全国のご当地インスタントラーメンが池袋に集結! 売れ筋ランキング発表&実食!

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池袋ISPにインスタントラーメンの専門店「やかん亭」があります。全国のご当地ラーメンを集めた、大阪発祥の名物店です。

 

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店内には所狭しと見慣れないラーメンが……! 天井近くの飾り付けもまた、さり気なくローカル風味で統一されています。それにしても、じつに賑やかな店内ですね。

 

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「いや~、大阪ノリでやってしまいました(笑)」と語るのは代表の大和イチロウさん。なぜまたインスタントラーメンの専門店を? どういった経歴の持ち主で? ……といった質問はのちほど。

 

『メシ通』なのでまずは売れ筋ランキングを聞いてみましょう。関ヶ原(岐阜県)で列島を半分に分け、東西それぞれの売れ筋、上位3商品をご紹介いただきます。

 

「やかん亭」池袋ISP店の売れ筋ランキング!~西日本編~

では西日本編からスタート!

まずは第三位!

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マヨら~めん(大阪府/350円)

とんこつマヨネーズ味という聞き慣れない味でランクイン。そしてこのマヨら~めんですが……

 

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なんと大和イチロウさんご本人が監修しています。

「手前味噌で申し訳ないんですけど……」と発表することに恐縮していましたが、19歳のころから一日一麺をモットーに1万食以上のラーメンを味わってきた結果、今ではご当地インスタントラーメンの監修を依頼されるまでに……。そんな氏の監修ラーメンが西日本の三位にランクイン!

 

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中身はスープ、粉末マヨネーズ、そしてうれしいかやく入り。

 

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麺はもっちりツルツルでインスタント離れしています。生麺っぽい食感のインスタントラーメンが大手メーカーからも発売されていますが、実力派のご当地ラーメンにとっては当然の仕様なのかもしれません。

そしてスープはといえば……これがかなりクセになる味! なるほど、マヨラーの気持ちがわかりました。「知ってる?」と誰かにプレゼントしたくなるラーメンです。

 

続きまして第二位!

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福岡とまとラーメン(福岡県/300円)

「トマト味だって?」と軽くキワモノ感が漂いますが、中身はかなりの本格派。麺は福岡県産のラーメン用小麦粉「ラー麦」を使用、トマトもまたJAにじ産の「桃太郎」を使用しているという、福岡のご当地食材がギュッと詰まったラーメンです。

 

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麺は福岡らしくストレートの細麺。トマトスープは液体です。

 

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トマト味がこんなにラーメンに合うとは……! すっきりとした酸味、トマトの甘みが絶品です。麺がまた優秀で、細麺なのにコシがしっかりしていて驚きました。

残ったスープにはご飯を入れてリゾットに。これはメーカー推奨のスープ活用です。

 

そして西日本の第一位!

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明石のりラーメン(兵庫県/320円)

明石はのりの産地として有名ですが、なんとその明石のりを麺に練り込んでしまったラーメンです。そんな「のり麺」とタッグを組むスープは、魚介系の醤油味。のりと醤油……聞いているだけで実によく合いそうな組み合わせです。ちなみに化学調味料、合成保存料は使用していません。

 

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高級そうめんを思わせる折りたたまれた細麺。ガッツリとのりが練りこまれているのがわかります。

 

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あっさり醤油とのりの風味はベストマッチ! さっきの「とまとラーメン」もそうでしたが、なぜ細麺なのにこんなにコシがあるのか……? 

そしてスープですが、ジャンク感ゼロでゴクゴクいけました。サッパリしていて美味し!

 

続いて東日本編の売れ筋ランキングを発表!

続きまして、東日本編のランキングを発表します。

第三位!

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毛がに味北海道ラーメンみそ味(北海道/300円)

北海道産の小麦粉にオホーツクの塩、そして毛ガニの粉末を練り込んだ麺は絶品の風味。スープにもカニエキスが入っており、カニ尽くしが楽しめるラーメンです。さすがにカニの「かやく」は付いておりませんが、充分すぎるほどぜいたくな味わいです。

 

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乾麺の状態からでも予想できる、見るからにコシの強そうな麺をご確認ください。

 

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期待通り、かなりしっかりした麺でした。生麺かと思うほどの出来です。

 

そして圧倒的なカニ感! もう本当にカニ感! うおお、カニ最高~! とテンションが上がるほど、カニ好きにはたまらない一杯となりました。本物の毛ガニよりも毛ガニの味を楽しめる、そんなラーメンです。

 

そして第二位は……

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旭川蜂屋醤油ラーメン(北海道/290円)

北海道ラーメンといえば札幌の味噌、函館の塩が有名ですが、旭川の醤油ラーメンも忘れてはいけません。豚骨と魚介のWスープ、そして醤油ダレが一般的な旭川ラーメンの特徴ですが、その老舗である「蜂屋」が、アジのダシを効かせ、焦がしラードを加えて独自の風味を開発し、商品化したのがこのラーメンです。

 

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さきほどの毛ガニラーメンに匹敵する、コシの強そうなルックスです。「俺がお湯でほぐれたら……凄いぜ?」みたいな。

 

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……うーむ、これはもう生麺っぽい食感というより、生麺ではないでしょうか。ラーメン屋さんでこれが出てきても、普通に満足してしまう自信があります。

 

スープも濃厚にダシが効いており、魚介豚骨を好むラーメン好きなら、誰もが納得する仕上がりでしょう。私は魚介豚骨がかなり好きなので、率直に旭川に行ってみたいと思いました。

 

そしてそして、栄えある東日本の第一位は……

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利尻昆布ラーメン(北海道/270円)

この利尻昆布ラーメン、西日本を加えた全国ランキングでも売れ筋一位だそうで、利尻昆布を練り込んだ麺はクセになる独特の風味、そして食感。あっさりとした塩スープがまた飽きさせず、当面、全国No.1の座を譲る気配はなさそうです。

それほど好評を博しているのなら、似たような後発商品が出てきそうなものですが、生産しているのは利尻昆布の生産者でもある「利尻漁業協同組合」。他にはマネできない、オンリーワンのご当地ラーメンというわけです。

 

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なるほど、これが利尻昆布を練り込んだ麺ですか。ほんのり昆布色が確認できます。

 

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このうま味はなんだ!? これが昆布の力なのか……! と思うことでしょう。使い古された表現ですが、スッキリとしていてコクがあります。伝統ある表現がぴったりくる、王道のうまさということです。

麺のツルツル感は間違いなくNo.1でしょう。コシ的には、コシというよりも“弾力”が感じられました。

というわけで東日本の売れ筋ランキング上位3商品は、北海道が独占していました。北の大地の魅力、恐るべし……。

 

店主&店員さんのオススメ商品は……?

さて売れ筋のランキングとは別に、大和さんの個人的なオススメ商品もピックアップしてもらいました。

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まずは「ラーメン仮面」(福岡県/360円)

200年の歴史を持つ製麺所がインスタントラーメンのプロジェクトを起ち上げ、3年の年月をかけて開発した商品です。ちょっぴりゆるめのパッケージとは裏腹に、硬派な王道ラーメンです。麺は福岡らしくストレート、味はチキン豚骨。

 

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そしてパッケージの豪華な「侍ラーメン」(鹿児島県/920円)

輸出を念頭に置いた“アニマルフリー”のラーメン。豚、鶏、牛の肉や骨、エキスを使用していません。さらにアルコールも不使用なので、世界各地のさまざまな宗教の人たちに、日本のインスタントラーメンを味わってもらうことができるという、そういう試みの商品です。

 

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最後に「五国舎のまぜそば」(兵庫県/390円)

淡路島の特産品であるタマネギをたっぷりと麺に練り込んだ、新食感の汁なしラーメン。瀬戸内海のいかなご節でダシをとり、いかなご魚醤を加えた特製ダレを麺に絡ませて食べます。

ちなみにこの商品は大和さんが監修しています。軽く前述しましたが、大和さんには全国各地から「特産物を使ったインスタントラーメンを作れないだろうか……?」といったオファーが来ることがあり、そうして出来た商品のひとつが、この「五国舎のまぜそば」というわけです。

 

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店員さんにも個人的なオススメを聞いてみました。残念ながら名前と顔を出すことはできないとのことでしたが、オススメ商品はすぐに出してくれました。

「北海鮭節ラーメン 濃厚とんこつ鮭節醤油味」(北海道/290円)。ダシに鮭節を使用している北海道のご当地ラーメンです。麺のコシがしっかりしていて、スープも本格的な魚介とんこつなのだとか。

 

やかん亭の誕生秘話

最後にやかん亭代表・大和さんにいろいろ聞いてみました。

 

──なぜインスタントラーメンの専門店をやろうと?

19歳のころ貧乏旅行で全国を旅していまして、貧乏なので食事は自炊になるわけです。地元のスーパーで買い物をして。すると見たことのないインスタントラーメンが売っている。買って食べてみると、うまい。ツレに食べさせても「うまい」と言う。そうしてご当地インスタントラーメンにすっかりハマりまして、一日一麺で食べ続けてきました。 当時は「いつかお店をつくろう。毎日食っていればプロになれるやろ」と、ぼんやりですが思っていました。

 

──念願かなってお店を出したのはいつですか?

2007年に大阪で一号店をオープンしました。40歳のときでした。それまでは鍼灸師をやっていたんですが、39歳でその医院を後輩にゆずって、開店の準備をはじめたんです。

 

──オープン時の苦労話などはありますか?

ありまくります(笑)。まず仕入れの段階から大変でした。当時はインスタントラーメンのお店なんてありませんから、メーカーが信用してくれないのか商品を売ってくれないんです。仕入れやすい商品を売るということはせずに、実際に食べておいしかったものを置こうと思っていましたので、一年がかりで説得したメーカーさんもあります。

 

──するとテナント探しも大変だったり?

そのとおりです。わけのわからない商売を始めると思われて、なかなかテナントを貸してくれない。テナント探しにも1年ほどかかりました。面白いことが好きな大家さんが見つかって、どうにか……。その大家さんも「半年でつぶれるやろと思っとった」って言ってましたよ(笑)。

 

──今は盛況ですよね?

おかげさまで直営店が2店、フランチャイズ店が7店になりました。

 

──理解されない苦労はあったが、スタートしてみればヒットだったと?

いやぜんぜん(笑)。当初は一部のラーメンマニアの人しか来てくれませんでしたから、ヒマでしたよ~。それにメーカーさんを説得するために全国を飛び回っていましたし、開店してからしばらくは、恐ろしい勢いで資金が減っていきましたね(笑)。

 

──順調に回り出したきっかけは何でしょう?

インターネットの力だと思います。ネット上での口コミで、少しずつお客さんが増えていきました。お客さんがブログやSNSで「おもしろいお店があった」と宣伝してくれたおかげです。

 

──「やかん亭」の商品を見ていると、インスタントラーメンって地方の特産物の見本市というか、地方がその特徴をアピールするための媒体になっている印象を受けます。

そういう面はあると思います。インスタントラーメンには地方の思いが詰まっていると考えています。若いころに日本全国を旅してまわって、いろんな人にお世話になりましたし、その土地その土地の素晴らしさを知りましたから、今は地方の素晴らしさをラーメンで伝えたい、地方の力になりたいと思っています。商品開発の監修を引き受けるのも、それが理由です……。あ、このへんはあんまりマジメに書かんといてください(笑)。うちはあくまで「おもしろいお店」ですんで。

 

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というわけで、ド派手で賑やかな店内は「地方の思い」が所狭しとひしめき合っている、そんな空間なのでした。

「ラーメンがおいしかったら、ぜひその土地に行ってみてください。ラーメンのおいしい地方は、人も風土も素晴らしいですよ」(大和イチロウ)

……とまあ、こんな感じで引き締めて終わってもいいんですが、やっぱり「やかん亭」は気軽に行ってナンボのお店、TV番組で例えるならバラエティです。池袋にご用の方は興味本位でのぞいてみてください。自分好みのラーメンを探してもよし、親しい人へのちょっとしたプレゼントにもいいですね。

 

お店情報

やかん亭東京総本店

住所:東京都豊島区南池袋1-29-1 池袋ショッピングパーク(駅地下ISP内)
電話番号:03-3982-7007
営業時間:10:00~20:30 (日曜日・祝日 ~20:00)
ウェブサイト:http://yakantei.com/

※この記事は2016年12月の情報です。
※金額はすべて税込みです。

 

書いた人:秋葉実

秋葉実

山形県出身、さいたま市在住。もつ焼き屋で呑むのが心の底から楽しい意識低い系で、好きな酒類は日本酒。昭和48年生まれなので2000年頃のケータイメアドは「akb48@キャリア」でした。撮影集団「team GAM」に所属しています。料理はできません。

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