「ホンビノス貝」、もう食べましたか?
“白ハマグリ”なんて呼ばれたりもするこの貝、東京湾や千葉県の船橋市で多く水揚げされ、価格も安くなかなかウマい貝なのです。
実は外来種、原産地は北アメリカの大西洋岸で、アメリカではクラムチャウダーを作る時にかかせない食材でもあります。(クラムチャウダーの本場アメリカでは、あさりではなくホンビノス貝を使うんです)
砂抜きいらずで良い出汁が出て、身もプリっプリなホンビノス貝、今回はうま味をギュッと詰め込んだ「パエリア」にしてみましょう。
ところで、パエリアといえばサフランを使いますが、結構お値段しますし、その後にすぐ使うような香辛料ではありません……。そこで、トマトジュースを使い、フライパンひとつでパパッとできる簡単パエリア風レシピを紹介しますね。
魚屋三代目の「ホンビノス貝のフライパンパエリア風」
【材料】3人前(作りやすい分量)
- 米 2合
- ホンビノス貝 20~25個(小さめのものがオススメ)
- ベーコン 50g(細切りまたは薄切りのもの)
- シメジ 1袋(100g)
- レモン お好みで
- クレソン お好みの量(なければパセリやルッコラ、サラダほうれん草などお好みで)
- オリーブオイル 大さじ1
- ニンニク 1片(みじん切り)
- タマネギ 1/2(みじん切り)
- 白ワイン(日本酒でもOK) 50ml
- 水 150ml
- トマトジュース(無塩タイプ) 200ml(1パック)
- コンソメ 顆粒なら小さじ2、キューブなら1個
- 塩 少々
- 胡椒(粗挽き推奨) 適量
作り方
1. 米は研いでからザルなどにあけ20~30分くらい水気を切っておきます。
2. ホンビノス貝の殻をこすり合わせるように洗い、貝殻の溝にたまりやすい汚れを落とします。
3. フライパンにホンビノス貝を並べ、
白ワインと水を加えて蓋をし、ワイン蒸しにしていきます。
ホンビノス貝はなかなかハードな貝で、蒸し時間が少しかかります。ですので、白ワインの他に水を多めに加えます。(白ワインだけですと全部の貝が開かないうちにスープが少なくなる可能性があります)
4. ホンビノス貝の殻が開きだしたものから取り出して、
1/3ほどは殻つきのまま残し、残りは殻から身を取りはずしておきます。
5. 3で貝を蒸した時に出たスープを200mlほど取り出し、
熱いうちにコンソメを溶かし、
トマトジュースも加え、
塩と胡椒で味を調えます。
スープが200ml取れない場合は、水を加えて量を調節してください。
6. フライパンにオリーブオイルを入れ、弱火でニンニクを炒め香りが出たら、
タマネギ、
ベーコンを加えて炒めます。
7. タマネギがしんなりとし、ベーコンに焼き色がついたら1の米を加えて炒め、
米が透明になってきたらシメジと5のスープを注ぎ入れます。
8. ひと煮立ちさせたら蓋をして、弱火で13分前後煮ます。
水分がなくなりパチパチと音がしてきたら火を止めて、ホンビノス貝を加え、さらに蓋をして7~8分蒸らします。
殻つきも入れると見栄えしますね!
9. 仕上げにクレソンを散らし、レモンを添えて完成です。
ホンビノス貝のハンパない食感に驚き!
これなら、フライパンでパエリア気分が手軽に味わえますよ~。レモンをギュッと搾ってお召し上がりを! ごはんと一緒にホンビノス貝の身を噛みしめるごとに、うま味があふれます。
そのホンビノス貝、サイズがいろいろとありますが、今回私は小振りなものをチョイスしています。(1個30~35g、大きなアサリくらいのサイズです)
パエリアに使うので大きすぎても殻が邪魔になりますし、量も必要なので小振りなものを使いました。
それにこの貝、食感が良いので大きい個体だと弾力がハンパないんです。火を入れすぎると余計に縮まって硬くなるので、小振りなものを選び、白ワインで先に蒸し上げました。
それから、ぜひ入れていただきたいのがベーコン。ベーコンを加えるとうま味が増して美味しいんですよ~。魚介に肉を組み合わせるのはこの連載で初めてかも!
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
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企画協力:レシピブログ
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