
11月に入って、今年のさんまの旬もそろそろ終わりが見えてきました。魚や野菜などは、おいしくなる季節の出はじめを「走り」、最盛期を「旬」、そして、旬の終わり頃を「名残り」といいますが、今の時期はいうなら“名残りさんま”。ややお値段も下がり、そのうえ肥えたさんまがお手頃に手に入ります。
そのさんま、永久保存版のウマい焼き方は以前ご紹介したので、
今回は、塩焼きに飽きたときのさんまの食べ方。炊飯器でパラッパラのピラフにしちゃいます。トマト丸々1個を大胆に使いますよ。さんまは骨つきではなく、

腹骨もそぎ取ってある「三枚おろし」を使えば、ご飯と混ぜる時に骨などを取り除く手間が省けてオススメ。スーパーでも三枚におろしたものは見つかりますし、頼めばさばいてくれるところも多いので、三枚におろしたものでぜひ、作ってみてください。食べる前には、醤油とバターで、箸が止まらなくなる“禁断の味”にカスタムしましょう~!
魚屋三代目の「さんまとトマトの炊き込みピラフ」
【材料】2人前
- さんま 2尾(三枚おろし)
- 米 2合
- トマト 1個
- ニンニク 1片(縦半分に切り、芯を取り除いてつぶす)
- 塩、胡椒(粗挽き黒胡椒がオススメ) 適量
- オリーブオイル 大さじ1×2(なければサラダ油などで)
- バター、パセリのみじん切り、醤油 お好みの量
作り方

1. さんまを半分に切り、全体に塩を振って5分ほどおき、

水分(青魚のクセや臭み)が出てきたらペーパータオルなどでおさえ、

胡椒も振っておきます。

トマトはヘタを取り除いておきましょう。

2. フライパンに大さじ1のオリーブオイル入れ、ニンニクを加えて点火し、弱火にしてニンニクの香りが出てきたら、

さんまを加え、中火より気持ち強めの火加減でパリッと香ばしくなるまで両面焼き、取り出します。(ニンニクが焦げそうでしたらサンマの上においてください)

3. さんまを焼いたフライパンに大さじ1のオリーブオイルを足し、米(とがず、洗わず)を加え、中火で炒めます。
※米を洗わないのは、水分を吸ってしまうと炒めた時に砕けたり欠けたりしてしまうのを防ぐため。炊き上がりがぬかくさくなることはないのでご安心ください。

米に油がまわり、

透明になるくらいまで炒め合わせます。
※油で炒めることにより、米がコーティングされ炊き上がりがパラパラになります。

4. 炊飯器に炒めた米を入れ、トマトを入れる分、2合目盛りよりも気持ち少なめに水(分量外)を加え、

2のさんまとニンニク、十文字に深めの切り込みを入れたトマトを真ん中に置き、ふたをして炊飯スイッチを押します。(「炊きこみご飯モード」があれば選択!)

※パセリの茎があれば、一緒に炊くとピラフに爽やかな香りと風味がつきます。

5.炊き上がったら、

トマトとさんまをほぐすようによく混ぜ、少し蒸らしてから盛り付けます。バターとパセリを散らし、醤油をかけ、熱いうちによく混ぜてお召し上がりください。
シンプルなピラフがバター醤油で禁断の味に!

炒めた米で炊くと、本当にパラパラに仕上がりますよ! そして、じつは今回、味付けはサンマにふった塩胡椒のみ。ですが、トマトのフレッシュ感とうま味、さんまを焼いた時のニンニクが味をグイッと引き上げてくれます。だがこれだけで終われない! 仕上げにバターと醤油を加えることで、

コクと香りが加わって、さらなるうま味の境地へ……。我が家の息子はマッハでおかわりしてました(笑)。
作った人:魚屋三代目

本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
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企画協力:フーディストノート

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