意外と時短、簡単。骨までいける「めざしのオイルサーディン」を作ってみた【魚屋三代目】

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先日もご紹介した、魚屋三代目のオイル漬けシリーズ。

今回は同じく日持ちするオイル煮の「オイルサーディン」を自作してみました。本来ならオイル煮にする前に捌いたり、塩水につけたりと工程がいくつもあるんですが、その部分を大幅に省いちゃいます。ポイントは、めざし(小いわしの丸干し、10cmくらいのもの)を使うこと。

 

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めざしを使えば水洗いは必要なし。塩気もありますし、生ではなく、しかも小さいので捌きやすいです。包丁ではなくキッチンバサミでできちゃうのも◎です。おまけにめざしは安いし手に入れやすいし、火もすぐ入るので、良いこと尽くめなんです。

 

魚屋三代目の「めざしのオイルサーディン」

【材料】作りやすい分量

  • めざし(小いわしの丸干し) 1パック(12尾くらい)
  • ニンニク 1片(縦半分に切り、芯を取り除いてスライス)
  • 赤唐辛子 1本(種を取り除く)
  • 粒こしょう 10個
  • ローズマリー(生のもの) 5cmくらいの枝を2本(あれば)
  • ローリエ 1枚(あれば)
  • オリーブオイル 適量

 

作り方

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1. キッチンバサミでめざしの下処理をします。まずは、頭を胸ビレにかけて斜めに切り落とします。

 

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次にお腹、肛門あたりから深めに内臓(ワタ)とともに写真のように腹を切り落としましょう。

 

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残った内臓(ワタ)は割り箸などで擦って取り除いてください。

めざしの内臓(ワタ)や頭は気にならない方は、下処理なしで大丈夫です。ワタのほろ苦さでお酒がすすむ一品になり、オイルにも風味とコクが増します。

 

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2. 小鍋やフライパンに1を並べ、

 

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ニンニク、粒こしょう、赤唐辛子、あればローズマリーとローリエを加え、

 

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オリーブオイルをめざしがかぶるくらい注ぎ入れます。

 

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3. 弱火で熱すると、しばらくして細かい気泡が出てきます。その気泡が大きくなったら火を止め5分おきます。

 

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この状態でオイルの温度は85℃前後になっています。

 

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4. 弱火→火を止めて5分、の工程をさらに2回繰り返して完成です。

煮る時間は合わせて30分くらい。じっくりオイル煮にします。

 

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5. 冷めたら食べられますが、フタをして冷蔵庫で一晩置くと、

 

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オイルとめざしがなじみ、美味しく仕上がります。

煮沸やアルコール消毒をした密封できる容器に移して、冷蔵庫で1週間ほど保存できます。

 

めざしなので、中骨まで気にせず食べられます

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今回の簡単、時短な「めざしのオイルサーディン」。めざしなので中骨まで気にせず食べられますよ。(それでも気になる方は、食べる時に骨を外してください。簡単に外れます) お好みでレモンなどを搾っても美味しいです。

 

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そのまま食べても良いのですが、オニオンスライスと一緒にパンにのせたり、オイルと一緒にパスタにしても最高。手づくりオイルサーディン、格別ですよ。

もし、小いわしではなく、15cmくらいのいわしの丸干しを使う場合は、オイルで煮る工程をもう2~3回、20~30分くらい延ばしてください。中骨は口に当たると思うので、食べる際に外したほうが良いと思います。

 

作った人:魚屋三代目

魚屋三代目

本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。

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