安くておいしくて身近な魚、ししゃも。いうまでもなくビールのつまみに最高! とはいえ、あまりに身近すぎて「どうしたらおいしく焼けるか」なんて、意識したことないのではないでしょうか? そこで今回は、魚屋の私なりのししゃものオススメの焼き方を、魚焼きグリル、フライパン、そしてオーブントースターの3パターンで説明していきます。
それと、コンビニなんかで焼いてあるししゃもを買ってくるという人には、定番の七味マヨネーズ以外のウマい食べ方も紹介しまっす!
魚屋三代目の「ししゃものウマい焼き方&食べ方」
忘れないで! ししゃもは凍ったまま焼くべし!
ほとんどのししゃもは冷凍で流通していると思います。買うときも、解凍してあるししゃもより、冷凍のままのものを買った方が良いです。
そして冷凍になっているししゃも、これを解凍すると水分(ドリップ)が出てうま味も身の張りもなくなってしまいます。すぐに火が通る魚なので解凍せず、凍ったまま調理するのがオススメです。
【魚焼きグリルの場合】身はグリルの端に置くべし
1. 魚焼きグリルが一番多い焼き方かな? まずはグリル内を温めること、予熱が大事。そしてししゃも(凍ったまま)を置く位置に気をつける。ガスの火が均等に当たるよう、真ん中を避けて両端に置いて焼きます。
2. 皮目が香ばしく色づき、皮と身の間の脂がフツフツとしてきたら焼き上がりです。(両面焼きタイプの場合、焼き時間の目安は8分前後です)
※片面焼きのタイプは焼いている面の皮目に焼き色がつき、皮下の脂がフツフツとしたきたら裏返して同じように焼きます。
【フライパンの場合】ホイルシートを使えばくっつかない!
1. フライパンに魚焼き用のホイルシートを敷き、凍ったままのししゃもをのせて中弱火で焼いていきます。
2. ししゃもの焼いている面から水分が出て、その後にフツフツとしてきたら焼く面を返して焼き上げます。
片面4~5分程度ずつ、写真の焼き色を目安に焼き上げてください。
【オーブントースターの場合】予熱を忘れずに!
1. 予熱をしてオーブントースター内を温めておきます。トレーに魚焼き用のホイルシートを敷き、凍ったままのシシャモを並べます。
2. あとは220℃前後で10~15分くらい、途中で焼く面をひっくり返して焼いていきます。
ししゃもの皮目に香ばしく焼き色がつけば焼き上がりです。
※オーブントースターの種類によって温度調節が出来たり出来なかったりがあるので、皮目の様子を見ながら焼きあげてください。
※ふつうのアルミホイルだとシシャモがくっついて身が崩れるので注意、オススメしません。
とにかくししゃもはさわり過ぎないように! 身が崩れます!
ししゃもは、焼き色を気にしすぎて焼いている間に何度も持ち上げたりするのは、NG。身が崩れてしまいます。ある程度焼けば身が崩れる心配がないので、焼き始めは我慢!
それから、こちらの写真は、上からフライパン、オーブントースター、魚焼きグリルで焼いたししゃも。食べて比べての感想は、皮目がパリッとして香ばしく食べられるのが、魚焼きグリルで焼いたししゃも。焼き上がりがキレイ(焼いている状態を確認しやすい)で、身がしっとり、ふっくら焼けるのはフライパン。魚焼きグリルとフライパンで焼き上げた中間、いいとこどりがオーブントースター、という感じでしょうか。
マヨネーズにチョイ足し、がウマい!
ししゃもは塩気があるので、レモンを搾っただけでも十分においしい! とはいえ、やっぱり定番のマヨネーズをチョイとつけるとまた違ったおいしさがあります。
で、そのマヨにひと味追加。いろいろ試してみました。左上から粗挽き胡椒、右上がカレー粉、中央がおなじみ七味、左下が山椒、右下がスイートチリソース。山椒マヨ、カレーマヨは新鮮! お好みでお試しくださいね。
そうそう、今度は焼く以外のししゃもレシピも紹介できればと思っております~。
【魚屋の小話】ししゃも? カペリン?
安くて手に入れやすいししゃも。カラフトししゃもと呼ばれたりしていますが、じつはこれはししゃもじゃなくて、正確には「カペリン」というもの。
本物のししゃもは北海道の太平洋側で水揚げされるもので、本ししゃもや本チャンと呼ばれ超高級魚! この本ししゃも1本でカラフトししゃもが1~2パック買えちゃうほどです。特大サイズの本ししゃも、今年も高い値がついていますよ~。
※この記事は2017年12月の情報です。