こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。
家で手軽に魚を食べたい、そんなときにおすすめの刺身を使ったレシピ。
今回は、強めの脂のブリ刺身をもうひと味美味しく食べる「シメブリ」を作ります。
スーパーで買ってきたパック入りのブリの刺身を、家にある酢でパパッと締めるだけ。ブリの脂とうま味、そしてお酢のコクとさっぱり感がいいバランスで、酒の肴に、ご飯のおかずにぴったりですよ。ブリの脂は美味しいけどちょっと強くてくどく感じることもある……。そんな方もぜひお試しください。
それと、今回は酢で締めた魚介と相性がいい、甘めのしょうゆだれ「甘醤油」の作り方もご紹介します。
魚屋三代目の「シメブリ」
【材料】1~2人前
- ブリの刺身 7~8切れ(あれば厚切りより薄く切ってあるのがおすすめ)
- 酢 大さじ2
- 大根のツマや大葉(刺身パックに付いているものを使用)、わさび お好みで
(甘醤油)
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ2
- 水 大さじ1
- 白いりごま 小さじ1
作り方
1. ブリの刺身は軽く塩(分量外)をふって5分くらいおき、
身から出る水分をキッチンペーパーなどで拭き取ります。
青魚特有の臭みなどが水分と一緒に抜けて食べやすく、酢締めにしたときに酢もしみ込みやすくなります。この工程は省略してもいいのですが、ひと手間かければより美味しくできるのでおすすめです。
2. ブリに塩をふって寝かせている間に、甘醤油を作ります。みりんと水を小鍋に入れ、中火でしっかり沸騰させてアルコールを飛ばします。
水は、アルコールが飛ぶ前にみりんが煮詰まるのを防ぐために入れています。
3. 器にしょうゆ、沸騰させた2を入れて混ぜ、粗熱が取れたら白いりごまも加えます。これで甘醤油は完成。
白いりごまはお好みで増量してください。風味が増して美味しいですよ。
4. 1のブリをボウルなどに入れ、酢を回しかけて混ぜ合わせたら、5分ほど冷蔵庫に入れます。
5. 5分経ったら冷蔵庫から取り出し、キッチンペーパーなどで余分な酢を吸い取ります。
6. 器に酢で締めたブリを盛り付け、お好みでわさび、大根のツマや大葉を添えます。甘醤油を入れた小皿も添えます。
食感もいいお手軽シメブリ!
シメブリにわさびをちょっとのせて、甘醤油につけていただきます。ほどよい酸味のブリと、やさしい甘みのあるたれ。この2つが相まった甘酸っぱさがなんとも食欲をかき立ててウマい! これは酒の肴に、ご飯のおともに最高です。軽く塩をふって酢で締めたことで、ブリの身は刺身で食べるよりも引き締まって弾力もあります。
今回は締める時間を5分にしましたが、ガッツリと酢が効いたシメブリが食べたい方は、酢を大さじ1ほど増やし、締める時間も5分くらい延ばしてください。食感はそれほど変わりませんが、見た目はもう少し白っぽくなります。
ますます気温が上がってくるこれからの時期にも、さっぱりと食べられておすすめのシメブリ。シンプルにしょうゆをつけて食べても美味しいですが、ぜひ甘醤油も作って楽しんでみてください。
なお、今回はブリの腹側(皮が白っぽいのが目安です)を使いました。腹の方が脂が多いので、酢で締めることでより重たい感じを軽減できますよ。脂が少ない背側(皮は青味がかった濃い色でが目安)ならさっぱりと食べられます。部位はお好みで選んでくださいね。ブリ以外には、カンパチやサーモンの刺身を酢締めにしても美味しいです。
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
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