【閉店】謎の24時間営業!? 創業34年の手作り絶品ハンバーガー屋さん【早稲田】

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営業しているのかしていないのか、わかりにくい謎のお店 

高田馬場から早稲田大学に向かう早稲田通り沿い、西早稲田の交差点のすぐ横に謎のお店があるのです。

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「ICHIGOYA.BBS Hamburger Shop」と書いてあるので、ハンバーガー屋さんということはわかります。

 

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販売中。と書いてあるので、営業しているということもわかります。

お店の外には、いかにも手作りの小さなイートイン(アウト?)スペースもあります。

しかし、お店の外にベタベタと貼ってあるメニューを見てみると……

奇妙なことに気づきます。

 

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年中無休、24時間販売!?

美味しそうなメニューの写真が並んでいますが、ここは小さな個人店。しかも場所は大学の近くとはいえ、住宅地。夜になると人通りはほとんどありません。

 

実は以前から、前を通りかかる度に気になって見ていたのですが、

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「製造日」。営業中ではないようです。中に人がいるようなのに、買えないのかな?

 

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「売り切れ準備中」。売り切れて準備をしているらしいです。でも、ハンバーガーが売り切れって、どういうこと? 

 

実は評判のお店? 次から次へとお客さんが!

ともあれ、今は販売中。

ランチタイムということもあり、見ていると次から次へとお客さんが入っていきます。

しかも「お、やってた。ラッキー!」とか話しているってことは、やっぱり不定期営業?

近所の人に、評判のお店のようです。

さて、学生さん三人組が外のテーブルで、オーダーの品ができるのを待っています。

彼らはお店のすぐ近く、早稲田大学の学生さん、男子二人女子一人のグループ。

ここのテーブルで食べていくそうです。

 

──ここにはよく来るんですか?

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「そうですね。3回目です。ボリュームもあるし、すごく美味しいんですよ!」

 

ほおほお、ちょっと見せてくださいね。

これが、チキンカツバーガーですね!

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▲チキンカツバーガー(380円) 

 

おお、でかい! 

そして、このレタスの量! 最近、レタス高いのに。

中身は、チキンカツ、レタス、マスタード、ピクルス、オニオン、セサミ。

この量で380円はかなりお得な感じ。

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▲元気バーガー(400円)

 

そして、こちらはこの店の看板メニュー、元気バーガー。

中身は、パティ(ビーフ)、マスタード、ピクルス、オニオン、セサミ。

「うわ! このピクルスなに? すげー大盛り!」

頼んだ学生さんが驚く、大盛りピクルス。

作りはシンプルながらかなりの重量感があります。

 

一般的なファストフード店のものと比べると、3倍くらい?

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▲元気チーズバーガー(430円)

 

こちらは、元気チーズバーガー。

中身は、チーズ、パティ(ビーフ)、マスタード、ピクルス、オニオン、セサミ。

チーズに埋もれて、パティが見えません!

でも、これは元気バーガーにチーズをプラスしたものなので、立派なパティはちゃんと入ってます。

 

そして、見てください! この早稲田らしいテラス感!

早稲田通りを行き交う車やママチャリを眺めながら、のんびりと、美味しくてお手頃なハンバーガーを食す!

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広尾や外苑前辺りのしゃれおつハンバーガー屋さんにはない、この庶民的な感じ! ここなら普段着でも堂々とハンバーガーを食べられます! っていうかハンバーガーを食べに行くのにわざわざおしゃれしていくの面倒くさいでしょ。

 

さあ、では私も入ってみましょう。

おぉ。ややカオス!

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しかし、そこに現れたのは超ラブラブな仲良しご夫婦でした。

こちらのお店を経営している、藤澤さんご夫妻です。

 

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藤澤さんご夫妻が、ここに「ICHIGOYA.BBS」をオープンさせたのは約34年前。

店名の「ICHIGOYA」はご主人ゆかりの新潟から「越後屋」、それがなまって「いちごや」、BBSはBurger、Bread、Sweetsの略だそうです。

 

──ところで、24時間営業って本当なんですか?

「24時間営業っていうのは……『心意気』ですね!」

 

──心意気が24時間ですか! では実際は……

「前は、本当にここで仮眠だけとるって感じで24時間開けてたんですよ。そしたら、体調崩しちゃった。それで、今は実際ここにいるのは朝9時から夜中2時、3時くらいで5、6時間は寝るようにしてます。24時間営業って言ってたのは、夜中もやってるってことを言いたかったんですよ。この辺り、学生さんも社会人の方もわりと住んでる人が多いので。いずれは、従業員を入れて本当に24時間営業にしたいと思っています」

実は、もともと奥様のご実家が、某チェーンのパン屋さんだったそうです。

 

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そこでハンバーガー屋さんを開こうと思った藤澤さんご夫妻、しかし、ご主人は最初はハンバーガーの作り方を知らなかったのです。そこで、当時テレビで毎日深夜に放映されていたハリウッド映画の中に出てくるハンバーガーを作るシーンを目を皿のようにして見て覚えました。そこから数々の改良を経て、現在のハンバーガーが出来上がったということです。

 

メニューにはハンバーガー類のほか、オムライス、シチューなどもあります。

「最初は煮込み料理の店、シチューの店だったんですよ。昔見た映画で主人公が警察に捕まった時、奥さんに『煮込み大丈夫か?』って言うのがめちゃめちゃかっこよくて、僕も警察に捕まったらそう言いたいと思ってたんだけど……まだ言ってないね(笑)」

どこまで本当かわからないご主人の冗談を、隣の奥様が終始ニコニコ聞いているのが微笑ましいのです。

 

丁寧な手作りが美味しさの秘密!

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店内には美味しそうなケーキ類も並んでいます。こちらもすべて手作りです。

また、バナナシェーキ、季節のフルーツのスムージーも好評です。

 

──昼間でも、「売り切れ準備中」って看板が出ていることもあるのですが、ひょっとしてハンバーガーは売り切れでも、ケーキとか出来ているものは買えたりするんですか?

「そうですね。出せるものは出しますので、看板が出てても声掛けてみてください。うちのハンバーガーはバンズもパティも全部手作りなので仕込みにも時間掛かるんですよ」

なんと、バンズは店内で粉をこねるところから、牛肉も7キロ程度の塊り肉を買ってきて、捌いて、挽いて、挽肉にしているのです。

立派なお肉です! 

 

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ローストビーフにもなりそうなこのお肉から、丁寧に脂や筋を取り除き、細かく切ってからミートミンサーで挽くのです。

 

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こんなに手間暇掛けたハンバーガーが400円くらいで買えるという幸せ!

 

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▲ビーフサンド(450円)

 

ところで、こちらのお店のハンバーガー類は、注文を受けてから作るので、待ち時間が結構掛かります。慣れたお客さんは、「ちょっと買い物行ってきます!」と近所で飲み物を買ってきたりしますが、それも待てないお急ぎの方には、すでにできているビーフサンドもあります。こちらは冷たくても美味しく食べられるバーガーなのです。

中身は、チェダーチーズ、ビーフパティカクテルソース、スパゲティマヨネーズ和え、レタス。

 

さてさて、それでは好評のハンバーガーたちを紹介しましょう!

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▲元気チーズバーガー(430円)

 

ナンバー1はこちら! コスパ抜群の元気チーズバーガー。元気バーガーに2種類のチーズがプラスしてあります。さっき学生さんが持っていた時は袋の中で潰れていたけれど、元々はこの高さです!

こちら「ICHIGOYA.BBS 」のハンバーガーは全体的にずっしりと重量感があります。バンズもパティもチーズも見た目よりも、ぎっしり詰まった感があって食べ応えがあります。

また、味もしっかりめで、野菜が多いメニューでも物足りなさを感じません。最近のグルメバーガーは味付けが薄いものが多くて、私は塩やケチャップを足してしまうことも多いのですが、ここのはそのままでちょうど良いです! ビールのお供にもぴったり!

 

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▲早稲田レモンバーガー(650円)

 

こちらはゴージャスさで好評! 具だくさんなのですが、味付けはさっぱりで食べやすいのです。

中身は、パティ(ビーフ)、ベーコン、チーズ、目玉焼き、ガーリック、マスタード、ピクルス、オニオン、セサミ、レモン、ガーリック醤油。

口を思いっきり大きく開けてかぶりつきましょう! 

満足感に満たされて、午後の授業は眠気におそわれるかもしれませんけれど。

 

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▲ダンナのバーガー(450円)

 

レタスがすごい迫力です!

中身は、パティ(ビーフ)、ガーリック、レタス、マスタード、ピクルス、オニオン、セサミ。

 

──なぜ、「ダンナのバーガー」というのですか?

「最初は、時代的に『オンナの』っていうのが流行ってたので、「オンナのバーガー」だったんですよ。女性も遠慮なくガーリックを食べて強くなって欲しいって。でも今はそもそも女性の方が強いんじゃないですか。で、いま一番弱いのは誰かっていうと、『ダンナ』じゃないかと。それで『ダンナのバーガー』に変えたんです」

 

世のダンナさま、これを食べてもっともっと強くなってください!

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▲トーストドッグ フィラデルフィアチーズステーキ(400円)

 

中身は、ビーフ薄切り肉、チーズ、オニオン、ガーリック、ステーキ醤油味。

トーストドッグはバンズの上部を切って、トーストのサクサク感を出したもの。糖質を抑えめにしたい方にもちょうど良いですね。口を大きく開けたくないお嬢さんにもオススメです。

上の切った部分は、ちゃんとパン粉にリサイクルされています。

 

他のハンバーガーと違って、薄切り肉なので、肉の食感が楽しめます。

アメリカのフィラデルフィアには、フィラデルフィアチーズステーキの専門店があるのだそうです。

 

さあ、すべての謎が解けた今、あなたも「ICHIGOYA.BBS」に行きたくなったことでしょう!

これからの季節、近所の公園でのピクニックのお供にも最高です!

 

お店情報

ICHIGOYA.BBS(いちごや びーびーえす)

住所:東京新宿区西早稲田2-4-18アイビスワセダ101
電話番号:03-3203-3091
営業時間:月曜日~木曜日15:00~翌2:00、 金曜日~日曜日 正午~翌2:00(日によって変動あり)
定休日:無休

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:工藤真衣子

工藤真衣子

カメラマン。美しい女性が好きなのでグラビア、音楽が好きなのでライブ写真、映画やドラマが好きなのでテレビドラマのスチール写真、美味しい食べ物が好きなのでグルメ雑誌など、素敵なものを愛を込めて撮るお仕事をしています。趣味は美味しい料理を作って食べること。

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