無理なく野菜をたっぷり摂取できる「菜飯定食3選」を新生活にすすめたい【ツジメシの日常メシ】

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こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。
「ツジメシの日常メシと週末メシ」、今回は日常メシ。

菜飯(菜っ葉の混ぜご飯)は、ケ(日常)の食の代表と言えるのではないでしょうか。
大根や蕪の葉を茹でたり炒めたりしてご飯に混ぜるのが一般的ですが、ここではそのほかのいろいろな菜っ葉を、焼き、塩もみ、生とそれぞれに合った方法で菜飯にします。

栄養バランスと食事満足度的に菜飯と合わせて食べたい、タンパク質が摂れるダシいらずの簡単な汁物との組み合わせでご紹介します。

無類の菜飯好きの僕がおすすめする、「菜飯定食3選」

たくさん品数作らなくても、これでじゅうぶんな食事です。春から新生活のみなさん、こんなシンプルな自炊はいかがですか?

  

焼き菜花の菜飯、ごぼうの豚汁

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焼いた菜の花は美味しいので、ご飯と混ぜてももちろん美味しいです。
豚汁は、いわゆる「豚汁」として最小限の構成要素のシンプルお手軽バージョンで。

 

レシピメモはこちら。

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材料(1人分)

焼き菜花の菜飯

  • ご飯 2/3合分(約200g)
  • 菜の花3-4本(約50g)
  • 塩ひとつまみ(1g)
  • しらす 大さじ1
  • いりごま 小さじ1

ごぼうの豚汁

  • ごま油 小さじ1
  • 豚こま肉 80g
  • ごぼう 10cm程度(40g)
  • 水250ml
  • 味噌 大さじ1
  • 油揚げ 短冊切り 1/2枚分

 

作り方

菜の花の茎が太い場合は、包丁で切れ目を入れて半分に割いておきます。

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フライパンに菜の花を広げて火にかけ(鉄フライパンなら強火、樹脂加工のものなら中火で)、塩をひとつまみふり、あまりいじらず時々返しながら焼き色がつくまで焼きます。焼けたら茎は5mm幅に、葉やつぼみは大きめに切っておきます。

 

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熱々のご飯に菜花、しらす、いりごまを加えてご飯を潰さないよう切るように混ぜます。
(ここではボウルで混ぜていますが、もちろん炊飯器の内釜でつくってもOK)

 

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鍋にごま油、1-2cm幅に切った豚こま肉、細めのささがきにしたごぼう(白くしないので水に晒す必要なし)を入れて全体に油の艶が出るまで中火で炒めます。

 

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水を加えて煮立て、アクを取って弱火にし、味噌の半量を加え、蓋をして5分煮ます。
残りの味噌を溶き入れたら、油揚げを入れてひと混ぜして出来上がり。

 

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焼いた菜の花の香ばしさほろ苦さと、こってりした豚汁の組み合わせは、献立として最小限かつじゅうぶん。

豚汁は豚の旨味が出るので必ずしも出汁は必要ありません。
油揚げの余りは冷凍しておきましょう。僕は刻みタイプを買って袋ごと冷凍しています。いつでも少量使えて便利です。

 

塩もみ春菊の菜飯、焼き鮭と玉ねぎのスープ

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春菊なら加熱せず塩もみするだけで、癖は抑えつつ独特の風味が生きた菜飯に。
甘塩の鮭はグリルで香ばしく焼いてから煮ることで、具、出汁、味付けを兼ねます。

 

レシピメモはこちら。

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材料(1人分)

塩もみ春菊の菜飯

  • ご飯 2/3合分(約200g)
  • 春菊1本(約30g)
  • 塩 小さじ1/3(2g)
  • いりごま 大さじ1

焼き鮭と玉ねぎのスープ

  • 甘塩鮭 1切れ(80g)
  • 玉ねぎ 1/4個
  • 水250ml
  • 醤油 小さじ1/2

 

作り方

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春菊は茎は5mm幅、葉は1cm幅に刻み、塩を振り、よく揉んで10分置き、

 

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水気をよく絞ります。

 

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熱々のご飯に春菊、いりごまを加えてよく混ぜます。

 

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塩鮭はグリルで皮に焼き目がつくまで焼き、3-4つに切り分けます。

 

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鍋に焼いた塩鮭、6-7mm幅の縦スライスにした玉ねぎを入れ、水を注いて火にかけます。
沸騰したら蓋をしてごく弱火で6-7分煮て塩鮭の塩気と旨味を汁に出し、醤油で味付けします。
(鮭の塩気によって醤油の量は加減してください)

 

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ほろ苦い浅漬けのような春菊の菜飯は、春菊好きならぜひお試しを。
スープは、焼いた塩鮭を水で煮るだけで身はふんわりいい塩加減に、汁はしっかり美味しくなります。

 

 

小松菜の菜飯、砂肝とじゃがいものスープ

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小松菜は生で使うと特有のピリッとした風味が生きて美味しいです。
鶏砂肝とじゃがいもを水で煮て塩をするだけでちゃんと美味しい、シンプルなスープと一緒にどうぞ。

 

レシピメモはこちら。

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材料(1人分)

小松菜の菜飯

  • ご飯 2/3合分(約200g)
  • 小松菜 小1株(約20g)
  • しらす 大さじ1

砂肝とじゃがいものスープ

  • 水250ml
  • じゃがいも(あれば男爵系) 中1/2個(80g)
  • 砂肝 80g
  • 生姜 千切り 大さじ1分
  • 塩 小さじ1/2(3g)
  • こしょう 少々

 

作り方

小松菜は2-3mm幅の小口切りにします。葉の部分は食べやすい長さに切っておきます。

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熱々のご飯に小松菜、しらすを混ぜます。
生の小松菜がご飯の熱でちょっとしんなりしたくらいが美味しいので、特にこれには熱々のご飯を使ってください。炊飯器の内釜でまぜて蓋をして数分蒸らしてもいいです。

 

じゃがいもは皮をむいて7-8mm厚さの一口大に、砂肝は銀皮(白い筋)をそぎ取り、食べやすく切れ目を入れ半分に切ります。

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鍋に水、砂肝、じゃがいも、生姜を入れて火にかけ、沸騰したらアクを取り、蓋をして弱火でじゃがいもに火が通るまで(5-6分)煮ます。塩で味付けし、こしょうを振ります。

 

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キャラが薄そうな小松菜ですが、生〜半生で使うとアブラナ科らしい個性が生きます。砂肝とじゃがいもの優しいスープともよく合います。

 

おにぎりにしてお弁当にも

菜飯は青菜と塩だけでも成立するのですが、控えめな旨味としてしらすを使っています。主張が強すぎないしらすは菜っ葉が主役の菜飯に向いています。お好みで、しらすの代わりに鰹節+醤油や、塩昆布などでも美味しいです。

どれもおにぎりにしても美味しいので、汁はスープジャーなどに入れればお弁当にもなりますよ。
どうぞお試しを。

 

 

作った人:ツジメシ

ツジメシ

本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。

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