「湯豆腐」にしかない圧倒的な魅力にまだ気づいていない人へ【冬のハフハフトロトロ】

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いまや毎週のようにどこかで開催されているフードフェス。肉、ラーメン、カレー、餃子、パン、スイーツ、お酒などが鉄板ネタだろうか。

 

そんななか2018年11月8日(木)~11日(日)、東京・品川シーズンテラスで「嬉野温泉presents とろとろ湯どうふガーデン」(以下「とろとろ湯どうふガーデン」)というフードフェスが開催される。

どうやら佐賀県嬉野市の旅館や豆腐屋さんなど5店舗の「嬉野温泉湯どうふ」を食べ比べできるイベントらしい。

ureshino-yudofu-garden.jp

 

……ゆ、湯豆腐?

 

さすがにニッチ過ぎないか!?

 

湯豆腐のフードフェスなんて聞いたことがない。もしかしたら史上初なのではなかろうか。そもそも「温泉湯豆腐」と「湯豆腐」は別物なのだろうか? 

湯豆腐について知っているようで何も知らないことに気が付いた。わからないことだらけなので、イベント企画者に話を聞いてみることにした。

 

「嬉野温泉湯どうふ」に魅了された男

この素敵なスマイルの男性が「とろとろ湯どうふガーデン」を企画した天谷窓大(あまやそうた)さん。

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▲おいしいものを夢中でほおばる姿がいともたやすく想像できそうな天谷さん

 

天谷さんは、これまでにも数々のイベントを手掛けてきた敏腕ディレクター。代表作は

エクストリーム出社

これは、朝起きて会社へ行くまでに登山・海水浴・BBQなど、休日のようなアクティビティーを過ごして出社するというもの。数年前にブームになったので知っている読者も多いのではないだろうか。

 

── さっそくですが「温泉湯豆腐」と「湯豆腐」は別物なのでしょうか?

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:「温泉湯豆腐」は温泉水で煮込んだ湯豆腐のことです。今回食べ比べする「嬉野温泉湯どうふ」は、弱アルカリ性の温泉水が、豆腐のたんぱく質を分解することでうま味成分が増し、普通の湯豆腐に比べて、とろとろでクリーミーな食感になるんですよ。起源は諸説ありますが、佐賀県の嬉野では江戸時代頃から食べられていたとか。

 

── へぇ~、ちなみに佐賀の嬉野温泉って、どんな温泉なんですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:関東ではあまり知名度はありませんが、「日本三大美肌の湯」の一つと言われ、九州でも有数の温泉地です。とろりとしたお湯で、肌がしっとりなめらかになると言われています。地元の飲食店では「温泉湯豆腐定食」「温泉湯豆腐セット」などが日常的に食べられていて、スーパーでは豆腐と温泉調理水のセットが売られています。これがもう当たり前の光景すぎて、観光資源の目玉になることに誰も気が付かなかったという(笑)。

 

spa-u.net

 

── そんな日常的に食べられているんですか! 探せば東京にも「湯豆腐定食」はあるかもしれませんが、めったに見ないですよね。どうしても家庭で作るいちばん簡単な鍋料理という印象で。

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:そうですよね。佐賀出身の友人から「嬉野温泉湯どうふ」の話を聞いた時に食べてみたいと思って、実際に佐賀県に足を運んで食べたんです。そしたら、思い浮かべていた湯豆腐と全然違くて。「温泉〇〇」といえば温泉卵くらいしかイメージがなかったので、卵以外にも温泉っておいしくさせる力があるんだと驚きましたね。それもあって今回「とろとろ湯どうふガーデン」を企画しました。食べ比べは、地元でもしたことがない、初めての取り組みなんです。言葉だと語りつくせない部分もあるので、よかったら一度食べてみませんか?

 

── え、今ここで食べられるんですか!

 

実食してみた

ということで、東京にいながら「嬉野温泉湯どうふ」を体験してみることに。

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実は「嬉野温泉湯どうふ」を自宅でも味わえるよう、木綿豆腐と温泉調理水、つけダレのセットがインターネットで販売されている(写真上、2,600円)。

こちらは「とろとろ湯どうふガーデン」にも出店する、佐賀県嬉野市・福田とうふ店の商品。

www.ja-town.com

 

作り方はいたって簡単。

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豆腐をやや大きめにカットし、

 

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温泉調理水と一緒に鍋に入れて、火にかけるだけ。

ゆだってから5分ほど待つと、もう完成。昆布でダシを取る必要もないのだ。これなら、どんなに料理が苦手な人でも絶対においしく作れること間違いなしだろう。

 

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これは作り始めて数分たったときのお湯。最初は透明だった温泉調理水は温度が上がるにつれ、角からぶくぶくと泡が出てきてた。この白い泡がうま味成分なんだとか。

 

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白く濁ってきて、どこに豆腐があるのかわからなくなるほど!

 

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すくってみると、木綿豆腐がとろとろで、まるでクリームチーズのような見た目になっていた。

 

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そこに付けダレとお好みで薬味を。

付けダレの味は店舗によって異なるそうで、福田とうふ店は九州の醤油をベースにした甘めのゴマダレになっている。

 

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ちなみにお皿は、佐賀県の特産品である有田焼。「嬉野温泉湯どうふ」がより一層ごちそうに。

 

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では、いただきます!

 

 

 

……うめぇ~!

 

とろとろクリーミーな食感に、濃厚なゴマダレがかかっているのでしっかり味がついている。付けダレがなじんだ豆乳スープ(単なるゆで汁ではあるが)は、なんだかほっと落ち着く味わいなのだ。1滴も残さず飲み干したいほど。

 

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▲筆者の写真の代わりに、おいしそうに食べる天谷さんをどうぞ

 

湯豆腐は心にもカラダにもいい

── 湯豆腐の概念を覆されるようなおいしさでした。

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:「嬉野温泉湯どうふ」を食べると、なんだか気持ちが落ち着きますよね。僕は仕事が忙しくてイライラした時に食べているんです。胃もたれしている時の食事にも良さそうじゃないですか?

 

── わかる気がします! それに日本酒などのアテにも良さそうですし、二日酔いにも効きそうですね。(※あくまで個人の感想です)

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:確かに効きそうですよね。あと飲んだあとのシメにラーメン食べるところを「嬉野温泉湯どうふ」に置き換えるのもアリだと思うんですよね。真夜中に食べてもヘルシーですし、罪悪感なく食べられるのではないかと。我慢して豆腐を食べるのと違い、満足感ある食事なので無理なく続けられそうですし。あっという間に僕みたいなスリムな体になっちゃいますね!

 

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── (スルーしつつ)確かにダイエットの強い味方になるかも……。

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:しかも地元の方は、この中に味噌を溶いてみそ汁にしたり、そうめんを入れて鍋にしたり、残った煮汁にご飯を入れてリゾットにしたり。お肉を湯がいてしゃぶしゃぶにすることもあるそうで、いろんなアレンジを加えているんですよ。木綿豆腐と温泉調理水だけのシンプルな味わいなので、いろんな調味料とも合わせられるんです。

 

── リゾットやしゃぶしゃぶなんて、めちゃくちゃぜいたくなメニューじゃないですか! そんなアレンジ方法もあったとは。今まで湯豆腐のことを完全になめてました……。

 

f:id:Meshi2_IB:20181025190149p:plain天谷さん:私自身も嫌いではなかったですけど、わざわざ「湯豆腐が食べたい!」というほどでもなかったんです。こんな言い方したらあれですが、まあ豆腐ですし。だけど、この「嬉野温泉湯どうふ」と出合ってから、湯豆腐のポジションが変わりましたね。一気にごちそうになりました。例えるなら、マンガでよくある“メガネをとったら実はすごい美人だった”みたいな。

 

ちなみに「嬉野温泉湯どうふ」の定義は、嬉野産大豆を100%使用した濃いめの豆乳で硬めにつくられた特製の豆腐を使い、嬉野温泉の温泉水(調理水)で煮込むことだそう。

 

本場の平釜は豪快そのもの

「とろとろ湯どうふガーデン」では、毎年11月に嬉野市で行われている「湯どうふフェスタ」で使用している大きな平釜を使って「嬉野温泉湯どうふ」を豪快に作るそうだ。スタッフの中には、はるばる地元から駆けつける方もいるのだとか。

 

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佐賀・嬉野温泉で行われる「湯どうふフェスタ」の様子。この平釜が東京・品川にやってくる!

 

そのほか佐賀県の地酒や豆腐のスイーツなども販売する予定で、嬉野温泉の足湯コーナーやも用意している。

また前売りチケット購入先着1200名には「湯おけ」が付いてくる。というか、湯おけがチケット代わりになっているのだ。

 

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▲銭湯でもちゃんと使える、本物の湯おけ

 

会場に持って行き、この中に温泉湯どうふを入れて食べるのもアリ。

(※湯おけ無しのチケットも購入可。また当日券も販売する予定)

 

まさか「湯豆腐」に、こんな世界があったとは……!

今年の鍋パーティーは「嬉野温泉湯どうふ」で決まりだな。

 

イベント情報

嬉野温泉presents とろとろ湯どうふガーデン

開催期間:2018年11月8日(木)~11日(日)11:00~20:00
開催場所:品川シーズンテラス イベント広場(東京都港区港南1-2-70)
主催:佐賀県×タノシナル
協力:嬉野温泉観光協会、嬉野温泉湯どうふ振興協議会、嬉野市、佐賀県観光連盟、さが県産品流通デザイン公社
開催内容:

  1. アウトドアスタイルで楽しめる「とろとろ温泉湯どうふガーデン」(チケット制) 昼の部11:00~14:00、夜の部17:00~20:00 チケット(湯どうふ5店舗分)1,300円 ※前売りチケット、先着1200名限定特典として湯おけのチケット付き。なお、当日券は1,500円(湯おけはつきません)
  2. 佐賀県の地酒・豆腐スイーツなどが楽しめる「おみやげストリート」(入場無料)

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書いた人:名久井梨香

名久井梨香

フリーライター。東京都出身。新卒で大手広告会社に就職するのも、会社員は向いていないと挫折。1年で退職し、その後フリーライターの道へ。趣味は、Jリーグとカレー。週1回、新宿ゴールデン街でバーテンダーもやっています。

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