【ひき肉のメイラード反応】野菜たっぷり「なすのミートソースパスタ」元イタリアン料理人のレシピ

こんにちは! 元イタリアン料理人、専業主夫料理人パパイズムです。

長年イタリア料理に携わってきた経験を活かして、身近な材料で、家で作れる美味しいパスタレシピを日々研究している私。今回は「なすのミートソースパスタ」です。

ミートソースは、子どもも大人も大好きな定番のパスタソース。玉ねぎやにんじんなどの香味野菜とひき肉を炒め、トマトなどで甘く味付けして作ります。今回はそこに食べやすく切ったなすを混ぜこみ、旬のおいしさをプラスしました。野菜もたっぷり食べられますよ。

そして、ひき肉のメイラード反応もレシピのポイント。特別な調味料は使わずに、より奥深い味わいに仕上がります。

 

パパイズムの「なすのミートソースパスタ」

【材料】(2人分)

  • スパゲッティ(1.6~1.7mmがおすすめ) 200g
  • 水 1.5L
  • 塩 15g(パスタ茹で用)+2g(ひき肉用)
  • なす 1本(100g程度)
  • にんにく 2片
  • 玉ねぎ 1/2個(30g)
  • にんじん 1/2本(30g)
  • 合いびき肉 200g
  • 砂糖 小さじ1
  • トマト缶(カット) 大さじ6(90~100g、1/4缶程度)
  • トマトケチャップ 大さじ6
  • 中濃ソース 大さじ1
  • 粉チーズ 適量
  • パセリ(あれば。刻む) 適量

 

作り方

1. まずはソース作りから。なすは縦に3ヵ所皮をむき、1cm角にカットします。

 

2. にんにくはかたい根元を落として皮をむき、玉ねぎとにんじんは皮をむき、すべてみじん切りにします。

今回はみじん切り器を使いまとめて切りました。フードプロセッサーでもOKです。

 

3.フライパンを中火にかけ、ひき肉、塩2gを入れて少し混ぜ合わせます。

 

ヘラでフライパン全体にひき肉を広げたら、カリッとして焦げ目が付くまで動かさずに焼きます。焦げ目が付いたら、裏面も同様に焼きます。

この工程で「メイラード反応」を起こします。メイラード反応とは、簡単にいうと「ほどよい焦げを付けて、料理をさらに美味しくする」こと。食材に含まれる糖とアミノ化合物(アミノ酸やタンパク質など)を一緒に加熱することで反応がすすみ、メラノイジンという褐色物質が生じます。料理のうま味や香ばしい風味、食欲をそそる色合いが増しますよ。

 

4.ひき肉の両面に焦げ目が付いたら、1と2の野菜を入れ、塩(ひとつまみ、分量外)を振り、

 

ヘラでひき肉をほぐしながら、中火のまま3~5分炒めて水分を飛ばします。

基本のミートソースのレシピでは、ひき肉から出る余分な油をキッチンペーパーなどでふき取りますが、今回はたっぷり入れたなすが油を吸い込むのでこのまま炒めます。

 

5.4にトマトケチャップを入れて炒め、トマト缶、砂糖、中濃ソースも加えたら、焦げないように時々かき混ぜながら2~3分煮込みます。

 

6.ソースの水分が減って、写真のようにもったりした感じになったら火を止めます。

 

7. スパゲッティを茹でます。鍋や大きめのフライパン(今回は26cmのフライパン使用)に水と塩15gを入れて沸かします。沸騰したらスパゲッティを入れ、パッケージに書いてある時間のマイナス1分茹でて、コシのあるアルデンテ食感に仕上げます。

今回はソース作りに時間がかかるので、ソースが完成してからスパゲッティを茹で始めました。慣れてくれば、野菜を切る→スパゲッティを茹で始める→同時作業でソースを作る、の順ですすめるとより早く食べられますよ。

 

8.スパゲッティが茹で上がる直前に、6のソースを中火で温め直し、フツフツとしてきたら火を止めます。スパゲッティが茹で上がったら、トングなどでつかんでソースの入ったフライパンに移し、手早く和えます。

ロングパスタもショートパスタも、ザルにあげてザ~ッと湯切りしてからおおよそ5秒以上放置すると、パスタの中の水分まで過剰に抜けてパサパサになってしまいます。そこで、茹で上がったパスタは滴る茹で汁だけを軽く切ってソースと絡めるか、ザルにあげてすぐソースと絡めるのがおすすめです。

 

9. 器に盛りつけ、粉チーズを振って完成。あれば、色味でパセリも振ります。

 

甘みとコクのあるミートソース。野菜もたっぷり!

なすがたっぷり入ったミートソースパスタの完成です。バターもワインも使いませんが、トマト缶と中濃ソース、そして、ひき肉のメイラード反応によるいい香りで、奥深くてコクのある味わいに仕上がりました。

玉ねぎとにんじんに加えてなすも入っているので、食べ応えもあります。

今回のミートソースのレシピは2人分。液体の部分が少ないソースなので、1人で食べるときは半量取り出しておいて、冷めたら冷凍&湯せんできる保存袋に入れ、冷凍庫で保存OKです。2週間くらいで食べ切ってください。ご飯にかけてミートライスにしたり、グラタンやドリアのソースに使ったりとアレンジして食べるのも楽しいですよ。

野菜さえ刻んでしまえば難しい工程はないソースですので、ぜひ一度作ってみてくださいね。

 

作った人:パパイズム

パパイズム

3児の父として、日々家事育児に奮闘する主夫兼料理研究家。イタリアナポリピッツァの職人として10年間働いたのち、現在はプロの料理人としての経験を活かし、企業・飲食向けの商品開発や、「節約しながら家で簡単に作れるプロの味」をブログやInstagramで発表中。好きな食べものはいぶりがっこ。

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