もやし3種を使い分けて美味しく食べる方法&レシピを野菜のプロが解説!【緑豆 大豆 ブラックマッペ】

節約の強い味方、もやし。実は大きく分けて3種類あり、それぞれマッチする方法で調理すると、さらに美味しさを引き出せるとのこと。おすすめレシピと合わせ、野菜に詳しい料理家の江戸野陽子さんが解説します。

 

こんにちは。野菜と豆腐の料理家・江戸野陽子です。

抜群の安さを誇り、金欠の時期の救世主になってくれる「もやし」。豆を水で発芽させただけなので、見た目は少し頼りなさそうですが、実は値段以外にも侮れない魅力がいっぱいあるんです!

もやしの豆知識、下ごしらえや調理のコツ、保存方法まで含め、いろいろとご紹介していきます。

もやしの種類別解説

そして、どれも同じように見えるもやしですが、大きく分けて3つ種類があり、それぞれ味・太さ・固さが違います。

もやしの代表格!「緑豆もやし」

白くてやや太く、くせのないみずみずしいもやしです。

緑豆を発芽させたもので、「もやし」というと、この緑豆もやしを指すことが多いです。

淡泊な味わいなので、炒め物・汁物・あえ物など、どんな料理にも合う万能タイプです。

細長くて甘い「ブラックマッペもやし」

白くて細長く、ほのかな甘みとシャキッとした食感があり、青臭さが少ないもやしです。

ブラックマッペ(別名「ケツルアズキ」)という豆を発芽させたもので、「黒豆もやし」とも呼ばれます。広島風お好み焼きに欠かせない存在で、西日本を中心に出回っています。

短時間でジャッと炒める鉄板焼き系の料理や、焼きそば・野菜炒めなどにマッチするほか、おひたし・しゃぶしゃぶにもおすすめです。

大豆ごと味わう「大豆もやし」

少し黄色みがかった色合いで、太くてしっかりとしたもやしです。

大豆を発芽させたもので「豆もやし」とも呼ばれ、中華料理や韓国料理によく使われています。ひげ根(もやしの先端にあるひょろりとした部分)が特に長く、取り除くと食感がよくなります。

ほかのもやしより茹でるのに少し時間がかかりますが、歯ごたえが失われないので、ナムルやスープなどにピッタリです。

もやしの下ごしらえのコツ

もやしって洗うの?

もやしは洗浄されてから袋詰めにされているので、洗わないでそのまま調理しても大丈夫。

ただし、もやし独特のにおいが気になるという場合には、洗うことをおすすめします。

 

水をためたボウルにもやしを入れ、豆の皮やひげ根が浮いてきたら取り除きます。このとき、次の2点に気を付けましょう。

  • ざぶざぶ洗わない。(折れやすいから)
  • 長時間さらさない。(栄養が抜けてしまうから)

あとはもやしをザルにあげて、水気を切ればOKです。

ひげ根って取ったほうがいい?

もやしの先端にあり、筋っぽくてざらざらしているひげ根。

この部分は食物繊維が特に多く含まれていますが、もし見た目や食感が気になる場合は取り除きましょう。

ひげ根は、根元をつまんでポキリと折ります。手間はかかりますが、その分食感はよくなるので、時間があるときなどに試してみてください。

もやしの茹で時間&レンチン時間

もやしは種類によって太さが違うので、種類ごとの加熱時間を把握しておくと便利です。

【茹でる場合】

もやし200gに対し、鍋に1.5Lのお湯を沸かします。沸騰したら塩を小さじ1加えて、もやしを投入。沸騰状態が維持されるように中火〜強火の間で調整して、茹でていきます。

  • 緑豆もやし:1分
  • ブラックマッペもやし:40秒
  • 大豆もやし:5分

茹でたらザルなどにあげて、水気を切って冷まします。

水で冷ますと水っぽくなってしまうので、あまりおすすめしません。

【レンチンの場合】

少量だけ加熱したいときは、電子レンジを使うのも便利です。

※電子レンジで加熱すると、もやしのえぐみが際立つので、しっかりめの味付けをして食べることをおすすめします。

 

もやし100gを耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけたら600Wの電子レンジで加熱します。

  • 緑豆もやし:1分30秒
  • ブラックマッペもやし:1分
  • 大豆もやし:5分

シャキシャキに仕上げたい場合は短めに、くったりに仕上げたい場合は長めに加熱してください。

※電子レンジの機種によっても多少の差が出ます。上記は加熱時間の目安にしてください。

 

それでは、もやしの使い分けレシピをご紹介していきます。

【緑豆もやしレシピ】もやしチャンプルー

実は沖縄に住んでいた時期がありまして、よく作っていたのがこの「もやしチャンプルー」。沖縄では「マーミナーチャンプルー」とも呼ばれ、豆腐や肉を一緒に炒めて作る郷土料理です。

 

もやしは炒めすぎると、水分が出てきてベチャッとしてしまいます。逆に炒める時間を短くしても、生焼けでガッカリな仕上がりになってしまうこともあって、加減が難しいですよね。

それらを防ぐ方法のひとつが、もやしを先に電子レンジで加熱してから炒めること! その方法を取り入れたレシピをお伝えします。

【材料】(2人分)

  • 緑豆もやし 200g
  • ブロックベーコン 50g
  • 木綿豆腐 1/2丁(150g)
  • 卵 1個
  • にんじん 5cm
  • ニラ 2本
  • サラダ油 大さじ1
  • 塩 小さじ1/2 
  • 胡椒 少々
  • 醤油 小さじ1
  • かつお節 適量

作り方

1. 材料の下ごしらえをする

木綿豆腐をキッチンペーパーにのせて10分ほど放置し、余分な水気を切ります。

 

もやしはひげ根を取り除き、耐熱容器に入れてふんわりとラップし、600Wの電子レンジで1分ほど加熱します。あとで炒めるので、ここでの加熱時間は短めに。

 

ニラは約5cmのざく切りに、にんじんは千切りにします。

 

ブロックベーコンは短冊切りにします。まず約1cm幅で切ったあと、切り口を下にしてお好みの幅で切ります。(4〜5mmくらいがおすすめですが、適当でOK)

 

2. 炒める

フライパンにサラダ油を引いて熱し、大ぶりにちぎった豆腐・にんじん・ベーコンを加え、中火で2分ほど炒めます。

 

もやしとニラを加えて強火で30秒ほど炒めたら、合わせておいた塩・胡椒・醤油を加え、全体になじませます。

 

3.卵を加える〜盛りつけ

溶いた卵を全体に回しかけ、強火で30秒程度放置します。卵が半熟になったところで、ヘラでぐるりと数回かき混ぜ、火を消します。

皿に盛りつけ、かつお節をお好みの量かけたら完成です。

 

シャキシャキで心地よい歯ざわりのもやしに、厚切りベーコンの塩気が絶妙にマッチ。

ちぎった豆腐も、断面に味がしっかりなじんでいて、口に入れるとふわっふわ! 

シンプルだからこそ緑豆もやしの魅力を余すことなく味わえる、至上の一皿です。

【ブラックマッペもやしレシピ】もやしお好み焼き

ほんのりとした甘みがあるブラックマッペもやしは、広島風お好み焼きに必須の食材です。

今回は、生地の中にもやしがギュッと凝縮された、もやしメイン(キャベツと焼きそばなし)のお好み焼きをご紹介します。

【材料】(1人分)

  • ブラックマッペもやし 200g
    ※関西圏以外は流通量が落ちるので、緑豆もやしでも代用可
  • 卵 1個
  • 豚バラ肉薄切り 1〜2枚(半分の長さに切っておく)
    ※今回は半分に切ったものを3枚使用
  • お好み焼き粉 30g
    ※薄力粉30gと粉末だしひとつまみで代用可
  • サラダ油 大さじ1
  • お好み焼きソース・青のり 適量

作り方

1. 生地を作る

ボウルに卵を割りほぐし、お好み焼き粉を加え、泡だて器でよく混ぜ合わせます。

 

ボウルにもやしを加えていきますが、楽にムラなく混ぜ合わせるために少しずつ投入しましょう。まずは分量の1/3のもやしを加え、菜箸を使って全体的に混ぜ合わせます。

 

さらに分量の1/3のもやしを加えて混ぜ合わせます。

 

残りのもやしを加え、しっかりと混ぜ合わせ、もやしがしんなりとしたら生地の完成です。

 

2. 焼く

フライパンにサラダ油を引いて少し温めたあと、生地を入れて薄く大きく広げます。

 

上に豚バラ肉を並べ、中火で3分ほど焼きます。

 

3. ひっくり返して焼く

ひっくり返したらフライ返しでギュッと押さえつけ、弱めの中火で3分程度焼きます。
※豚バラ肉に火が通りすぎると焦げたようなにおいがするので、そのにおいがしたら弱火にしてください。

 

ちなみに表面に戻すとこのような感じです。

 

緑豆もやしで作るときは、もやしが太いので火が通りにくくなります。中火で3分ほど焼いてひっくり返したら蓋をして、弱めの中火で3分程度蒸し焼きにしてください。

 

4.盛りつけ

皿に盛りつけ、お好み焼きソースをたっぷりとお好みの量で表面に塗り広げます。

 

青のりをふりかけて、完成です。

 

箸を入れるとやわっとした感触で、細長いもやしが、焼きそばと見紛うほどギッシリ。

もやしはシャキシャキとした歯ごたえで、焼きつけたおかげで甘みがいい具合に引き出されています。生地には蒸したようなしっとり感もあり、カリカリに焼けた豚バラ肉がいいアクセントになっていて、箸が止まりません!

 

お好み焼き作りとなると、キャベツを大量に刻まなくてはいけないところですが、もやしのおかげで手間いらず。焼きそばがない分ヘルシーな仕上がりなのも、うれしいポイントです。

【大豆もやしレシピ】もやしなますのバインミー

バインミーとは、フランスパンに野菜や肉などをはさんだベトナムのサンドイッチのこと。

バインミーには甘辛いなますが欠かせないのですが、ここでは大豆もやしのなますで作ってみます。

【バインミーの材料】(1人分)

  • フランスパン 15cm分
  • レタス 1枚
  • サラダチキン 100g
  • マヨネーズ 大さじ1
  • もやしなます 50g(作り方は後述)
  • レモン汁 適量(あれば)
  • ナンプラー 適量(あれば)
  • ブラックペッパー 適量(あれば)

 

【もやしなますの材料】

  • 大豆もやし 200g
    ※緑豆もやしよりは流通量が少ないので、緑豆もやしでも代用可
  • 調味料(★)
    • 酢 50ml
    • 砂糖 大さじ1
    • 塩 小さじ1/3
    • 赤唐辛子(小口切り) 約1本分(あれば)

作り方

1. もやしなますを作る

鍋に1.5Lのお湯(分量外)を沸かし、沸騰したら塩小さじ1(分量外)を加えます。もやしを投入後、強めの中火で5分茹でます。

 

ザルにあげて冷まし、水気をギュッと強めに絞ります。

 

密閉できる袋に★印の調味料を合わせ、もやしを入れ、揉みこみます。
冷蔵庫に入れ、30分以上置いて味をなじませます。

 

ちなみに、なますは多めに仕込んでいるので、余りは常備菜にしてください。清潔な容器に入れ、冷蔵庫で1週間ほど保存できます。

 

2.具材をカットする

レタスは洗って水気をしっかり切り、パンにはさみやすい大きさにちぎります。サラダチキンも同様に、はさみやすい大きさにスライスします。

 

3. パンにはさむ

フランスパンに横半分に切り込みを入れ、軽くトーストし(今回はオーブンで約3分。トースター使用なら1分くらい)、切り口にマヨネーズを塗ります。

 

レタス・サラダチキン・もやしなますをはさみます。

 

お好みでブラックペッパー・レモン汁・ナンプラーをふりかけて、完成!

 

ガブッとかぶりつくと、香ばしいパンとしっとりしたサラダチキンに、甘酸っぱ辛いもやしなますが絡み、複雑ながらさっぱりとした味わいが楽しめます。

大豆もやしを使ったので、シャキシャキとした食感と、粒々とした豆の食感が同時に味わえて、不思議な病みつき感! 大きなサンドイッチでしたが、ペロリと食べてしまいました。

 

今回はレタスとサラダチキンで作りましたが、ぜひ好きな具材をはさんで自由にアレンジしてください。

もやしの保存方法

もやしは呼吸量が多く、そのままだと袋内が蒸れやすく、すぐ劣化してしまいます。すぐ使わないときは、つまようじなどで袋に数カ所穴をあけ、冷蔵庫で保存しましょう。

 

あまり日持ちしない野菜なので、買った日に全部使うことをおすすめします。それでも使い切れずに余らせたときは、保存用ポリ袋に中身を入れ替え、空気を抜いて口を閉じて冷蔵庫で保存し、2〜3日で使い切ってください。

 

というわけで、もやしについて盛りだくさんの内容でお届けしました。

もやし料理のレパートリーを増やしたい方もそうでない方も、ぜひお試しあれ。

読者の皆さまも、好きなもやしレシピがあれば、ぜひコメントなどで教えてください。

書いた人:江戸野陽子

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野菜と豆腐の料理家。豆腐・油揚げ・おから・豆乳などの使い方や選び方を伝えるべく日々活動中。レシピやコラム執筆のほか、料理教室も開催。倉敷在住の2児の母で、大学在学時に野菜ソムリエ、母になってから豆腐マイスターの資格を取得。著書「すごい豆腐の最高においしい食べ方」(笠倉出版社)

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