「トゥクトゥク」で迎えに来るタイ料理専門店
こんにちは。放送作家、吉村智樹です。
皆さんは「トゥクトゥク」と呼ばれる自動車を、ご存じでしょうか?
「トゥクトゥク」とは、タイの首都バンコクを中心に街を駆ける“三輪タクシー”のこと。丸くないハンドルとシンプルな運転席まわり。さらにドアや窓がないアバウトな造り。バイクに毛が生えたようなチープな車体に一瞬ひるみますが、吹き抜ける風を全身で浴びられる爽快さがたまらないのだそう。アジアならではの旅情をかきたてられる愛らしい乗り物です。
そんな「トゥクトゥク」で、なんと店長自ら迎えに来てくれるという、奇特きわまりないレストランが神戸にあります。それがタイ料理専門店「バーンタイ・マーケット」。
豊かな異国情緒に包まれた神戸。そんな神戸でさらに異国タイの「トゥクトゥク」に乗車できるなんて、食事をする前からモチベあがることうけあい。
「トゥクトゥク」がほんとにやってきた
しかし……本国では原則タクシーとして使われる専用車。日本の公道で運転してるってマジ? いいの? 正直、半信半疑でした。「トゥクトゥク」が自分に接近してくる直前までは。
あ!
来た。「トゥクトゥク」が本当にやってきた!
近づいてくる……。
だんだん近づいてくる……。
止まった!
指定した場所に、タイの街を走る「トゥクトゥク」が到着したのです。青と黄色のボディが特撮ヒーローチックでイカす!
降りてこられたのは、マッシュルームカットの店長さん。
「やあ! ようこそ~。がはははは!」と満面のスマイル(というか爆笑)を浮かべながら迎えにきてくださいました。さすが「微笑みの国」タイの料理をふるまうレストランならではの歓待。
お店のお客さんは乗車無料
そんな最高の笑顔の持ち主にこんな質問をするのは気が引けますが、もしも非合法ならば記事を掲載できない。なので、勇気を出して聞きました。
「あのぅ、『トゥクトゥク』って……日本の公道で運転してもいいのですか?」
すると、店長さん曰く
「もちろんOKですよー。日本の法規基準を満たすように改良した新車を正規で購入しています。エンジンも日本のダイハツのものを積んでいます。ほら、ちゃんとナンバープレートも取得していますよー。がはははは!」
テンション高っ! でも、よかった~。これでちゃんと記事を掲載できる。ちなみに購入金額はおよそ160万円だったのだそう。
このトゥクトゥク運転サービスは「バーンタイ・マーケット」のお客さんならば乗車が可能(無料)。だだし予約制で、送迎ならぬ「迎」のみ。運行時間は基本オープンからラストオーダー1時間前まで。迎えに来てくれるのは、お店から10分圏内の場所(駅前から呼ぶならJR東海道本線『元町』駅がおすすめ)。乗車は3名まで、といった決まりがあります。
▲あきらかにバイクを流用したハンドル。これが新車だというアバウトな感覚がいい!
店長は元モダンチョキチョキズのヌルピョンさん!
そしてもうひとつ、気になることが。店長さんのにこやかなお顔、見覚えはありませんか?
実はこの方、1997年まで活動していた大人数エンターテインメントバンド「モダンチョキチョキズ」の迷物いや名物パフォーマー、ヌルピョンさん。
「ジャングル日和」「自転車に乗って、」「天体観測」などの多くのヒット曲をかかえる「モダンチョキチョキズ」。現在は女優として活躍する濱田マリさんがヴォーカルをつとめた大所帯バンド、といえば伝わるかな。
そんなモダチョキのステージで圧巻なまでに意味不明なパフォーマンスを繰り広げ観客を大いに沸かせたメンバーがいま神戸でタイ料理屋さんの店長をしていて、「トゥクトゥク」で迎えに来てくれているという事実。すぐには飲み込めず、あたまはクラクラおめめはグルグルに混乱してしまいました。
ヌルピョンさんの運転で、神戸をめぐります。つやつやしい硬めのビニールシートに腰をおろし、周囲を見渡せば、日本の景色のはずなのにエキゾチックな熱帯の王国かに思えるから不思議。そうか、タイ料理をいただくという非日常的で楽しいワンデイトリップが、もう始まっているんだな。
ノスタルジックな雰囲気に包まれたタイ料理店
お店へ到着。「およそ築100年」という古民家を改装した建物は、初めて訪れたのに懐かしさがこみあげる雰囲気。
聞けば、オープンしてまだ2年と数カ月しか経っていないとのこと。それなのにずっと昔からあるようなノスタルジックな風情。
軒先にしつらえられたお弁当の屋台がいっそう郷愁を誘います。僕は残念ながらタイへは行ったことはないですが、「きっと郊外には、こういったふるびた家屋で営むお店がいまも残っているのだろうな」と、セピア色な思いにふけってしまいます。
ファンタジー&メルヘンな内装
店内も異国ムードたっぷり。ヌルピョンさん曰く「ファンタジー&メルヘン」なお店造りを心がけたのだそう。
毛むくじゃらで真っ赤な南国フルーツ「ランプータン」が生けられ、アジア旅の気分をさらに盛り上げます。
あ、モダチョキのヴォーカルだった濱田マリさんの写真が。
▲かつてのファンにはたまらない、マリちゃんとヌルピョンさんの2ショット
「マリちゃんは大学生になった娘さんと一緒によく食事に来てくれるんです」(ヌルピョンさん)
確かに濱田マリさんも神戸市のご出身。里帰りの際に、かつてのメンバーのお店へ立ち寄るとは、なんと律義な方。ていうか、娘さん、もう大学生なんだ。24時間で宇宙を一周するがごとく、時が経つのは早いなあ……。
ヌルピョンさんが「ファンタジアルーム」と呼ぶ2階の座敷は、息をのむ幻想的な空間。
古民家をがっしり支える豪壮な梁(はり)を残したまま、妖艶でちょっと奇妙なアート空間へと昇華させています。これもまたヌルピョンさんが言う「ファンタジー&メルヘン」な美意識。
カジュアル&ポップなタイの魅力を知ってほしい
1階には雑貨、調度品などが品よくディスプレイされ、どれもとてもかわいらしい。それぞれが美術品のような趣きがあります。
▲タイで買い付けたインテリアの数々が異国空間を演出している
アジア料理店といえば想像しがちな「極彩色」とはずいぶん違った印象。
「タイの若者たちが好んで食事をする普段づかいなレストランを再現しています。椅子やテーブル、食器や箸、ランチボックスなども、僕がタイへ行って実際に買い付けたものばかり。タイ料理店といえばケバいぺらぺらなプラスチックの器で食べさせるイメージがあるでしょう。ああいうのはやらないんです。だってタイの若者は、実際はあまりそういうお店へ行かないんですもの。タイのリアルな“カジュアル&ポップ”を感じてほしいんです」(ヌルピョンさん)
「タイのリアルなカジュアル&ポップ」。お店にいるとくつろいだ心持ちになるのは、ヌルピョンさんが現地で見た最新シーン、肌で感じた風を、そのままここへ運ぼうとしているからなんだろうな。
▲ヌルピョンさんは頻繁にタイへおもむき、現地の最新食事情をリサーチする
▲「タイの新鮮な食材を見ると、とても勉強になる」と語る
▲食器や家具もヌルピョンさんがタイで買い付けたもの。中庭も素敵だ
ビバ、おかず力! 味わい豊富なタイ料理
ん? でも、待てよ。日本のバンド「モダンチョキチョキズ」のメンバーだったヌルピョンさんが、なぜそんなにタイに詳しいの? そもそもなぜタイ料理店をやっているの?
疑問をいだいているうち、ほっかほかな、おすすめ料理の数々が食卓へ運ばれてきました。
まずは「ガイパッキンクローップ」(鶏モモ肉の生姜炒め 1,620円)。
さくさくに揚げた生姜の食感が面白い。プーケットビールと合う合う。それに「生姜ってフライにするとこんなに深い甘みが出てるんだ」と驚きました。
「このメニューは昨年秋から始めたばかり。うちのニューカマーです。タイでは料理に生姜をよく使うんです。身体がぽっかぽか~に温まりますよ」(ヌルピョンさん)
続いては「トムヤムパッヘーン」(海鮮トムヤムのあつあつ鉄板焼 1,944円)。
有頭海老、ムール貝、イカといったフレッシュな具材がふんだんに盛り込まれ、トムヤムソースに海鮮のいいダシが染み出ています。パクチー、レモングラス、にんにく、唐がらしの辛みや酸味がさらに魚介のうま味を引き出していますね。
「トムヤムクンの鉄板焼きバージョンです。ふたをして余熱で蒸すから、開けたときによい香りがたちこめますよ。ほらね」(ヌルピョンさん)
ぱかっ、ほわわわあ。確かに蒸し焼きに使ったふたを開けると、ほわ~んと湯気と芳香が。海の幸の供宴、たまんないっす。
極めつけが、タイ・トラッドの代表選手「プーパッポンカリー」(カニのふんわり玉子カレー炒め 1,944円)。
本ズワイガニの爪を炒めたぜいたくな一品。そして「うぅぅぅ、うまい!」。
「庶民からタイの首相まで誰もが好む料理なんですよ。カレー風味ですが、味つけは中華に近いですね。エスニックが苦手な日本人でもきっと好きになる万人向きな料理です」(ヌルピョンさん)
スパイスが染みたカニ身の甘いこと甘いこと。カニ爪の殻から滋味があふれ出る、無言で何時間でもしゃぶり続けたい逸品です。
どれもビールもさることながら白ご飯がほしくなる、“おかず力”が強いメニュー。これは地球人なら、いや宇宙人ですら誰もが愛してしまう味ですね。
異次元パワーみなぎる謎の黄色いドリンク
「香辛料が入った料理が続いたので喉が渇いたでしょう。お飲み物はいかがですか」(ヌルピョンさん)
飲み物? いいですね~。せっかくなので珍しいものが飲んでみたいです。
「では、エナジーシェイク(864円)にしましょう。これはエナジードリンクと氷をシェイクした、さわやかでパワーが湧いてくる飲み物なんです」(ヌルピョンさん)
そういってヌルピョンさんは、なんと「800ミリリットル以上」という、タイで購入したけっこうなデカさのバケツにエナジードリンクシェイクを注ぎ、さらに「こんにゃくゼリー」を投入。
バケツにミントを添えて、できあがり。確かにこのような飲み物は、よそでは見たことがありません。
「タイではウイスキーの水割りをバケツで回し飲みする文化があるんです。それを見て思いついた僕のオリジナル。なぜ“こんにゃくゼリー”を入れるか? これを入れてストローで吸うと喉越しがいいんです。ほら、こうやってね、ちゅるちゅる~って」(ヌルピョンさん)
お前が飲むんかい!
モダチョキ解散後、表舞台から消えた理由
このドリンクは別にして、供される料理の数々は、すべてタイ人シェフやスタッフによってつくられます。なので本場に極めて近い味が楽しめるのです。
さらにヌルピョンさんはキッチンで働く彼らに流ちょうなタイ語で指示をし、コミュニケーションをはかります。
ずっと不思議だったのですが、どうしてヌルピョンさんはそんなにタイ語がお上手なんですか? 食文化をはじめ、なぜタイのカルチャーにお詳しいのですか?
「それは……」(ヌルピョンさん)
そこから語られるアフター・モダンチョキチョキズ物語は、僕にはかなりショックなものでした。
「モダチョキを解散したあと、芸能プロダクションに入ったんです。でも年に4回しか仕事がなくて。しかも『バンドの打ち上げのにぎやかし』とか、そういうのしかなかったんです」(ヌルピョンさん)
そしてヌルピョンさんは30歳の時、表舞台を去り、タイからシルバーアクセサリーを輸入して販売することを思いついたのだそう。
「なんの販路もなく、ただのひらめきで始めたんです。商品を持って、まったく僕とゆかりのないジュエリーショップへ飛び込み営業をしました。ところが、これが当たったんです。時代はシルバーアクセブームが訪れる寸前。はじめて飛び込んだお店で、いきなり商品が30万円ぶんも売れました。そのまま日本中どこへ行っても引く手あまた。ひとりで1カ月1,000万円を売り上げたこともあったんです。もう、お金がありあまって仕方がない。それで、よせばいいのにホステスさんに入れあげてしまって……。彼女にはお店とカードの借金があり、僕は足長おじさんになった気分で全額を肩代わりしました」(ヌルピョンさん)
ホステスさんの借金を、ぜ、全額肩代わり!? そうしてヌルピョンさんは、彼女と一緒になるため、奥さんに「好きな女性ができてん」と告白し、離婚。家族は離散することに。
事業に失敗して貧困生活に
しかし、事態はよからぬ方向へ……。
「リーマンショックの影響でシルバーアクセがまったく売れなくなってしまいました。そうして、お金がなくなりました。一挙に転落です。借金を肩代わりしたから蓄えはきれいに消えましたし、慰謝料を払っていましたから」(ヌルピョンさん)
そのホステスさんとは、その後、どうなりましたか?
「金の切れ目が縁の切れ目。別れました。でも彼女は借金のストレスがなくなったおかげでアルコール依存症を克服できたし、お店を辞めることができて現在は幼稚園の先生をしています。50メートル先でもタクシーに乗る人だったのに、いまは電車で通っているようです。そんな彼女を支えられて、よかったんかな」(ヌルピョンさん)
ああ、ふられ節。お金って、人生の針を狂わせますよね……。
これまで得たお金をホステスさんにあげてしまい、さらに元のご家族への慰謝料を払うことになったヌルピョンさんの人生は、まるで豪勢に築城したあとたちまち焼失した安土城のよう。
起死回生をかけてタイへ
その後はどうされたのですか?
「このままじゃ慰謝料や養育費が払えないし、実際、払えなくなってきていました。それでタイへ渡ろうと。『タイでうどん店をやろう!』と思いついたんです。タイには日本人がたくさんいるし、安い和食のお店を出したらもうかるやろうと考えました」(ヌルピョンさん)
そうしてヌルピョンさんは半年間、日本の大手うどんチェーンに勤めて麺打ちやダシの取り方などノウハウを習得し、タイへと向かいます。タイで新事業に着手しだしたヌルピョンさん。ところが、これがまた、うまくいかない。
「うどん一杯600円でとんとんという計算で開店の準備をしていました。するとなんと、物件の隣に別のうどん店がオープンしたんです。しかもそのお店、皮肉にも僕が働いていたチェーンの海外進出。そこのうどん、一杯180円なんですよ。こりゃ勝てない。仕方なくうどんはあきらめ、飲み屋さんのバーテンダーとして働き始めました。でもお客さんがまったく来ず……お店はつぶれて……。なけなしの貯金がどんどんなくなっていき、日本へ帰国するお金も底をつきました。夜中にアパートに帰って『俺、なにしてんねんやろう』と落ち込む日々でしたね」(ヌルピョン)
波瀾(はらん)万丈ですねえ。
「いえいえ、波瀾万丈というのは、あがったりさがったりするから波瀾万丈なのであって、僕なんてただの迷子。アクセサリーがじり貧になってからずっと迷子。タイへ渡ったときは希望を抱いていたけれど、真っ暗闇。闇ですよ。闇! 闇! あの頃、部屋でずっと『闇やん。闇ですやん』ってひとりごとを言い続けていました。がはははは!」(ヌルピョンさん)
いや、笑いごとやあるかえ!
▲タイ在住時のヌルピョンさん。顔からは生気が抜け落ちている
実はヌルピョンさん、タイ在住時に現地女性と2度目の結婚をしています(のちに離婚)。自業自得な部分があるとはいえ、モダチョキのステージであんなに観客を楽しませてくれていたヌルピョンさんが、THE絶望行進曲が鳴り響くなか、「闇」と呼ぶほど暗い状況に陥っていたことに、僕は少なからず動揺しました。
僕を拾ってくれた「バーンタイ・マーケット」
そんなヌルピョンさんに、日本へ戻るきっかけが訪れます。
「母が心臓の手術をすることとなり、『帰ってきてくれへんか?』と。父はすで亡くなっていましたから、世話をできるのは僕しかいなかった。しかし、お金も職もない自分がいま日本へ戻って、どうなるんだろう。不安でした」(ヌルピョンさん)
帰国を決意したものの、いまだ闇をさまようヌルピョンさん。そんな彼の足元に、一条の光が射しこみます。それが「バーンタイ・マーケット」だったのです。
「小学3年生から知っている幼なじみの妹(内西宏美さん)がタイ料理店を開くというので『バイトでもいいから雇ってくれへん?』と頼みました。そして拾ってもらったんです。その後、僕がタイ語がしゃべれたし、タイ料理にも詳しくなっていたこともあって、店長として任されることになりました」(ヌルピョンさん)
こうしてヌルピョンさんはタイで得た知識や経験を存分に発揮できる「バーンタイ・マーケット」で再出発を果たすことに。人生の底へ沈みながらも現地で学んだタイの文化が、こうしてタイ料理店でいかされた。やはり蛇の道は蛇、蛇はスネークなのですね。
火山をイメージした濃厚かき氷
インタビューを終えたのち、ヌルピョンさんが冷たいデザートをつくってくれました。これがまた、ディープインパクトなフォルム。
ななな、なんですか、これは。
「火山をイメージした『プーカオイエンカノンパン』(冷たい火山 1,080円)。ココア味の麦芽飲料と練乳をたっぷりかけた“かき氷”なんです。タイではココア風味な粉末ドリンクが人気で、お菓子の素材によく使われるんです。さくらんぼは火山の噴火に見立てています。おいしさ爆発ぅ~みたいな。がはははは!」(ヌルピョンさん)
はじめは奇異な見た目に、雷がマラソン中に落ちたような衝撃を受けました。しかしスプーンで山肌を掘削して食べてみると、「ん!」。麦芽飲料と練乳がかき氷の中心にまでしっかり染み入り、水くささがまるでない。かき氷なのにショコラケーキを食べているかのようなしっとり密度。これは、おいしいですね~。
そしてもうひとつの仰天が、添えられた「パン」。かき氷に……パン? あのう、これ、間違って置いたものでは?
「いえいえ、日本の皆さんは驚かれますが、タイでは冷たいお菓子にパンがついてくるんです。溶けた水にパンをひたして食べると、さっぱりしてとてもおいしいんです。ぜひ試してみてください」(ヌルピョンさん)
はあ、本当ですか……。でもパンを水でぬらして食べることに抵抗が……あれ?
お、おいしい。もともとのかき氷が濃密ミルキーなため水くささがなく、パンから「じゅわ」っと練乳がしみでるシズル感、くせになりそう。
「僕はピエロ」
「トゥクトゥク」のプロローグ、そして活火山をイメージしたかき氷でフィナーレを迎えた、驚きに次ぐ驚きの時間。ヌルピョンさんとの会話も楽しく、モダチョキのステージでのトリックスターぶりが健在だったことがとてもうれしく感じました。やりなおしがかかった人生の局面にいて、はつらつとしていらっしゃることにも。
「僕の役割はピエロだと思ってます。どうやったらお客さんに喜んでもらえるか、それをいつも考えています。え? 僕が一番楽しそうやって? がはははは! お客さん以上に僕が楽しんでいるのかもしれませんねえ」(ヌルピョンさん)
おもしろファンタジー&メルヘンなジャングルへといざなうヌルピョンワールドを堪能できる「バーンタイ・マーケット」。これからも観測必至だっ、よ~ん。
▲元モダンチョキチョキズのパフォーマーだったヌルピョンさんが抜群の笑顔とトークで迎えてくれる「バーンタイ・マーケット」。ここは彼の第二のステージだ
お店情報
バーンタイ・マーケット
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通5-1-21
電話番号:078-599-5125
営業時間:ランチ 11:30〜15:00(LO 14:30)、ディナー17:00〜22:00(LO 21:30)
定休日:火曜日
Facebook:https://www.facebook.com/baanthai.market/
書いた人:吉村智樹
よしむらともき。関西ローカル番組を構成する放送作家。京都在住。街歩きをライフワークとし、『VOWやねん!』ほか関西版VOW三部作(宝島社)、『ジワジワ来る関西』(扶桑社)、『街がいさがし』(オークラ出版)、『ビックリ仰天! 食べ歩きの旅』(鹿砦社)など路上観察系の書籍を数多く上梓している。
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