【閉店】ラーメン替え玉9種が20玉まで無料!時間制限ナシでどこまでイケるか?【京都】

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こんにちは。京都のライター、ナガオヨウコです。

ラーメン好きのみなさま、大食いのみなさまに朗報です!

  • ラーメンの聖地・京都一乗寺にある
  • とんこつラーメン4種類
  • ラーメン1杯につき、替え玉20玉まで食べ放題
  • 自家製麺が9種類
  • 以上のサービスを行っているのはこちら総本店のみ

という、ミラクルなラーメン店に出合ったのでご紹介いたします(替え玉は一玉完食してから追加オーダーを)。

  

ラーメン激戦区・京都一乗寺

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お店の名前は、「豚人(ぶたんちゅ)京都一乗寺総本店」。国内外に17店舗あります。7月2日には、17店舗目となる台湾店がオープン。

 

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14時、ラストオーダーの30分前にうかがったのですが、席の半分以上が埋まっていました。一人で3〜4玉食べる男子学生もちらほら。

 

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麺はすべて自家製麺で、全9種類から選べます。左上の1番から順に、昨年の替え玉総麺挙(選挙ではなく麺挙!)好評の麺。

わたくし割と大食いだと自覚しているのですが、一度に9玉も食べられるんだろーか。とりあえず、挑戦です。

 

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▲とこ豚骨(790円)/中太ちぢれ麺(もやし/ねぎ/にんにく/ラーメンダレの増減は無料)

 

ラーメン4種類のうち、一番こってり濃厚なのがこちら「とこ豚骨」。

 

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肉の破片がたっぷり浮いています。

どろり、というよりもとろり。濃度はあるけれど、すすっと食べ進められます。

 

店主曰く「どろどろにするのは簡単だけど、とろとろは難しいんですよ」とのこと。

 

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チャーシューは、豚バラと豚肩ロースの2種類が入ってます。

 

麺は一番好評の「中太ちぢれ麺」。替え玉を見こし、スタンダードな麺を選びました。ニュートラルだけど、もぐもぐ食べ応え十分。

もーこれだけでオッケー完結!! ってくらいおいしい。

 

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厨房を見せていただきました。開店以来9年間、ずっと炊き続けている2つの鍋を駆使。

スープのもととなるのは、豚骨や鶏、背脂、そしてジャガイモ!!

ジャガイモを入れるのはとろみづけのためだそう。これがとろとろの秘訣(ひけつ)だったのか!

 

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出がらしの骨を取り除いたり、新しい豚骨を入れたり。スープのレシピは特になし。水などは計量せず、感覚だけで仕上げているそうです。

 

こちらのスープに加える醤油ダレは、京都の「創味食品」と共同開発したもの。数十回も試作を重ねた自信作です。

 

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▲替え玉(無料)/細麺ストレート

 

先ほどが中太ちぢれだったので、真逆の麺をチョイス。

うん、これいい! 食感が違うだけで、別のラーメンっぽい!

 

しっかり固め、小麦の味をかみ締めながらいただきました。

 

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どろどろの肉片がからみまくりなのも、細麺だからこそのお楽しみ。

 

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▲替え玉(無料)/ドラゴン麺

 

端がギザギザの麺です。

そもそもは失敗作だったそうですが、食べてみると食感が面白いということでレギュラー入りに。

 

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ということで、ドラゴン麺は「豚人」好きにとってハズせない存在だそう。

 

食べる前は「麺がスープを吸って、途中でスープが足りなくなるのでは」と懸念してましたが、意外と大丈夫でした。

替え玉は別皿で提供されるので、つけ麺のように少しずつスープに突っ込むのがポイントだと思います。

 

この時点でスープの量が減ってるのは、おいしさのあまりずいずい飲んでしまったからです。

 

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あー、おいしかった! おなかいっぱいすぎる。3玉が限界でした。

残りの麺6種類は、次回に持ち越そう……。

 

どの麺も個性的で、しかもウマい!!

お店に立っていた社長に、麺の開発ストーリーを聞いてみたかったのですが、「自社製麺所の工場長に聞いたほうがええで」と言われましたので。

 

滋賀県の製麺所を訪問

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「豚人」の自社製麺所は、滋賀県草市にあります。外から見た限りでは、何の工場かわかりません。

※一般の工場見学は受け付けていません

 

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迎えてくださったのは、工場長の上床(うわとこ)さん。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:最初の5〜6年間は、ナガオさんが食べられた3種類、つまり<中太ちぢれ麺><細ストレート麺><ドラゴン麺>だけを提供していたんですよ。私がこちらの製麺部の工場長として入社してから、ユニークな麺を開発し、お店でお出しするようになったんです。

ひと昔前までは、豚骨には細麺、味噌にはちぢれ黄麺、と決まっていました。しかし、いろいろ試しているうちに、セオリー外でもおいしい組み合わせがあることがわかりました。若いお客さんは特に、昔の概念にとらわれていないからか、スープと麺を自由に組み合わせを楽しんでいるように感じます。

 

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「関係者以外立入禁止」の製麺室を見せてもらえることに!

 

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f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:麺は、細さや太さ、加水率などを調整することで、見た目も食感もガラリと変わります。 ここで試作した麺は、近くにある栗東店に持って行き、スープとの相性を確かめています。

 

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訪れて驚いたのは、製麺所がびっくりするくらい清潔だということ。粉すら飛び散っていない!!

 

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粉をミキシングする機械もピッカピカ。

 

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粉と水を合わせた生地を伸ばしてロール状にしたもの。「昔」と書いてあるのは、「昔ながらの中華麺」ですね。

 

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薄い生地を麺状にカットする機械。

 

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あっ、ドラゴン麺だ!

 

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機械から出てきた麺を……。

 

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スタッフさんが1玉分ずつ計量していきます。

 

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「豚人」には、季節限定の麺があります。昨年の夏季限定麺は、上床さんや各店舗の店長さんたち考案。柑橘系柚子麺、板麺のほか、板チョコ麺(!)というユニークすぎるものもあります。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:チョコは、僕の考案ではありません! 店長会議で商品化が決まっただけなんです。だって、豚骨スープとチョコが合うはずがないじゃないですか。でも、意外なことにお客さんは大喜びでした。何でもやってみるもんですね……。

ちなみに、餅粉は餅米っぽさが強かったせいで、全然人気がありませんでした。僕は好きだったのですが……。今年の夏は、思い切り熟成させた麺や、フランス産小麦麺、石臼挽き小麦麺などを限定で作ろうと思っています。楽しみにしていただきたいですね。

 

2日目

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▲とこ塩豚骨(790円)/昔ながらの中華麺

 

最初に食べた「とこ豚骨」の塩バージョン。塩ダレはやはり京都の「創味食品」と共同開発したもの。

 

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私は中・高校時代を九州で過ごしたため、一番好きなラーメンは豚骨です。

世間には「くさみのない豚骨を」という声も多いようですが、真の豚骨好きって、「豚骨のうま味=くさみ」を求めるんですよ。

 

このとこ塩豚骨、最初は豚骨のうま味がぐぐっと立ち上がってくるるんだけど、喉の奥で柔らかな塩をじんわり感じられます。うまい!

 

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「昔ながらの中華麺」。細めでツヤがあり、優しい味わい。どこか懐かしさが感じられます。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:これは、僕がどうしても作りたかった麺。老若男女、きっと誰もが大好きだと確信して開発しました。原点回帰です。

 

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▲替え玉(無料)/超多加水麺

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:細麺だと加水率が30%まで、中加水麺は水分が33〜35%です。こちらはなんと48%。これ以上無理! というほど、水分を加えています。水分が多く、湿度の高い時期は麺がくっついてしまうので、夏は販売をお休みしています。

 

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プリプリ、もっちもちなんだけど、歯切れがいい。

程よくスープがからみ、つる〜んと食べ進められます。

 

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▲替え玉(無料)/全粒粉麺

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:他のラーメン店よりも、全粒粉を多めに使っています。風味が強いので濃いスープに合いますが、その反面、麺の個性がわかりにくくなるかと思います。

 

とのことですが、ぐいぐい濃いめの塩豚骨に、野趣あふれる全粒粉麺は合う! 荒っぽさが塩とんこつに後押しされています。

 

ここまで食べて思ったんですけどね。

目いっぱい食べたとして、最初の1杯の1玉+20玉で合計21玉。

1玉は110〜140グラムなので、麺だけで2キロ以上。

替え玉20玉って無理やん!!

 

ということで、3日目へ突入

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▲正油とんこつ(790円)/新辛麺

 

豚骨スープと和風ダシを1:1の割合で割った、あっさりバージョン。

和風ダシは、昆布、煮干し、干シイタケ、カツオの厚削り、花ガツオでとっています。

 

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あっさり、と言っても、世間のあっさりラーメンとは違います。このお店の中ではあっさりしているというだけ。

しっかり豚骨ですが、あと口がさっぱりしています。

 

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新辛麺はですね、とにかく辛い!!! 喉の奥がピリピリする〜〜!!

 

しかし、食べ進めるうちに辛さに慣れてきます。脂の甘さが、辛さをやわらげてくれているんだと思う。

ただし、スープにも辛さがうつってきます。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:甘めと辛め、2種類の唐辛子を使っています。開発当初はそこまで辛くなかったのですよ。しかし、お客さんからの「もっと辛くしてほしい」という声に応え、年々辛さを強くしています。

 

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▲替え玉(無料)/玉子平打ち麺

 

先ほどの新辛麺が辛かったので、2玉目は一番マイルドな麺にしました。

 

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高級卵黄を使った玉子平打ち麺。きしめんほど平たくないので、つるつるいけちゃいます。甘ああ〜い。

辛→甘、の流れで、一気に味変。

我ながらベストなチョイスだと思いました。

 

この日は2玉で終了。9種類中、8種類までいきました。あと1玉で全種類制覇だ!!

 

最終日・4日目

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▲塩とんこつ(790円)/太ちぢれ麺

 

「正油とんこつ」の塩バージョンです。

 

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スープ自体はさらりとしてますが、やはり濃いめです。

おなかがすいたときは、濃い方を選んでしまいがちですが、あえて「あっさりめ+替え玉」の方が、目いっぱい食べれられると思います。

 

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太ちぢれ麺は、かなりぶっ太い(そりゃそうだ)。

デフォがけっこう固めなので、「食らってる感」ありあり。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:「豚人」は学生など若いお客さんが多いので、食べ応えのある麺をひとつ入れたかったんです。

 

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あと味がさらり。

スープにまみれたネギともやしだけを食べると、スッキリ感がわかります。

ネギともやしは増量無料なので、増やしてもらえばよかったかな。

 

ここで、9種類の麺をコンプリーーート!!

 

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▲替え玉(無料)/細ストレート

 

まだ食べます。

9種類を制覇したわたくし。悩んだ末、10玉目に選んだのが細ストレート。

「替え玉は、さっき食べた麺と真逆の麺」という法則(ナガオ考案)にしたがいます。

 

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細ストレートは、コシがしっかり。麺の味が直球でわかる。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:細麺はスープを吸って伸びやすいのですが、伸びにくいよう独自工夫をしました。今度は、逆にスープを吸ってくたくたになる細麺も開発してみたいですね。

 

最後になりますが、製麺所の所長・上床さんに、ベストな組み合わせをお聞きしました。

 

f:id:Meshi2_IB:20180702181255p:plain上床:個人的に食べるなら、とこ豚骨ラーメンに、まずは一番人気の中太ちぢれ麺を。次の替え玉は、細ストレートですね。2玉めを太い麺にすると、ゆで時間が長くなるのでスープがぬるくなってしまいますから。

あっさり系の正油とんこつ・塩とんこつに合わせるなら、昔ながらの中華麺。替え玉は玉子平打ち麺がおすすめです。あっさりスープ&太麺ですと、麺が勝ってしまうと思うんです。

 

何度も通いたくなる

結局、4日かけて食べたのは10玉。つまり、1日あたり2〜3玉です。

 

結論。

 

いっぺんに21玉は無理。

 

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無理して食べすぎたせいで救急車で運ばれたお客さんもいるようです。いくら替え玉したいからといって、体を壊してしまっては元も子もありません。おいしく食べられる範囲で食べるべき!!

 

お店から、そしてナガオからのお願いです。

 

替え玉は計画的に!!

 

こちらのお店には、「一度にたくさんの麺を食べたい!!」という気持ちを抑えてくれる、必殺アイテムがあります。それは……。

 

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ミッションカード!

 

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ミッションカードは、よくあるスタンプカードではありません。

「2人で来たよ」「とこ豚骨食べたよ」「替え玉しなかったよ」など、ミッションをクリアするとスタンプがもらえるカードです。

ミッションの中には「たぶん明日も来るよ」というものもあり、ややハードルは低め。

 

1冊分のスタンプがたまると、オリジナルTシャツがもらえます。

レベル1のカードが終わると、次は内容が異なるレベル2のカードへ。

 

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レベル2のカードが終わると、オリジナルグッズがもらえます。パーカ・ベビーパーカ・帽子・トートバッグから選べるんですって! 太っ腹!! 

 

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2018年の行事予定表。

7、8月は新作替え玉麺発表。

9、10月は関西らーめんだーびー出店。

11月は替え玉総麺挙。

12月は冬季限定らーめん発表、大そうじ。

 

新作発表も、限定も気になりますよね。

替え玉ばかり注目してしまいますが、あえて何度も通うのがツウだと思うのです。

※このお店は現在閉店しています。
飲食店の掲載情報について。

 

お店情報

【閉店】豚人 京都一乗寺総本店

住所:京都京都市左京区一乗寺東杉ノ宮町42
電話番号:075-723-8110
営業時間:11:30~14:30、18:00〜23:00
定休日:水曜日
ウェブサイト:http://www.menyanakamaru.com

※このお店は現在閉店しています。
飲食店の掲載情報について。

 

書いた人:ナガオヨウコ

ナガオヨウコ

ライター歴22年、京都在住のフリーライター。食、手芸、子育て、京都関連の雑誌や書籍、webに執筆中。10年間続けている自然農業の畑では、20~30種の野菜やハーブ、花を栽培。

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