【鹿児島発】ツンデレサワー、あなたもお好きでしょ?【渋谷店】

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みなさん、飲みの席で「好みのタイプは?」なんて聞かれることもあると思うのですが、なんて答えます? 「とにかく性格が良ければいい」「とはいえ、清潔感はあってほしい」「めちゃめちゃ稼いでなくてもいいけど、ちゃんと仕事はしていてほしい」「料理が得意な人がいい」……なんて、お互いの価値観をあぶり出しますよね、こういうやりとりって。

 

じゃ、「ツンデレ」はどうです?

 

「ツン」だけじゃ、よっぽどのMでなきゃ耐えられないし、かと言って常に「デレ」っていうのもなんか居心地が悪い。程度の差こそあれ、「ツンデレ……うん。悪くない」と思うんじゃないでしょうか。

 

え、何の話かって?

 

実は渋谷に「ツンデレサワー」なるドリンクを出している居酒屋さんがあるそうなんですよ。ツンデレ……サワー……? どういうこと? ってなりますよね。なのでさっそく潜入取材することにしました!

 

渋谷のど真ん中で鹿児島直送の味が楽しめる!

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やってきたのは渋谷駅と表参道駅とのちょうど中間あたり、青山通りから路地に入っていくと、その居酒屋さんがあります。

 

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「ブッコミ……特攻ちきん野郎……Aチーム……」。あ、あれですね。あの海外ドラマへのオマージュをめっちゃ感じます。

 

こちらのお店、正式名称は「特攻チキン野郎TOKYO」と言いまして、鹿児島に5店舗を構える海鮮系居酒屋の東京店として2015年3月にオープンしました。なので、

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鹿児島の焼酎がずらりと並んでいたり……、

 

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鹿児島産の調味料や緑茶が置いてあったりするんですね。

 

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迎えてくださったのは、お店を総括するオーナー、加世堂(かせど)洋平さん。鹿児島東京を行き来しながら、運営に携わっています。 

 

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おおっ! 店内にたぎる桜島の絵が! 

 

実は私、以前鹿児島に2年ほど住んでいたことがあって。他の地方の人からは想像つかないと思うんですけど、桜島が噴火していると「おーっ、噴いてる噴いてる!」って、なんか励まされるんですよね。まぁ、白い服を着ているときとか外に洗濯物干している日だったら「最悪……」って感じでしたが。

 

「この絵、お店がオープンする直前に僕が描いたんですよ。やっぱ桜島があると、力が沸くでしょ?」(加世堂さん)

 

えっ、これオーナーが描いたんですか! すごい!

そもそも、どうして鹿児島から東京にお店をオープンされたんですか?

 

「以前、東京で何年か修行していたんですけど、いったん鹿児島に戻ってお店を始めることにしたんです。『いつかまた、東京で自分のお店を出そう』と決めて。

 

僕は鹿児島にある長島という離島の出身なんですけど、18歳で地元を離れたので、鹿児島にどんな食材があるのかあまり知らなかったんです。

 

でも実際にお店に立つ中で、やっぱり鹿児島はものすごく恵まれた場所だなと実感したんですよ。地鶏、豚、カツオにきびなご……。地元の長島はぶりの養殖が盛んで、単一漁協だと日本一の生産量なんですよ。ご存知でした?」

 

知りませんでした! でも確かに、鹿児島にいたときはブリがおいしいうえに安く手に入るので、スーパーでしょっちゅう買って食べてました。野菜もおいしいし、自炊するのも楽しかったです。

 

「そう。でも暮らしていたときはそれが当たり前だったんですよね(笑)。東京に行ってその良さに気づいたというか。それで、東京のお店は『鹿児島県産のこだわり食材を、産地直送で提供しよう』と決めたんです」

 

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「茶ぶりの刺身」(1,080円)は鹿児島・長島で養殖され、杜仲茶を混ぜたエサを食べて育ったブリを刺し盛りにしたもの。

 

見てくださいよ、この血合いの色! キレイな赤! 身もうっすらピンク色でツヤツヤしています。ていうか、分厚っ!

 

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鹿児島の甘い醤油をつけていただきますよ……。

 

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うわっ! 歯応えがサクッ! サクッ! とします。鮮度がいいからですね。脂の甘みがふわっと広がって……あれ? 全然青臭さがなくて、後味がサッパリしてる。うーまーー!

 

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「かつをの腹皮」(734円)はカツオの腹の部分……マグロで言うところの「トロ」ですね。もともと、かつおぶしの生産が盛んな枕崎では不要な部分として切り落とされて、ほとんど市場にも出回らなかったんだとか。でも要するに「トロ」なので、脂も乗りまくり。ふわーっ! ジュワッと溶けるー!

 

「せっかくなので、芋焼酎もいかがですか?」

 

お願いします!(キリッ)

 

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「全国酒類コンクールの全焼酎部門で1位になったこともある『伊佐大泉』という芋焼酎があるんですけど、醸している大山酒造では、今までその銘柄ひとつしか作っていなかったんです。でもたまたま杜氏さんと仲良くなって、僕らとオリジナルの銘柄を作ってくださることになったんですよ」

 

ふわりと香る華やかな香り……おおっ、ロックなのにツンとくる感じがない! まろやかな口当たりです!

 

鹿児島では意外とロックで飲む機会ってあまりなくて、だいたい水割りかお湯割りなんですよね。でもこの焼酎はロックでもおいしく飲めるようなものにしたくて、割り水に『お地蔵温泉水』を使っているんです。だからまろやかなんですよ」

 

謎を呼ぶ「ツンデレサワー」……その実態とは

ふーーー満足満足……って、はっ! 肝心なことを忘れてました! ツンデレツンデレ! 「ツンデレサワー」というものがあると聞いたのですが、一体どんなサワーなんですか?

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「はい! どうぞ!」

 

と持ってきてくれたのは、「ツンデレサワー」の考案者、菊池渉さん。加世堂さんが東京にいたころ、一緒に働いていた同僚で「加世堂さんが鹿児島でお店を出したと聞いて、遊びに行ったらそのまま居ついて働きはじめた」という経歴の持ち主だそう。わーん。男の友情って感じでステキです。

 

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▲「ツンデレサワー」(626円)。右からフランボワーズ、マンゴー、パッションフルーツ

 

……見たところ、どうやらジェラートがのったサワーのようです。なんで「ツンデレサワー」なんですか?

 

「まだ試作したばかりのころは、果物を買って自分でシャーベットを作っていて、お客さんに『ストローでツンツンして混ぜてくださいね』って飲み方を説明していたんです。で、ツンツンして、ツンツンして……って言ってるうちに、『あ、シャーベットも溶けてデレッとするし、“ツンデレサワー”っていいな』と思って名づけました」(菊池さん)

 

ほーーう! なるほど!

 

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ツンツン……。

 

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ツンツン……。

 

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デレッ……。

 

……いいっ! これはいいですね!!

 

「もっとツンツンしてかき混ぜるとスムージーみたいになっておいしいですよ」(菊池さん)

 

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ホントだ! これは完全にスムージー!

 

フランボワーズの甘酸っぱさとサワーのシュワシュワが合わさっておいしい……キケン! これはキケン!(ノンアル感覚でどんどん飲んで、気づかないうちに酔っぱらってしまうという意味で)「ツンデレサワー」という名前だけあって、油断ならないですね……。なんて罪なお酒!

 

「さすがに今はシャーベットを自作してるわけじゃないですけど、鹿児島の天文館にあった『クローバー』っていうお店のジェラートを使ってるので、しっかりした果実味で人気があるんですよ」(加世堂さん)

 

……クローバー! 私、鹿児島にいたころにカフェ本書いたんですけど、そのときに取材させてもらいましたよ! それどころか、めっちゃ入り浸ってました……。まさかここで味わえるとは(涙)。

 

と、東京のど真ん中で鹿児島シックにかかってしまいました。鹿児島に行ったことのある人もない人も、とりあえず来てみればいいと思います! ツンデレの誘惑と鹿児島のポテンシャルにやられまくるはず!

 

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お店のみなさん、ありがとうございました!

 

お店情報

特攻チキン野郎TOKYO

住所:東京渋谷渋谷2-7-13
電話番号:03-6805-0869
営業時間:17:30~24:00(フードLO 23:00/ドリンクLO 23:30)、金曜17:30~翌1:00(フード.O 23:30/ドリンクLO 24:00)
定休日:日曜日
ウェブサイト:NEVERLAND チキン野郎 - 店舗情報:特攻チキン野郎 TOKYO

※この記事は2017年1月の情報です。
※金額はすべて税込みです。

 

書いた人:大矢幸世

大矢幸世

転勤族の父親と夫を持ったがために、愛媛群馬東京京都福岡鹿児島福井を渡り歩いた流浪系ライター。現在地は東京。地元はしいて言えば福岡。立命館大学卒業後、百貨店勤務、フリーペーパーの編集を経てフリーランスに。月刊誌や広報誌、WEBなど各媒体で執筆中。著書に『鹿児島カフェ散歩』(書肆侃侃房)。

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