お酒の資格ってどんなのがあるの?どれくらい難しい?いま狙い目の資格は?ホントのところを調べてみた

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こんにちは、酔っぱライターの江口まゆみです。

メシ通読者諸兄にとって、趣味と実益を兼ねたおいしい資格といえば、ズバリ「お酒の資格」。じつは今、お酒の資格がとってもアツいんです! 資格を取れば、飲みながらちょっとしたウンチクを語れるだけでなく、お酒に関する仕事に就くことも決して夢ではありません。ただ、一口にお酒の資格といっても玉石混交。それぞれのお酒によって内容も、難易度も、ステータスも違ってきます。

というわけで、ワインエキスパート、利酒師、ビアテイスターの資格を持つ酔っぱライターのワタクシが、調査してきましたよ。

 

【ワイン】ソムリエへの道は険しい

まず王道は、ワインの資格ソムリエですね。

でも日本ソムリエ協会が認定するソムリエの資格は、飲食関係など、ワインに関する仕事をしていないと取ることはできません。

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一般の人は、「ワインエキスパート」という資格になります。こちらは、ソムリエ試験とほぼ同じですが、ソムリエと違って実技試験はありません。

www.sommelier.jp

現在、全国にワインエキスパートは1万4621人。有資格者は、ソムリエと同じようなブドウのバッジをつけられます。

昨年のワインエキスパートの合格率は33.1%でした。え? 7割が落ちるの? とビビったあなた、お酒の資格を甘く見過ぎていますよ〜。ワインエキスパートの試験は、一次が筆記試験で、合格した人だけが二次のテイスティング試験に進みます。

筆記試験の内容は、ワインのつくり方から、世界各国のワイン産地と銘柄、使われるブドウ品種など多岐にわたります。

たとえば産地といっても試験に出る国だけで23カ国もあり、覚えるワイン用ブドウ品種も100種類くらいあるんです。←ここで、半分くらいの人は落ちます。

二次試験のテイスティングでは、ブラインドでワインの特徴、品種、産地、生産年を当てるのですが、相当な数のワインを飲んでトレーニングしていても、なかなかパスするのが難しい。落ちる人、続出です。

もはや独学ではほとんど受からないという超難関なので、私は半年間ワインスクールで受験勉強して、ようやく合格できました。でも毎日仕事をしながらハードな勉強をするのは、正直めちゃくちゃキツかったな〜。

 

【日本酒】ゼロからの取得はラクじゃない利酒師

「いやいや、もう少し易しい資格はないの?」ということでしたら、日本酒の資格、利酒師(ききざけし)があります。

日本酒は今、国内だけでなく、海外でも大評判! 輸出量はうなぎ上りです。私も海外で日本酒について質問されることが多くなりました。とくに東京五輪が開かれる2020年には、海外からのお客様を、ぜひ日本酒でおもてなししたいところ。利酒師の資格を取れば、海外の方にも正しい日本酒の知識を伝えることができますよ。

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私の場合、1日講習を受けて、1日受験するというコースで利酒師を取得しましたが、今は通信教育もあるそうです。講習が試験とセットになっているので、習ったことをきちんと覚えてさえいれば合格できます。

ただ、日本酒の知識が無い方がゼロからやって一発合格できるかは疑問です。ある程度、日本酒に親しんでいる人向けの資格でしょう。

「利酒師」を認定しているのはFBO(飲料専門家団体連合会)で、合格率は非公表ですが、昨年は1530人が合格。現在全国で3万3525人が有資格者です。

www.fbo.or.jp

じつは日本酒の資格はこれだけではないのです! 昨年から、日本ソムリエ協会でもSAKE DIPLOMAという日本酒の資格を新設しました。

www.sommelier.jp

こちらはソムリエ試験に準じる難しさで、昨年の合格率は41.5%。ワインエキスパートの合格率が年々下がっていることを考えれば、今後SAKE DIPLOMAもどんどん難しくなることは必死。受験するなら今のうちですぞ。

 

【ビール】今が狙い目のビアテイスター

さて、今話題のクラフトビールの資格はどうでしょう。

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ビアテイスターは半日の講習と半日の試験で取得できます。私はたぶんこの資格の1期生だと思いますが、知識ゼロからトライして、すんなり合格できました。現在合格率は約80%で、有資格者は全国で約8000人。資格試験はクラフトビアアソシエーション(日本地ビール協会)が実施しています。

www.beertaster.org

クラフトビールがメジャーになってきている今が旬! 取得しやすいので取っておきたい酒資格のひとつです。

 

【ウイスキー】合格率90%以上のウイスキー検定

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これまでご紹介してきて「醸造酒の資格ばかり、蒸留酒の資格はないの?」と思われた方、ありますとも。ウイスキーの資格です。

そしてこれは、私が密かにこれから取得しようと思っている資格です。ウイスキー文化研究所(旧スコッチ文化研究所)が認定しているウイスキー検定は、3級かあるいは2級から受けられます。1級が受験できるのは、これらに合格した人のみ。講習は実施しておらず、テキストを購入して勉強します。

scotchclub.org

ある程度知識がある場合、2級から受ける人が多いそうなので、私はとりあえず2級を受けて、1級合格を目指そうかと思っています。

ちなみに3級の有資格者は現在2915人で、合格率は90%以上。ウイスキーファンの皆様、私と一緒に受けてみませんか?

 

【スピリッツ】将来性を買うならテキーラで決まり!

さてここで、「どのお酒にも詳しくないから、ゼロから勉強しても合格しやすく、将来性のあるお酒の資格はないのかな?」などと虫のいいことを考えているあなたに、オススメの資格をこっそり教えましょう。

その前に、今どんなお酒が伸びているか? が重要ですね。今ポピュラーなお酒ではなく、あくまでも将来的に「伸び」のあるお酒ですよ。それは……

ジンとテキーラなんです!!

昨年の国内市場の実績では、ジンが前年比118%、テキーラが前年比108%と右肩上がり。

今年の1〜3月のユーザー数を昨年と比較しても、ジンが前年比123%、テキーラが前年比183%と大幅な伸びを見せています(両方ともホワイトスピリッツという種類に分類される)。

 

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▲サントリー調べ

 

これを牽引しているのが、意外なことに「お酒離れ」といわれて久しい若者。彼らがクラブやバーで飲む酒が、ジンとテキーラなんだとか。先の短いオジサン世代ではなく、若者世代に飲まれているからこそ、ジンとテキーラの未来は明るいのです。

 

でもジンはもうすでに世界的なクラフトジンブームが来ています。だから将来性を買うならズバリ、

テキーラに決まりです!

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テキーラの資格には、日本テキーラ協会が認定している「テキーラ・マエストロ」があります。

www.tequila.jp.net

講習のあと受験するのは、利酒師やビアテイスターと同じ。合格率は96%以上なので、ほぼ全員合格するとみて良いでしょう。有資格者は現在全国でたった3250人と(2018年時点)、かなりニッチです。まさに「これからの酒資格」という感じがしますね。

 

では、これまでの資格の種類をまとめておいたので参考にしてみてください。

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テキーラ・マエストロの仕事をのぞいてみた

ではテキーラ・マエストロとはいったいどんなことをしているのか? ということで、六本木の「AGAVE」というお店へ行ってきました! こちらは570種類のテキーラ(とメスカル)がそろう、日本最大のテキーラバーです。

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おお。入口からしてメキシコ!という感じ。 

 

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地下へと続く階段は、タランティーノの映画に出てきそうだわ。 

 

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店内は、うわ〜、一面オレンジ色〜! 

 

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これはメキシコの夕陽をイメージしているそうです。 

 

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こちらのスタッフは、アルバイトも含めて7人全員がテキーラ・マエストロ。マネージャーの佐々木宗彦さんにお話をうかがいました。

 

── テキーラにハマったきっかけは?

 

f:id:Meshi2_IB:20180807165535p:plain佐々木さん:20年前、まだ品質の良いテキーラが少なかった頃、ポルフィディオというテキーラを飲んで、これはうまい! と感激してからです。このテキーラは、アガベ(テキーラの原料となる多肉植物)を100%使っている品質の高いテキーラだと、あとでわかりました。今、アメリカのセレブの間ではプレミアムテキーラが主流で、AGAVEのテキーラもすべてアガベ100%テキーラです。

 

── テキーラ・マエストロはどんな資格ですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180807165535p:plain佐々木さん:テキーラの歴史や産地など、基本的なことはすべて学べます。テイスティングもありますが、講習を受けていれば大丈夫。落とす試験ではなく、楽しく学んでその結果資格がついてくる、という感じです。私は知識がありましたが、全然テキーラを飲んだことがない人も合格していましたよ。

 

── 資格を取った感想は?

 

f:id:Meshi2_IB:20180807165535p:plain佐々木さん:やはり体系的に学ぶので、知識が整理されます。日本ではまだまだテキーラは正しく知られていないし、飲まれていない。多くの人がテキーラ・マエストロになることで、テキーラというお酒の素晴らしさが広まってほしいと思います。

 

うますぎて危険なお酒

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ここからは、佐々木さんのおすすめをうかがいつつ、お仕事ぶりをじっくり拝見。

 

f:id:Meshi2_IB:20180807165535p:plain佐々木さん:初心者向けにまずおすすめできるのが、オレンダインの「ブランコ」。テキーラの度数は35〜55度と決められているのですが、中でも最も低い35度のプレミアムテキーラです。

 

ふむふむ、アルコールはちょっと度数の高い焼酎くらいかな? これをストレートでいただきます。うわ〜、すごくなめらかで飲みやすい〜。ほんのりと奥にある、アガベ特有の青い植物の香りが好ましい。これぞプレミアムテキーラの香りですね!

しかし、チェイサーが出てこないぞ。まさかライムと塩で飲めというのかな?

 

f:id:Meshi2_IB:20180807165535p:plain佐々木さん:いえいえ、それは昔の話。こちらのベルディータをどうぞ。

 

佐々木さんが差し出したのは、なにやら緑色の飲み物。パイナップルジュース、ミント、コリアンダー、ハラペーニョ、ライムをミックスしたジュースで、もちろんノンアルコール。

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▲いちばん左がそのベルディータ(300円)。真ん中のグラスは、オレンダインの「ブランコ」(ショットで1,800円)

 

これをチェイサーにさきほどのテキーラを飲むと……

う、うまい!!

 

ベルディータの青味と酸味が、アガベの香りとマッチして、延々と飲んでいられそう。これは危険だ……

 

アニェホという樽熟成して琥珀(こはく)色になったテキーラには、サングリータというチェイサーをサッと用意する佐々木さん。こちらはトマトジュース、オレンジ、ライム、ハラペーニョ、塩コショウのミックスジュース。うんうん、これもアニェホのコクと合いまくりだわ〜。

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▲左からサングリータ(300円)、 真ん中のグラスはアニェホ(ショットで2,200円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180807165535p:plain佐々木さん:AGAVEはフードも充実しているんですよ。

 

とわけで、ウチワサボテンのサラダ、ケサディーヤ、ナチョスなどをいただくことに。おお、どれもメキシコ料理店並にうまいぞ。とくにビーンズとチーズをトルティーヤで挟んだケサディーヤは絶品!

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▲ケサディーヤ(1,200円)。写真はお店からお借りしました

 

さあ、佐々木さん、これにどんなテキーラを合わせる? すると出てきたのは35度のテキーラのソーダ割。うわ、これはさらに飲みやすくなって、スイスイイケる〜。 

もはやテキーラはストレートで一気飲みする酒ではなく、食事に合わせてゆっくり飲めるお酒なのだと、思い知らされたワタクシ。

 

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食事の合間には、テキーラのつくり方を教えてもらい、 

 

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テキーラならではの面白いボトルも見せてもらいました。

 

こうして日々テキーラ・マエストロとして、初心者の目からはウロコをボロボロ落としまくり、テキーラ通の高度なテキーラ談義にも受けて立つ佐々木さん。さすがです!

 

いや〜、モテアイテムのひとつとして、酒資格というのもアリだな〜。さあ、あなたもこれからの酒資格、テキーラ・マエストロを目指してみませんか?

 

お店情報

AGAVE

住所:東京都港区六本木7-18-11 DMビルB1
電話番号:03-3497-0229
営業時間:月曜日~木曜日・祝前日 18:30~翌2:00、金曜日・土曜日 18:30~翌4:00、祝日 18:30~翌0:00
定休日:日曜日
ウェブサイト:http://agave.jp/

www.hotpepper.jp

 

書いた人:江口まゆみ

江口まゆみ

神奈川県鎌倉生まれ。早稲田大学卒。1995年より、「酔っぱライター」として世界中の知られざる地酒を飲み歩き、日本中の酒のつくり手をたずねる旅を続ける。旅をした国は20ヶ国以上、訪ねた日本酒、焼酎、ワイン、ビール、ウイスキーの現場はのべ200カ所以上。JCBA認定ビアテイスター。SSI認定利酒師。JSA認定ワインエキスパート。酒に関する著書多数。近著は『ビジネスパーソンのための一目おかれる酒選び』(平凡社)

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