まるですき焼き!? 長く受け継がれてきたあばあちゃんのもつ鍋【万十屋】

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こんにちは。
春夏秋冬、朝でも昼でも、鍋歓迎!
鍋好きだけど、まだひとり鍋はしたことがない、メシ通レポーターのマツータケシです。

そもそも鍋が好きな理由は、みんなでワイワイ食べることができるからであって、ひとり鍋はその気持ちにそぐわないな……と思っていたけど、特別にウマい鍋なら話は別! てことで今回、初のひとり鍋にチャレンジします!

というわけで、福岡市早良区にあるもつ鍋の名店「万十屋」に行ってきました。


どれほど評判店かというと、「福岡でもつ鍋といえば?」の問いに必ず名前があがる老舗で、多くの有名人も福岡を訪れた際に立ち寄るという超オススメ店なんです。


お店があるのは福岡市の中心部から車で30分ほど。
繁華街からはちょっと離れた場所にあるのに、「この味のためなら」なんて人が後を絶たないというから、このお店の評判の高さがわかるでしょう。
公共交通機関では、福岡市地下鉄七隈線の「次郎丸駅」または「橋本駅」で下車して下さい。

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次郎丸駅から徒歩15分。

 

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お店があるのは室見川沿い。


あたり一面に田園風景が広がって、のどかな空気感です。
帆船をイメージしたという建物は、新国立競技場を設計した建築家によるデザインなのだとか。どこか和風でありながらも、モダンな感じ。


もつ鍋はもつ鍋でも、福岡でも珍しいすき焼き風

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「万十屋」が創業したのは昭和18年。

もつ鍋王国・福岡のなかでも、草分け的なお店のひとつです。

現在の女将のおばあちゃんにあたる松隈ハツコさんが、戦時中の食糧難を乗り越えるためにホルモンを使った鍋を考案したのが、「万十屋」のもつ鍋のはじまり。諸説ありますが、“もつ鍋発祥店のひとつ”として語り継がれています。

そして、しょう油味、味噌味、とんこつ味……と、今では数多いバリエーションがあるモツ鍋の中で、甘辛いタレで仕上げる、いわゆる“すき焼き風”がこのお店の最大の持ち味です。味付けのベースは創業当時から変わっていないそうで、一度食べたらやみつきになると、近所の人たちを中心に評判店に! 今では福岡で知らない人はいないほどの有名店になったのです。

「創業から73年、人と人とのつながりを大切にしてきたことが、一番の秘訣ですよ」と、笑顔がキュートな店長さん。博多っ子の胃袋だけでなく、ハートもがっちりつかんできたお店なんですね。

 

それでは中に入ってみましょう。

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美しい景色が! 青々した山々が目の前に。
こんなナイスな風景を見ながらもつ鍋を食べられるなんて、幸せですね。

 

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お座敷も完備されています。
家族連れやビジネスマン、女子会や学生のグループも多いそうです。
ほんと、鍋はみんなでワイワイと囲んで食べるとウマさが倍増しますからね。

 

f:id:mesitsu_lb:20160617131543j:plain美しいな景色で目の保養をしたところで、ちょうどお腹が空いてきました。

我が舌と胃袋をがっつり満たしてくれるであろう、モツ鍋を頼むとしましょう。

「もつ鍋 (1,300円)」を、お願いします!

ちなみに、メニューを見渡すと、赤い文字で書かれた「トマトもつ鍋 (1,570円)」を発見。「これはなんでしょう?」と尋ねてみると、定番のもつ鍋にトマトをイン!した一品なのだとか。さっぱりしていて、女性に好評だそう。
「う~む、それも捨てがたいが、やはり定番ってことで、次は必ず注文します」

 

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そして、テーブルに運ばれてきたのは、陶器製の壺。中に、秘伝の醤油タレにモツが浸かっています。モツは新鮮な国産牛を使っていて、小腸、赤センマイ、センマイ、ハツの4種類。「おいしさの秘訣は、モツをしっかり下処理すること」と、オゾン水を使って徹底的に洗浄し下処理をしています。ゆえに、ぬめりや臭みが全くなくて色もキレイです。

 

そのモツのおいしさをグッと引き立ててくれるのが石鍋で、程よい熱伝導率がいいのだそう。野菜から染み出た水分がモツを柔らかくするのを手伝ってくれて、逆に野菜にはモツの旨みがしみ込んで、相乗効果も抜群。至福の鍋のできあがりです!

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こちらのお店はサービスも行き届いていて「一番おいしい状態で食べてもらいたかけんね」と、スタッフさんが慣れた手つきで一から十まで、鍋の面倒をみてくれます。

 

どれどれ~、と眺めていると、
まずは豪快に、石鍋の中にモツをイン!

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続きまして、野菜を投入 。


野菜を入れる順番が大切だそうで、たまねぎ、えのき、キャベツ、ニラの順番に鍋に入れていきます。野菜でふたをするのがモツをおいしく煮込むためのコツだそうで、モツもタレも見えなくなるように、野菜でキレイに覆いかぶせます。

 

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最後に赤唐辛子を添えて、いざ着火。

 

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お~、いい匂いが立ち込めてきました。待ちきれません。

でも、ちょっとだけガマン! テーブルには「混ぜない、さわらない」と注意書きがあって、それをやっちゃうと美味しく仕上がらないのだそうです。

 

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お鍋がグツグツと沸騰してきました。
もう少し、もう少し待ちましょう。

 

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煮汁があめ色になって、野菜がしんなりとしてきたら完成の合図。

火を消して、お玉で鍋全体を混ぜたら出来上がりです。
さあ、いただきましょう!

で、味はもちろん「ウマいっ! 」
小腸と赤センマイは脂がのってトロけるおいしさ。センマイはコリコリ、ハツはプリッとした食感がたまりません。


甘辛ダレの深い味わいといったら涙ものです。ニンニクの風味と、ピリッとくる赤唐辛子の辛みも食欲を掻き立てます。
とはいえ、野菜からたっぷりと水分が出ているので、意外にあっさり。
スイスイとお箸が進んでいきます。

と、パクパク食べすすめていたら「生卵にくぐらせても美味しかよ」と女将さん。
なるほど、それも“すき焼き風”なワケですな。

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お、これはまた美味。
卵をくぐらせることでよりあっさりと食べやすくなって、味にアクセントが生まれますな。

 

サイドメニューも充実しています

箸休めにぴったりのサイドメニューもありますので、ご紹介します。

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「酢もつ (330円)」は、これまた福岡ならではのモツ料理。

ほかにも「角煮たまご (450円)」「馬ゼラチンのキムチ煮 (330円)」など、酒の肴も個性派揃い。モツ鍋ができあがるまでの間、この肴で一杯クイっとやりたいもんです。

今回はそんなサイドメニュー中でも好評の3品をご紹介します。

まずは、上の写真の「馬肉チャーシューの炙り (650円)」。じっくりと煮込んだ馬肉は赤身の旨さがぎゅっと凝縮。馬肉は高タンパクで低カロリーなので、女性に評判のメニューだそうです。

 

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続きまして「塩キャベツ (260円)」「自家製キムチ (330円)」

定番ですが、あっさり味メニューは、もつ鍋の箸休めとして重宝するのです。

 

シメはダブルで!  ちゃんぽん&雑炊をイン

モツ鍋と言ったら、“シメ”までがご馳走。「おじや or 麺」の選択は、鍋好きから言わせると頭からケムリが出るほどの究極の二択。どっちも食べたいが本音なので、「麺もごはんも」な“万十屋スタイル”には感涙です。

ちゃんぽん&雑炊で、最後の最後まで胃袋を幸せにしてくれます。

ちなみに、タレの分量と野菜から出る水分量を綿密に計算しているそうで、食べる人にそのつもりがなくても、シメに適量のスープがちゃんと残るようになっているのだとか(※モツ鍋3人前以上を頼んだ場合のみ。スープの追加はないのでご注意あれ)。

 

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それでは、まずちゃんぽん。こちらもスタッフが手際よく作ってくれるので安心です。待つこと2、3分、しっかり旨味のしみたちゃんぽん麺は最高。「ウマい!」の一言に尽きます。

 

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続いて、ごはんが登場。香ばしい香りとチリチリと焼ける音は、まるで石焼きビビンバ。この匂いと音の魔力で、お腹がいっぱいでもまた食欲がわいてくるので不思議です。
そして、鍋の縁についたおこげがまた、泣かせるウマさです。 

 

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お持ち帰り&ギフト用モツ鍋(1人前 1,300円~)※写真はサンプルです。

もあるので、お土産にぜひどうぞ!

 

お店情報

万十屋

住所:福岡福岡市早良区田村1-12-10
電話番号:092-801-4399
営業時間:11:30~22:00 (LO 21:00)
定休日:月曜日

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:マツータケシ

マツータケシ

福岡在住。某出版社を経て、フリーのカメラマン&ライターとして活動中。好きな言葉は「一日三度のメシ」。福岡の安くてうまい穴場を発掘することにはまっている。

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