「ハラミのカタマリ肉」を1kgドーンと買って3日連続で食べた話

ハラミといえば、焼肉屋さんでもカルビと並んでみんなが注文してしまう部位ですよね。口からはみ出さんばかりのハラミを思いっきりほおばったことってありますか? 今回はハラミのカタマリ肉の楽しみ方を皆さんにもご共有させていただければと思います。

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ハラミをカタマリで買うと、幸せになれるんです

こんにちは。メシ通ライターのカゲゾウです。

外食を控えるかわりに家で何か贅沢をしようかなぁ……と思いましてね。

 

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ちょっと奮発して、ネットでハラミをカタマリで買ってみました。

これが予想以上の幸せだったのでご報告です。

 

第一夜 まずはシンプルに王道のステーキで!

まずオススメしたいのはステーキです。

ステーキといえばこの『メシ通』でもたくさんのライターさんが取り上げていますし、家でのおいしい焼き方も紹介されています。

 

www.hotpepper.jp
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かくいうカゲゾウも、以前こんなステーキのお店をご紹介しました。

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ただ、シンプルなステーキといえどもおいしくいただくには、プロなら焼き時間や火加減を、秒単位、数度単位で調理に気を配っています。

 

あるいは家で焼くにしても肉を常温に戻しておいたり、筋切りしたり、焼き時間に気をつかったり、アルミ箔で包んで肉を休ませたりと、それなりにポイントがあります。

 

でもですよ、ことハラミに限っていえばこんな感じです。

 

「ハラミのカタマリ肉ステーキ」の作り方

【食材】

  • ハラミ:適量
  • 付け合わせ:適量(野菜など)

 

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【調味料】

  • 塩コショウ:適量
  • バター:適量(なくてもいい)
  • 香草:適量(なくてもいい)
  • アルコール:適量(フランベ用だけどなくてもいい)
  • ニンニクチップ:適量(なくてもいい)

 

え? 「適量」ばかりでテキトー過ぎますか!? 

いや、それこそまさにハラミの魅力です。

ある程度アバウトに作っても、おいしく仕上がってしまうのがハラミの魔力なのです。

その証拠に……。

 

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まず、ハラミにテキトーに隠し包丁をいれます。

コレ完成時においしそうな見た目になるのでやってますが、肉がもともと柔らかいので包丁を入れなくてもまったく問題ありません。

 

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テキトーに塩コショウして、テキトーに焼きます。

 

火加減は中火くらい。

ローズマリーで香りづけしてもいいかもしれませんね。

ちょっと火が入り過ぎてもハラミならそれほど固くなりませんので、あまり気になさらず。

 

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片面が焼けたらもう一面も同じように。ニンニクチップを作るとしたら、フライパンの端のあたりでサッと炒めましょう。

 

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途中フランベをします。これをやるとカッコイイ(ほんとは香りづけ)のでやってますが、しなくてもまったく問題ありません。 

 

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と、いってる間に、ハイッできあがり! バターもオンしちゃいましょうか(これもなくても大丈夫です)

 

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せっかくのカタマリ肉ですからね、できるだけ大きくカットしてください。

それを白メシに一度バウンドさせつつ口いっぱいにほおばって、ハムッ、ムフッ、モニュ、モグ……。

 

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う、うんめっ!! めっさ柔らかい! それでいて心地よい歯ごたえがある!

 

焼肉向けの切り身とはまた趣が違う、カタマリならではの量感のうまさを口いっぱいに

感じてみてください! 

 

意外と知らない人が多い!? ハラミってドコノニク?

ところで皆さん、ハラミって牛のどの部位かご存知ですか? 

このカゲゾウ、けっこう最近まで「腹身」という字面から、自分の体でいえば、おヘソ周辺の両手でガシッとつかめる部分(※つかめるつかめないは個人差があります)の肉だと思ってました。

 

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その正体は横隔膜。筋肉には違いないのですが流通的には内臓肉、つまりホルモンとして扱われるそうです。

 

また横隔膜の中でも背骨周辺の部分をサガリ、肋骨周辺部分をハラミ(地域によってはこの呼称が逆の場合も)と、さらに細分化して呼ぶ場合もあるようです。

 

他の枝肉と比べるとヘルシーで、そもそも柔らかいんですよね。

それでありながら食感はちゃんと肉々しい。カルビよりもハラミが好きって方も多いと思います。

 

第二夜 カリッ、ムニュ、ジュワーがたまらない牛カツ!

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“カツ”と聞くと埼玉出身のカゲゾウは「豚」を思い浮かべますが、西の方では牛カツを食べる地方もあり、最近では関東でもその専門店を見かけるようになりました。

 

この牛カツ、豚に比べてあっさりしながらもしっかりとコクとうま味があり、未体験の方にはぜひオススメしたい料理です。

こちらもハラミを使うと、肉が固くならず素人でもいい感じに仕上がります。

 

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小麦粉と塩コショウをはたき、卵液につけ、あとはパン粉をまぶして油で揚げるだけ。

 

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ウチでは細か目のパン粉を使うのが好み。外はカリッ、中はやわらか~い牛カツが簡単に調理できます。噛めばジューシーな肉汁がたっぷり口内に広がります。

 

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そのまま食べてもめちゃくちゃうまいですが、柑橘系の絞り汁をかけたり、ポン酢やウスターソースでいただくと良いでしょう。

 

第三夜 数時間じっくり煮込んだようなビーフシチュー

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最終日はビーフシチューです。市販のシチュールーを買ってきて箱の裏書きの説明にそって作れば……、ハイ! 完成です!

 

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普通、ビーフシチューというのはある程度煮込まないと肉が柔らかくなりませんよね。でも温度や時間を誤ってしまうと、牛肉の繊維質が目立って口触りがよろしくないときも。

 

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しかし、ハラミで作れば煮込む必要はありません。

肉に火さえ通ってしまえば、数時間とろっとろに煮込んだのに匹敵する柔らかな仕上がりになります。

もちろんシチューではなくてカレーでも良し。とにかく“煮込み系”はハラミで作ると時短なのにおいしく出来上がります。

 

ところで今回ハラミ1kgを3日間で消費しましたが、ウチは5人家族。

カゲゾウがすべてを胃の腑に収めたわけではないので、食べすぎのご心配は無用です。念のため。

 

ハラミのカタマリの入手方法は

ハラミの切り身なら普通にスーパーの焼肉コーナーで見かけますが、カタマリ肉はほとんどおいてありませんよね。

 

お店の方に聞いたらですね、まず枝肉と違ってハラミはホルモン扱いなので、そもそも商流が違うそうです。

また1頭から数キロしかとれないにもかかわらず、市場ニーズの高い部位のため、ほとんどが焼肉屋などの飲食店に行ってしまうとのこと。

どうりで小売店でカタマリを見ないわけです。

 

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その代わりネット通販なら比較的容易に手に入ります。

その際、国産か外国産か、あるいは牛脂注入品か否かで結構味わいが変わります。

 

お値段はそれなりになりますが、やはり和牛か国産でノー牛脂、選べるのであればサガリ(背骨付近の肉)がより肉厚でうまいかなぁ、と思います。

 

とにかくハラミの魅力はヘルシーなのに肉々しくて柔らかいこと。

焼いても、揚げても、煮ても、アバウトに作ってもおいしい料理ができてしまうこと。

 

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カタマリが難しければ、ハラミの厚切りも販売されています。

ハラミは厚切りにするだけでも普段の焼肉とは違う食感が味わえると思います。

たまの贅沢に厚めのハラミ。オススメです!

 

書いた人:飯炊屋カゲゾウ

飯炊屋カゲゾウ

1974年生まれの二女一男のパパ。共働きの奥さんと料理を分担。「おいしいものはマネできる」をモットーに、料理本やメディアで紹介されたレシピを作ることはもちろん、外で食べた料理も自宅で再現。家族と懐のために「家めし、家BAR、家居酒屋」を推進中。「双六屋カゲゾウ」名義でボードゲーム系のライターとして活動中。「子育屋カゲゾウ」名義で育児ブログも更新中。

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