エンジニア&プログラマー必見! 完全食「COMP」は忙しい現代日本人の救世主となるか?

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完全食が世界を変える!?

Soylent(ソイレント)という、1日の栄養が取れるドリンクがアメリカにあるのはご存知だろうか? 粉末を水に溶かして飲むだけで1食分の栄養が摂取できるというコンセプトで、スタートアップの起業家やITエンジニア向けに作られたシリコンバレー発の完全栄養食だ。そして『日本経済新聞 電子版』によると現在売り上げは月数百万ドルと記されている。かなりの需要だ。ある種の「発明」といってもいいかもしれない。

 

プログラマーに関する記事を書く際に、このソイレントに関する記述をよく見かけていたせいか、以前から気になっていた筆者は、アメリカ在住の友人に買ってきてもらい約1カ月間ほど試してみた。当時は食生活自体を決して丁寧にはしていなかったが、筆者はソイレントを飲むことで、時間と手間を掛けずにほぼ良好な体調を保つことができた。

 

こんな便利なものをなぜ日本では販売しないのだろう? と思っていたところ、日本人によって作られた完全食「COMP(コンプ)」をネット上で発見。見たところ、ソイレントにかなり近いものだと思われる。

 

さっそく、開発者である株式会社コンプ代表取締役の鈴木優太氏に連絡を取り、「COMP」と食生活との新たな視点をうかがった。

 

※ちなみにこれは、報酬とかそういったものは一切もらっていません。あくまで筆者がソイレントのような完全食に興味があり取材を試みたもので、株式会社コンプさんによる返答、および公式見解によってインタビュー記事を構成しています。

 

ライフハック文化から誕生

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▲株式会社コンプ代表取締役の鈴木優太氏

 

── まず完全食「COMP」の開発の動機からお聞きしたいのですが

 

はい。私は仕事や趣味に没頭して時間を忘れることが多かったのですが、食生活を疎かにして栄養バランスも偏りがちで、よく体調を崩していました。世の中には、似た経験を持つ人々が少なからずいると思います。そんな人のために日常生活を効率化する「ライフハック食」として、やりたいことの集中時を妨げない食の知恵・工夫を突きつめて開発したのが、「COMP」でした。

しかし「COMP」を販売してみると、お客さんそれぞれのニーズをもっていて、自分の生活の「シチュエーション食」として「COMP」をうまくカスタマイズして取り入れている印象ですね。

 

── 「シチュエーション食」とは?

 

食事を楽しみたい時はちゃんと楽しみつつも、仕事などを頑張りたい時には手軽に完全栄養を「COMP」で補うというイメージです。エンジニア、クリエイター、医者、インドア趣味の人など、何かに熱中するあまり食生活が乱れ健康に危機意識を持ち始めたという人々に、「COMP」は「健康」と「目的達成」を両立するためのアシストになれればと。

 

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▲写真は国内最大級LANパーティー時にプロモーションを行ったときの様子

 

── なるほど

 

バランスのよい食事は手間も時間もコストがかかる一方で、コンビニ食や中食では栄養が偏りますから、手軽で完璧な栄養を取れる「COMP」のような製品が求められているのではと感じました。

「COMP」は血糖値が急激にあがらない低GI設計でもあるため、ユーザーから「腹持ちがよく、眠くなりにくいから仕事場で飲んでいる」 という声も聞きますね。

 

── ところで、この商品はいつ頃から開発を始めて、いつ販売されたのですか?

 

販売開始は2016年3月です。開発はもう少しさかのぼった2015年初め、私が医薬化学系メーカーの研究職だった頃、自分にとっての最高の「ライフハック食」を作りたいと決意したところから始まります。

薬学の専門知識を持っていたので、自力で試作と試飲を繰り返してプロトタイプを完成させました。ウェブ上にレシピを公開すると、商品が欲しいという声をたくさん頂き、自分だけでなく多くの人々にも求められていることを実感しました。その後、さまざまなご縁もあって、起業を決心しました。

 

── 起業ということは、資金集めも同時に?

 

まず、クラウドファンディングで完全栄養食のニーズを確かめることから始めました。クラウドファンドは商品を世に問う一番いい方法なんです。量産体制のボーダーラインである200万円を目標金額に設定すると、最終的には約400万円が集まりました。

 

── 倍の額! それだけのニーズが……。さしつかえなければ、現在どのくらい売れてるいるかお聞かせ願えますか?

 

現在、月当たりの売り上げが約900万円です。おかげさまで購入者は毎月伸び続けていますね。

 

── すごいですね、すでにビジネスとして成り立っている。ご自身のニーズが世間のニーズとも一致し始めている証拠ですよね

 

確かに、冒頭でおっしゃったソイレントという先行品は存在しますが、日本で規制されている食品添加物が入っており、栄養バランスも日本人向けではありません。

 

1日に必要な栄養素を配合

── アメリカのソイレントと違って、「COMP」の場合はあくまで日本人にあった栄養バランスで構成されているというわけですね

 

そのとおりです。厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」に準拠し、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質、炭水化物など、1日に必須な栄養素約40種をすべて配合しています。自分で試してみて、これはイケるという実感もありました。

 

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▲「COMP」に含まれる約40種の栄養素。理想的な栄養バランスを手軽に取れるというコンセプトに基づいた配合だという

 

── ご自身でかなり試されたんですね

 

はい。さまざまな原料を組み合わせて試行錯誤しました。完全栄養と味を両立することが非常に大変でしたが、苦心の末、納得できるレベルにたどり着きました。もちろん、人の身体には個体差があるので、そうした部分にも気をつけて開発しています。

 

── なにが一番難しかったというか、壁でした?

 

一つ目は「血糖値の制御」です。さきほど腹持ちや眠くなりにくいという話をしましたが、市販の炭水化物源は一気に血圧が上がるものが多いんですね。それが頭痛や糖尿病の原因になるんです。

「COMP」はそうならないための設計を心がけました。二つ目は「腸内環境を整えること」。栄養素が全部整ったとしても、食物繊維や善玉菌を育てる工夫が必須です。三つ目は「いかに美味しいか」。グルメな日本人が満足する味の追求です。

 

── 栄養面はさることながら、味覚はやはり大事ですよね

 

もちろんです。今回『メシ通』の記事をいくつか読んで、改めて食のエンターテイメント性は重要だと感じております。近未来感ある「COMP」は機能性だけではなく、美味しさもさらに追求していきたいなと。

そもそも「COMP」の味のコンセプトは「主食」なんです。ご飯やパンはなぜ毎日食べられるだろうというところからヒントを得て、今の豆乳ベースのニュートラルな味に着地しました。コーヒーで割るとソイラテ風味、紅茶はミルクティー風、冬はコンポタージュやココアも相性よいですよ。好きなようにカスタマイズして自分好みの味にできますし。

 

── 販売にあたっては厚労省の認可は必要ですか?

 

もちろん認可を受けています。「COMP」の原材料は、日清オイリオや三井製糖など日本のメーカーおよび商社から調達し、品質はISO9001取得の国内食品工場で製造しています。

 

「COMP」を飲んでみた!

では「COMP」とはいったいどんなものなのだろうか。

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現在は公式サイトで販売中。

価格は初回お試し価格 300円(小袋 3個、各400kcal)のほか、使い切りタイプの9,000円(小袋 24個、各400kcal)、お買い得タイプの7,000円(大袋 2個、各4,000kcal)の3種類がある。

 

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食べ方、というか飲み方は「粉末状の『COMP』に水を足して混ぜるだけ」と、いたってシンプル。

 

ちょっと実物を見てみよう。

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こちらがお試し版。マニュアルと小袋 3個(各400kcal 、小袋 1個朝食相当分)の粉末がセットになっている。

 

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粉末状の「COMP」はふわふわとして意外に軽い。

 

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パックからコップに移し替えてみるとけっこうな量。

 

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水を入れると溶けやすく、数回かき混ぜれば完成。味は豆乳に近い印象だ。

 

個人的には、ソイレントに比べて「COMP」はやや化学的な味がして、マイルドなソイレントの方が自分の現在の味覚に合っている気がした。当たり前だが、完全食といっても人によって相性がありそうだ。通常の食事がそうであるように。

 

3食「COMP」である必要ナシ

── 「COMP」という商品名の由来をお聞きしてもいいでしょうか

 

シンプルかつストレートに「Complete(完全)」にちなんで名づけました。また「サプリメント=一部を満たすもの」の対義語として、「コンプリメント=すべてを満たすもの」という意味も含めています。

 

── まさに完全食という意味になりますね。鈴木さんはご自身の食生活で、「COMP」をどのように食事に取り入れているんでしょうか

 

朝と昼は「COMP」、夜は仲間と食事に行くこともありますね。食事を介したコミュニケーションも大切ですから。私はラーメンや焼き魚など、好きな食べ物をカロリーや栄養面を気にせず楽しむことも大事にしてるんです。

一方で、自炊時間を節約したい時、1~2食は「COMP」で完全栄養を担保して、食生活のバランスをとっています。食事の「機能性」「娯楽性」をオンオフできることも「COMP」の価値だと感じます。

 

── 3食とも「COMP」である必要はまったくない、と

 

ですね。生活シーンにあわせて、完璧な栄養とカロリーが手軽に取れますよ、という訴求の仕方をしています。朝の出勤前、忙しい昼時、会議が続く時、夜疲れてクタクタな時など、食事にはある意味で「機能性」が求められるシーンが存在しますよね。

なので、「COMP」が仕事や趣味を妨げないサポート役の場合もありますし、私の周囲では飲みすぎ・食べ過ぎ防止やダイエット目的で利用している人もいます。どんなシチュエーションでも健康な食事を保てて、自分のカラダや食習慣を見直すきっかけを「COMP」が担っていけたらと思います。

 

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▲公式サイトでは、様々な利用シーンが紹介されている

 

健康に興味のない人にも

── あくまで目指すべきは健康である、と

 

そうですね。自分の健康に無関心で「俺は太く短く生きるから良い」と言う人もいざ病気になったらやっぱり後悔するし、本人だけでなく家族も辛い。私自身、栄養補助食品ばかり食べ続けた結果、栄養不足で倒れた経験があるのでやはりそのような事態は避けるべきだなと。

 

── それは普遍的な真理ですね。 今後の展望で考えていることはありますか?

 

はい。誰もが手軽に充分な栄養で満たされ、健康になれる世界を目指しているので、今後はより「食べた感」のある固形タイプやドリンク缶タイプも考えています。「手軽なのに完全栄養」が「COMP」の価値なので、一つ一つできることをやっていきます。

 

── ありがとうございました。今後の展開も楽しみにしています!

 

取材協力:株式会社コンプ

 

※この記事は2016年12月の情報です。
※金額はすべて税込みです。 

 

書いた人:高岡謙太郎

高岡謙太郎

オンラインや雑誌で音楽・カルチャー関連の記事を執筆。共著に『Designing Tumblr』『ダブステップ・ディスクガイド』『ベース・ミュージック ディスクガイド』など。

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