こんにちは。メシ通レポーターの鷺ノ宮やよいです。
「餃子の王将」といえば、リーズナブルなお値段と親しみやすい味わいで評判の大衆中華チェーン。けれど、そうした「餃子の王将」とは一線を画す“ちょっとオトナな王将”があることを皆さんはご存じでしょうか?
いったいどこがどう違うというのか……めちゃくちゃ気になる!
というわけで、今回は「GYOZA OHSHO 大宮駅西口店」に行ってまいりました。
外観からしてとまどいを隠せない
「王将」といえば、真っ赤な背景に「餃子の王将」と白抜きで書かれた原色系の看板が目印。
それだけに「GYOZA OHSHO 大宮駅西口店」も、すぐにお店が見つけられるはず! と思いきや……。
えーっと、このへんのはずなんだけど……と地図を見ながらウロウロする私。
!!!!!!!
マジかーーーっ!! ……外観からして私の知ってる王将じゃないんですがーーー!!!
申し訳程度に小さく見慣れた「餃子の王将」マークはあるものの、白と黒でまとめた外観、黒地に「GYOZA OHSHO」のローマ字表記。いつもの「餃子の王将」の面影はまったくナシ。親しい友人がある日突然、外国人になって現れたレベルですよ、こんなもん。
黒を基調とした開放感のある店内
衝撃を受けつつも店内へ。……ハイ、この外観からも推察できるとおり、店内も我々が知っている、そしてイメージするであろう「餃子の王将」とは異なるものでした。
訪れたのは昼過ぎでしたが、近隣のサラリーマンなど男性はもちろんのこと、女性のひとり客も見られました。
明るく開放感があって通常の「餃子の王将」には入りづらいという女性も、ここなら気軽に入れそう。
もう、中華料理店というより「バル」といったほうがしっくり来る雰囲気です。
他では食べられないオリジナルメニューがズラリ!
いや、しかし。いくら外観や内装が通常の「餃子の王将」とはかけ離れたものであったとしても、メニューまではさすがに違わないでしょう。
そう思い、手もとのメニューを開いてみます。
……ほら、ランチメニューには「餃子の王将」でいつも見かけるようなラーメンや餃子などの名前が並んでるじゃん!
けれど、他のメニューを見て私の表情は一変しました。
餃子や酢豚といった料理もあるものの、「牛肉のサイコロステーキ」に「厚揚げとひき肉のとろ~りチーズ」「おとなの明太ポテサラ」といった中華とは思えないメニューがズラリ!
しかもお酒の種類が尋常じゃない! ワインにウイスキーにカクテルまで。カクテルなんて数えたら40種近くあったんですが……。
これはもう、頼んでみるしかないでしょう!
こだわりメニューを食べてみた
気になるメニューをあれやこれやと注文した結果……ジャーーーン!
……いやいやいや、だからどこのバルですかって話ですよ。
何度も言いますが、この写真を見せられて「餃子の王将」って答えられる人いる? ねえ、いる!?
一品ずつ詳しく見ていきましょう。
▲牛肉のサイコロステーキ(税抜 680円)
▲生ハムのサラダ(税抜 590円)
▲たくあんとカマンベールチーズのオードブル(税抜 350円)
▲厚揚げとひき肉のとろ~りチーズ(税抜 350円)
▲麻婆豆腐(税抜 500円)
▲左からスパークリングワイン(グラス/税抜 480円)、赤ワイン(グラス/税抜 380円)、白ワイン(グラス/税抜 380円)
実際にこれらのメニューをいただいてみましたが、こだわりが感じられるとともに一品一品、創意工夫がされていることにビックリ。
たとえば「生ハムのサラダ」ひとつをとっても、ドレッシングがおいしくて市販品を使っている感じがしない。聞けば「玉ねぎをすりおろしてお店で手作りしています」とのこと。
▲ジンジャーエール(税抜 250円)
ドリンクの「ジンジャーエール」なんてよくあるメニューですが、飲んでみると甘さが控えめでショウガの風味がとても強く口の中に広がり、これまでに知っているジンジャーエールと違うことがすぐわかります。
▲ドラゴンハイボール(税抜 430円)
また、「ドラゴンハイボール」は他のお店ではあまり置いていない一品。中国のお酒である紹興酒が入ったハイボールなので、中華料理との相性は抜群!
▲海老チリとクリームチーズの春巻(税抜 580円)
創意工夫においてはアレンジのすばらしさが光ります。「海老チリとクリームチーズの春巻」は、通常の「餃子の王将」にもある春巻や海老チリといったメニューをこんなふうに取り入れるとは! 春巻のパリッとした食感とともに、ピリ辛の海老、シャキシャキのアスパラ、とろ~りチーズの三位一体を楽しめます。
「麻婆豆腐」も、これ自体は「餃子の王将」の定番メニューですが、実は密かなこだわりが。お酒に合うように辛さを増して作ってあるといいます。
食べてみるとピリピリとした刺激が心地よく、これはお酒が進む……! 使われているお皿も「餃子の王将」よりスタイリッシュで、これだけでもちょっと格上げ感が感じられるから不思議です。
せっかくなのでお話を聞いてみた!
外観、内装、料理、どれをとっても既存の「餃子の王将」のイメージを覆す「GYOZA OHSHO 大宮駅西口店」。ここで株式会社 王将フードサービス第3営業部の曽根大輔さんと、店舗デザインを手がけた株式会社 oriharamiki design officeの代表取締役・折原美紀さんにお話をうかがいました。
▲株式会社oriharamiki design officeの代表取締役 折原美紀さん
――「GYOZA OHSHO 大宮駅西口店」がオープンしたのは2016年10月とのことですが、どんなコンセプトで店舗のデザインをされたのでしょうか?
すでに京都と芦屋に「GYOZA OHSHO」はあるのですが、京都の「GYOZA OHSHO 烏丸御池店」などはかわいらしくてきゃしゃで女性向けのデザインになっているんです。でも、この大宮店は場所柄、男性も多く訪れることを意識してデザインもシャープでシックな方向で考えました。
――たしかに黒と白が基調になっていて、これなら男性同士でも入りやすいですね。
仕事帰りや新幹線の待ち時間などに肩肘張らずに寄れるようなお店のイメージですね。ちょっと軽く飲みながらおなかも満たせるような。もちろん、長居する方は1時間でもいますけれど。
――これまでの「餃子の王将」のイメージとはまったく違うので驚きました。
もともと「餃子の王将」には多くの固定ファンがいます。ですので既存のお店をもとにそこからアレンジしても、そのお客様たちに受け入れてもらうことはなかなかむずかしい。それならいっそガラリと違う路線で、これまでとは異なる層にアピールしてはどうかと提案させていただいたんです。
▲株式会社王将フードサービスの曽根大輔さん
「餃子の王将」といえば、ガッツリ、こってり、味が濃い、といったイメージ。そういったメニューを好む層がいらっしゃるいっぽうで、今の時代、ヘルシー志向な人たちも増えています。「餃子の王将」の固定化したイメージを「GYOZA OHSHO」というブランドを通して変えていけるといいなと思っています。
――たしかにお店の雰囲気やメニューを見ると、これまで「餃子の王将」に入ったことがない層の人たちからも好まれそうです。
「海老チリとクリームチーズの春巻」や「厚揚げとひき肉のとろ~りチーズ」といったオリジナルメニューはバランス料理研究家の小針衣里加さんに考案していただきました。そのほか「GYOZA OHSHO 大宮駅西口店」のスタッフが考えたメニューもあります。今後も時期に合わせて少しずつ入れ替えていく予定です。
――ここまでこだわって作っていながら、「餃子の王将」ならではのお手頃価格なのがありがたいですね。
しかも、実は食材にもこだわっていて。あまり知られていないんですが、「餃子の王将」もこの「GYOZA OHSHO」も野菜はほぼ国産のものを使ってます。餃子にいたっては、小麦粉やニンニクもすべて国産です。
――えーっ、それは知りませんでした。たぶん知らない人は多いと思います!
それは今後、私たちもアピールしていかなくちゃいけないなって思っているところです(笑)。
これまで「餃子の王将」が培ってきた料理のおいしさや、食材へのこだわりはそのままに、けれどこれまでにない新しさが随所にちりばめられた「GYOZA OHSHO」ブランド。今後の展開にも注目したいところです。
バルに繰り出す気分で気軽に行きたい
今回は昼間に訪れた「GYOZA OHSHO 大宮駅西口店」ですが、夜になるとまたガラリと雰囲気が変わり、さらにバル的なムードを醸し出すそう。また、もう少し暖かくなるとビニールカーテンもフルオープンとなり、さらに解放的に。会社の仲間たちと、友人と、デートで……これからの季節、「ちょっと飲みに」というときに使えるお店であること間違いなしです。
▲厨房では「餃子の王将」と同じく鮮やかな手さばきで料理が作られていました
お店情報
GYOZA OHSHO 大宮駅西口店
住所:埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-5-7 高木ビル1F
電話番号:048-644-3755
営業時間:月曜日~土曜日11:00~24:00(LO 23:30)、日曜日・祝日11:00~22:30(LO 22:00)
定休日:無休
ウェブサイト:http://www.ohsho.co.jp/
※この記事は2017年5月のものです。
※この記事の金額はすべて消費税抜き表示です。