスープに仕上がるんですよ。手間暇かけて作られてる感じ。
いや、もう一度書きますが、おっどろきました。

 

有賀:黙っていたらウーロン茶が入っているって、わからないでしょう? お茶としての特長は消えて、全体を澄んだ味わいにしてくれるんです。

 

白央:そういえば、韓国では二日酔いのときにチゲを食べたりしますね。二日酔いのときって妙にすっぱ辛いものが欲しくなる。この感じに覚えのある人には絶対おすすめです!

 

冷凍しじみで簡単おすまし

有賀:さて、最後にもうひとつご紹介します。

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【材料】一人前

  • しじみ 100g程度
  • ショウガ 少々(10~20g程度)
  • 塩 ひとつまみ
  • 水 200ml

 

白央:おお、しじみ汁といえば二日酔いの朝の定番ですな。

 

有賀:はい。でもパッとしじみ汁を作れる人って、世の中にそうそういませんよね。飲む前は二日酔いになるとは思っていませんし。

 

白央:そりゃあ……そうですねえ。

 

有賀:そこでおすすめしたいのが、しじみの冷凍です。

 

白央:えっ、しじみって冷凍できるんですか!

 

有賀:はい、やってみましょう。

 

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まず、シジミを購入したら砂抜きをします。面倒なのはここだけ。

砂抜きの方法としては、濃度1%ぐらいの塩水をつくります。500mlペットボトル1本分の水に、塩小さじ1(5g)だと、約1%の塩水になります。これはアサリの砂抜きよりも、低い塩分濃度になります。

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あればバットなどにしじみと塩水を入れます。なるべく重ならないようにして、しじみの表面が出るか出ないかぐらいの水位にします。少し暗がりに4~5時間置くと、よく砂を吐きますよ。

砂抜き後は、水気を切って密閉容器、もしくはジッパー付き保存袋などに入れて冷凍するだけ。1人前(ひとつかみ程度) で小分けに冷凍すると、より便利です。

 

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砂抜きしたしじみのひとつかみを、水と一緒に鍋に入れて、ショウガ、塩ひとつまみと煮れば完成。すべての口が開いたら煮えごろです。

 

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有賀:冷凍しておけば、10分もかからずしじみ汁が楽しめますよ。もちろんみそ汁の具にしてもいいですね。

 

白央:本当にパッと出来ちゃいますね。余裕のあるときに砂抜きして、まとめて冷凍しておこう。これ、どのくらいで使い切ればいいですか? あと、同様の方法であさりも冷凍できるものでしょうか。

 

有賀:使い切りは2週間内ぐらいを目安に。あさりなんですが冷凍すると食感が悪くなりがちなので、あまりおすすめできません。冷凍ワザは、しじみだけがいいでしょう。

 

白央:なるほど、ありがとうございました。これで二日酔いの朝も、ばっちり乗り切れそうです!

 

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有賀:まあ……二日酔いにならないのが一番ですけどね(笑)

 

企画・構成・撮影:白央篤司

白央篤司

フードライター。雑誌『栄養と料理』、『ホットペッパー』、農水省の広報誌『aff』などで執筆中。食と健康、郷土料理がメインテーマ。著書に「にっぽんのおにぎり」(理論社)「ジャパめし。」(集英社)など。

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