【下北沢】接客業30年! 絶妙なトーク術でファンを魅了する美女の店【美人ママさんハシゴ酒】

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ニッポン全国 美人ママさんハシゴ酒:第9回 下北沢「BATHTUB GIN」美穂(みほ)ママ

今回のお店があるのは下北沢。

ある意味、東京でも独特の飲み屋さんがいっぱいあるところ。

そして、今回、めちゃくちゃ個性的なお店で、これまた個性的なママがいらっしゃいました。 

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北口と南口では雰囲気が違うけど、今回は北口。

 

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駅前は再開発でずいぶん変わっちゃったね。

でも、こんなよさげな立ち飲み屋さんがあったりします。

「マグロさん、そこじゃないでしょ」と平山カメラマンに注意される僕。

 

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一番街商店街にお店はあるんだけど、住所だけで行くととてもわかりづらいので、この写真と文章を参考にしてね。

 

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この“B”マークの看板が目印。

 

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けっこうわかりづらい場所にある。一番街という商店街の「心」というスープカレーのお店の前にあるビルの3階。

 

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この階段を3階まで上るですよ。3階までのぼるとこんな光のゲイトがあるよ。

 

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ドアがあるんだけど、そこの隣にあるインターフォンのボタンを押すべし。

 

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ちょっと秘密めいていていいでしょ。

 

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ドアが開いた。奥からママらしき人の声がする。

「どぉぞ~」というけど、まだまだ。

さらに「靴を脱いで、スリッパ履いてくださいね」

スリッパを履かなくちゃいけない。

「えっ、ここのスリッパですか?」

 

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「そこに名前の書いてないのがあるでしょ」

「あ、はい、はい」これですね。スリッパに名前を書いた。

 

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スリッパを履いて、店内へ。

 

おお、ママ登場!

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おっ、美人ママ……なんですけど面白い方ですね。

 

「あのね、ママじゃないのよ」と、

名刺をいただく。

「河原美穂」というお名前、そして肩書がなんと“パートナー”とある。

「ママじゃなくて、パートナーなんですね」

「そう、今夜は私があなたのパートナー……みたいな」

なるほど、じゃ、このコーナーも今回は『美人パートナーさんハシゴ酒』ってことかな。

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ところで、お客さんはなんて呼ぶんですか?

「普通に名前で『美穂』って呼ばれてます」

それじゃ、美穂さん、乾杯したいので、お酒をお願いします。僕は、ハイボールにしようかなか。ママ……いや美穂さんは?

「私も同じもので」

よろしくお願いします。

おっ、ウィスキーは「白州」なんです。

キャンドルがいいですね。

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「ウチはガス圧の高い、国分のソーダを使っております」と美穂さん。

関西弁に近いけど、関西弁とはまた違うイントネーションが素敵。

「出身が岡山なんですよ」

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「グラスはバカラですよ」

バカラか。お高いんでしょ。

「グラスの口あたりで味も変わるので、飲み物に応じて薄張りなど合ったグラスを使うようにしています」

 

ハイボールを作りながらも面白トークがどんどん飛び出す。

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▲ハイボール(1,100円)

 

「はい、ハイボールどうぞ」

それじゃ、美穂さん、はじめまして。カンパ~イ!

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いただきま~す。ごくごく。

 

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ぷはー、うまいねぇ。

 

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お通しとか、あるんですか。

「はい。ありますよ。カワキモノなんですけどね、はい、どうぞ」

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▲チャージ(700円)

 

お通しはいくらなんですか?

「チャージが700円で、それに含まれてますね。それにスリッパ代も込みです」

ああ、スリッパ、お通しでチャージ700円か。それって、けっこう安いんじゃないの。

 

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それにしても、店内、いろいろと凝ってますね。

「我が家にようこそ! っていう自分のお部屋に招く感じをコンセプトにしています。 インテリアのテイストはヨーロッパ調ですが、どことなく昭和感とキャバレー感を意識しています」

 

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「タモリさんが昔やってた番組で『今夜は最高!』っていうのがあったんですけど、そういう世界観のあるお店にしたかったんですよ」

 

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美穂さん、おかわり。レモンサワーをもらおうかな。

 

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▲レモンサワー(700円)

 

ところで、素敵な店名ですね。「BATHTUB GIN(バスタブ ジン)」。どうしてこの店名を?

「アメリカの禁酒法時代に、バスタブで密造酒をつくってて、それらのお酒の総称をバスタブ ジンって呼んでたみたいなんですよ。お店やるなら、もうこれしか浮かばなかったんですね」

店名もなんか、秘密めいていいですよね。

 

もう、こちらのお店は長いんですか。

「来月で一周年です」

では、最近なんですね。それまでは?

「約30年間、ホステスやってました。岡山と銀座で」

あっ。年齢がバレちゃいますね。

「あ、ぜんぜん大丈夫ですよ。いま、46歳です」

 

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それにしても、以前は銀座のホステスさんだったんですね。

「11年間やってましたね」

なるほど、下北沢で銀座の雰囲気が楽しめるわけだ。

「そう、さしずめここはリトル銀座かしら(笑)」

 

するとここで、編集のM氏が

「お店のフェイスブックを拝見させていただいたのですが、美穂さんの服装が、毎日のように違うんですよね。紹介させていただいていいですか」

「あ、いいですよ」

ということで、これまでの美穂さんのいろいろなファッションチェック!

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以上、美穂さんの七変化。

毎回、凝った服装にお化粧ですね。

しかもすっごいオシャレさん&お茶目な感じ。

「朝、起きてから2時間ほどかかるのよ、いろんな部分の工事に(笑)」

 

おっ、ここに置いてあるのはトマトジュースの「クラマト」ですね。

それじゃ、クラマトハイをいただきましょうか。

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▲クラマトハイ(900円)

これ、かなりおいしいですね。ブラックペッパーがクラマトの味を引き出してますね。喉越しに奥行きがあるなぁ。

 

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おや、そこに貼ってあるのは、美穂さんの書ですか。“平常心”?

「今年、私、天中殺なんですよ。だから“平常心”で乗り切ろうかと。あとは、カッとなってもその“平常心”って文字を見てね、そうそう、“平常心”って思うようにしてるのよ」

 

おや、こんなものがありますね。これ、鞭ですか?

「まあ、これで誰かを叩くわけじゃありませんけどね」

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「叩くなら、スリッパかしら」

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美穂さん、すっかり酔っぱらっちゃいましたよ。あ、お手洗いに行っていいですか?

「はい、そこにありますよ。うちのお手洗いは背面座位でお願いしますね」

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えっ、こんな感じですか。

男性も座ってしてね、ということですね。

 

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それにしても、店内にコタツがあるんですね。

 

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「ちょっと自宅に遊びに来ているみたいでしょ? お客さんが来ないときは、こうしてくつろいでいたりするんですよ」

 

美穂さん、そろそろ、〆の一杯をもらおうかな。何かおすすめはあります?

「大人のミックスジュースとか、どう?」

おもしろいですね。それをぜひ!

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▲大人のミックスジュース(1,100円)

 

これは、おいしそう。いいかんじのビジュアルですね。いっただきまーす!

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うっはー、本当にミックスジュースだ。そして、ちゃんとお酒もはいっているね。これは初めての体験。いいぞ、いいぞ。

 

ついつい、胸元に目がいっちゃいます。

「ははは、見るだけならタダなんで」

ところで、お休みの日とか何しているんですか?

「うーん、何しているんだろ」

趣味とかは?

「うーん。あ、ライブに行くとか」

へえ、どういう方を?

「最近は、井上陽水さんを見に行きましたね。あと、ボブ・ディランさんとか。奥田民生さんも好きですね」

 

さすがに接客業30年の経験というか、とにかく会話で飽きさせない美穂さん。編集M氏が帰り際に僕の耳元で、「一瞬たりとも嫌な気分にさせない人ですね」と言っていた。

あー、そういう感じ、わかるなぁ。

美穂さん、またきますね。それじゃ、お会計!

 

美人ママFile #00

下北沢「BUTHTUB GIN」美穂さん

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お店のモットーを教えてください。

「最低限のマナーを守ってくだされば……泥酔されてる方はご遠慮いただいてます(笑)」

美穂さんの好きな男性のタイプは?

「いいニオイの男が好きね」

自分の性格をひとことで言うと?

「人から嫌われることを恐れない、ですかね」

いちばんの得意料理はなんですか?

「茶色いもの。煮物だとかカレーライスとか。安定のブラウンです(笑)」

どんな言葉で口説かれたらドキッとしますか?

「言葉はいらないですね。私、自分から行っちゃうタイプですから(笑)」

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お店情報

BATHTUB GIN

住所: 東京都世田谷区北沢3-25-1-301
電話番号:03-6804-9766
営業時間:20:00
定休日:不定休

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

写真:平山訓生

 

書いた人:下関マグロ

下関マグロ

(しものせき・まぐろ)1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)など著書多数。

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