【言葉が調味料】料理界の達人・名人の名言でもっとおいしく調理したい

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料理がうまくなりたいなぁといつも思っています。家族の誕生日や記念日のごちそうもそうですが、肉じゃが・きんぴらごぼうといった日々の何気ないおかずこそおいしく作りたい。

 

しっくりなじむ洗いざらしの綿のパンツと清潔なシャツを着て、簡素な台所に立ち、素早く手軽に、しかもお金をかけずに健康的で美味しい家めしをつくる。

佐々木俊尚

『簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。』

マガジンハウス

 

そう、こんな家庭料理が理想です。今回はこれまでカゲゾウが読んできたレシピ本や料理エッセイの中から、台所に立つときに参考にしている料理の達人・名人たちの名言を紹介したいと思います。

 

食べることが好きで料理にも挑戦してみたい、あるいはもっと料理をおいしくしたい。そんなみなさんの一助になれば幸いです。

 

見た目から入るのも大事

一人暮らしの経験があります。その頃はお金もありませんでしたから、実家からほとんど使われていない鍋を拝借してきたり、ホームセンターや100円ショップで安価な調理器具をそろえました。

 

良質なものというのは、切れ味や、使い勝手などが計算されていて、やっぱり便利なものです。長年使っても、手入れすれば問題なく使える。劣化というよりは、手に馴染んでくる感覚の方が強いんです。

渡辺俊美

『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』

マガジンハウス

 

その後、余裕ができたとき、少しずついい道具を買い足してきました。まだ理想にはほど遠いですが、包丁一本でもお気に入りがあると、まな板に向かうときのテンションが違います。見た目や形から入る……、とても大事だと思います。

 

食材の選び方は?

旬の食材は、その時期に大量にとれるものであり、値段も安価で簡単に入手できる。また夏が旬のきゅうりやトマトは体を冷やす効果がありますし、反対に冬が旬の根菜類は体を温める。お財布的にも体的にも旬のものを調理するのが理にかなっているようです。

 

おかずの条件は、よくいわれることですが、旬の食材を使って、作りやすいこと、食べ飽きないこと、健康に良いこと、安くできること。

道場六三郎

『鉄人のおかず指南』

中央公論社

 

とはいえせっかく旬の食材を買ってきたとしても、買ったことを忘れカビさせたり、冷蔵庫の中で干からびさせてしまったことも、正直一度や二度ではありません。そんなときは「食材をムダにしてしまった」とかなりヘコみます。

 

そもそもスーパーに並ぶ野菜のどれが温室物で、どれが露地物かなんて正直わからないことも多い。でもそこは家庭料理。もっとおおらかにいきましょう。

 

春の白菜の味を知っていてこそ、冬の白菜のうまみに気づく。「おいしくないとき」、つまり旬でないときの取るに足らない味わいだって、私は知っていたい。そっけない平凡な味を知っていてこそ、春のありがたさをひときわ喜ぶことができる。

平松洋子

『別冊家庭画報 平松洋子さんの「わが家ごはん」

簡単でおいしいから今日もまた。』

世界文化社

 

味付けをどうしよう

ウチの奥さんも基本的にはきちんと料理が作れる人なのですが、時々「あれっ?」という味付けのときがあるんですよね。そんな時はやんわり「どうやって作ったの?」と聞いてみるのですが、きっちりレシピ通りとのことなんです。

 

しょうゆや塩の分量を事細かに出したとしても、その通りの味に仕上がるわけではありません。使っているしょうゆ、極端にいえば、水も味が違ってしまうからです。

徳岡邦夫

『嵐山吉兆 夏の食卓』

バジリコ

 

なので、味見はしてみたのと聞くと、だいたいそういうときは省略しているんですよね。やっぱり仕上げの直前に必ず味見をして、最終的に自分が「おいしい」と思う味に着地させることが大事なんだと思います。

 

あと、男の料理というのは概して「ガッツリうまい」をゴールにしてしまいがちです。何かの記念日にはそれでもいいのですが、日々のおかずとなるとそれでは少し疲れてしまう。毎日食べても飽きない優しい味を目指したいですね。

 

「味を迎えに行く」と私はよくお話ししています。それは、素材の一番美味しい時期を知って、料理を作るということです。

京味 西健一郎

『日本のおかず』

幻冬舎

 

可能な限り旬の食材を手に入れて、必要最低限の調味料で、その素材の可能性を目一杯引き出す。もっともそれが実践できていればすでに達人なのですが。

 

料理の奥義とは?

その高みに到達できるかは別問題だとしても、料理の奥義があるとしたら知りたいですよね。でもそれは案外身近なところにあるのかもしれません。

 

料理にも、料理の要訣と申しますか、奥義と申しますか、そう言ってもよいと思うものがあるのであります。(中略)その第一は人間の真心です。これなども口で言っている分にはなんでもないことのようにありますが、実際には、何を措いても、この真心と言うものがなくてはなりません。

北大路魯山人 平野雅章編

『魯山人味道』

中央公論新社

 

商売で料理をしているのでなければ、あなたが料理をする相手は、部屋に遊びにやってくる友人、もうすぐ帰宅する夫、共働きでがんばっている妻。夕方まで遊び倒し腹をすかせている子どもたち。そんな顔が見える誰かだと思います。

 

誰のためにおいしくしたいのか。この人を快適にしてあげたい、あるいは命を長らえさせてあげたい。それは人間に対する愛情です。

小山裕久

『右手に包丁、左手に醤油』

文藝春秋

 

その人を思って心を込めて食卓を準備する。そんな心がけひとつで料理はおいしくなるのだと思います。もちろんその誰かはあなた自身だって含まれていますよ。

 

※この記事は2017年4月の情報です。

 

書いた人:飯炊屋カゲゾウ

飯炊屋カゲゾウ

1974年生まれの二女一男のパパ。共働きの奥さんと料理を分担。「おいしいものはマネできる」をモットーに、料理本やメディアで紹介されたレシピを作ることはもちろん、外で食べた料理も自宅で再現。家族と懐のために「家めし、家BAR、家居酒屋」を推進中。「双六屋カゲゾウ」名義でボードゲーム系のライターとして活動中。「子育屋カゲゾウ」名義で育児ブログも更新中。

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