おしゃれタウン糸島にあるラーメン屋さん「億万両」で、こだわりの赤麺をすすってきた【福岡】

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おしゃれタウンぽくない風景

福岡市内から車で40分ほどの「糸島」をご存知でしょうか?

サーファーが集まる美しい海など豊かな自然が残る一方で、最近では夕日の見えるカフェやかわいい雑貨を販売するお店もでき、若い人に話題のエリアとなりました。

そんなおしゃれタウンとして知られる糸島に、なんでも真っ赤なラーメンを出すお店があるのだとか。

お店の名前は「億万両」。おしゃれ感は……なさそうです。

気になるものはこの目で確かめたい、メシ通レポーター栗山が糸島まで行ってみました!

 

入手した情報を元にたどり着いた場所は……

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こちら!

ん?

 

あそこかな?

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お店は見つかりましたが、

目の前に広がっているのがオーシャンビューではなく、広大な田んぼ。

 

おかしいな。

っていうかここ本当に糸島か?

 

なんだか、世間が抱く糸島のイメージとは違った側面を見てしまったようです……。

 

赤麺はまぼろしなのか

目指す「億万両」はやっぱりここでした。

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まあまあ、気をとりなおして入店してみます。

 

噂の「赤麺」は……っと。

 

んん!?

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なんと、バツ印が付いておるではないの。

もしかして「赤麺」は、やってないのか!?

 

やっちまったか……。

 

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あせりながら、店主の宮崎一利さんに聞いてみると 、

 

「『赤麺』? あーあれは基本的に、いっつもあるわけではないよ。あるときにはあるっちゅう感じね」

 

ええ〜、ここまで来て、食べられないこともあるとは……!

赤いTシャツを着てるじゃないすかぁ……。

 

……と打ちひしがれていたところ、店主の宮崎さんがポツリと一言。

 

「でも心を入れ替えて、今年からは真面目に常備させようと思ってる」

 

目の前で心機一転されてしまいました。

 

ちなみに「赤麺」の他にも、麺に竹墨を練りこんだ「黒麺」、青汁を練りこんだ「青麺」があったそうですが、どうしても作る上で他のラーメンへの色移りがひどく、今は完全に廃止されています。

 

ついに「赤麺」にご対面

そうこうしているうちに、「赤麺」の登場!

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▲赤麺 (600円)

 

一見、普通のとんこつラーメンに見えますが、スープの中に隠れた麺をすくい上げてみると……

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おお〜、鮮やかな赤色!

 

でも、とても辛そう。

実は僕、辛いものが苦手なんです。

コップいっぱいの水を手元に備えて、恐る恐る口に入れます……。

 

ん? ほとんど辛くありません!

唐辛子を小さじ1杯ほど(約6グラム)麺に練りこんでいるそうですが、麺だからそこまで辛さを感じないとのこと。

これがスープに溶かされた唐辛子であれば、僕はきっと食べきれなかったでしょう……。

 

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ご覧の通り、水を一口も飲まずに完食できました。ごちそうさま!

 

唐辛子に含まれている辛味成分の「カプサイシン」は発汗作用や脂肪燃焼など健康にいいとされてるので、これなら無理なく体にカプサイシンを取り入れられますね。

 

麺へのこだわりが生んだ「赤」

ところで、なぜこんなユニークなラーメンを考案したのでしょうか?

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店主の宮崎さんにうかがってみました。 

 

「もともとウチの麺は製麺所で作ってもらっていたんやけど、試しに借りた製麺機で麺から作ってみたら全然これまでの味と違って。思いきって300万円ぐらいする製麺機を買ったわけたい。お客さんも最初は『どうせ麺を自家製にしたからって、味の違いなんてわからんよ』って言うけど、食べてみたらみんな『全然違うやない!』と」

 

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店内には製麺所が。

 

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自家製麺かくありき、とでもいうべき装備です。

 

「ひとつ気がついたのは、製麺所で作られた麺の中に含まれる防腐剤が、スープの味を悪くしてしまうことやね。せっかく麺から自分のお店で作っていることだし、何か面白いものを作りたいと思ってできたのが、この『赤麺』。世間に出回ってる唐辛子系のラーメンは、スープに唐辛子を入れてるけど、他の人と同じことはしたくないから、麺の方に唐辛子ば練りこんでみたわけよ」

 

おいしいラーメンを作るなら、麺は自家製で。

そんな徹底したこだわりから、噂の「赤麺」が生まれたのですね。

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さらにこの麺、素材の小麦もラーメンのために作られた「ラー麦」という新しい品種を使用しているんだそう。その中でも、少量しか取れない糸島産の「ラー麦」は、添加物を加えず、安心・安全なものです。

 

麺を作る際にも、麺の柔軟性に関わる成分「グルテン」の結合を切らないよう工夫。製麺工場では通常1回で処理するところを3回、4回、……とじっくり圧をかけています。このように手間暇かけることで、既製の麺にはない弾力ある食感を生み出しました。

 

「スープの研究もいろいろ苦労したね。臭みを消すためにニンニクや胡椒を入れてみたりいろいろ試したけど、たどり着いた結論は『臭みは時間が決してくれる』こと。通常なら6時間程度しか煮込まないところを、ウチは臭みを消すために20時間以上煮込んどる。で、最終的に『フレンチの技法』をちょっと入れとるから」

 

ん? 今何か気になるワードが……。

 「フレンチの技法」とは何でしょうか?

 

「普通はとんこつラーメンや中華料理に縁のない仕上げをちょっと加えるだけたい」

 

そ、それは具体的には……。

 

「……言わない!」

 

どうやら企業秘密のようですね。

最後に、なぜこんな田んぼのど真ん中にお店を出したのか聞いてみたところ、

 

「そこはね、人それぞれ事情があってね、人生いろいろあってね……▲#◇$&▽%」

 

いろいろ大人の事情がありそうですが、宮崎さんのラーメンに対する情熱が半端ないのは確かです。

おしゃれタウンだけではない糸島。是非「億万両」でこだわりの味を体験してみてください!

 

お店情報

億万両

住所:福岡県糸島市志磨和崎313-16
電話番号:092-327-3384
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜22:00(LO 21:00)
定休日:月曜日(祝日除く)、大晦日、元旦
ウェブサイト:http://www.okumanryo.jp ※ウェブサイでは通販商品も取り扱い中

www.hotpepper.jp

※この記事は2017年1月の情報です。
※金額はすべて税込みです。

 

書いた人:栗山遼

栗山遼

1989年生まれ、福岡出身の編集者・ライター。「働き方を変えた人たち」を特集したリトルプレス『HOWLAND』を創刊。ライターとしては雑誌『ケトル』、ウェブサイト『福岡移住計画』などで執筆経験アリ。和食好きです。

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