「ランチ」が6か月連続で1位。昼宴会大人気。そして豚生レバー完全禁止で「馬肉」も人気急上昇！

（解説）2015年6月の1位は6か月連続で「ランチ」。新生活スタートの4月・5月で毎年順位が高いワードだが、6月に入っても勢いが衰えずに連続1位。背景には、下記急上昇ワードにもあるが、昼宴会や昼間の会食のニーズが増加していることが考えられる。これらの昼ニーズは大別すると、①団塊世代が本格的な不労世代に突入して昼の時間を活用②サービス業就業人口が都市部で割合が高まり、朝や昼間が「アフター5」という人の増加③女性の社会進出やワークライフバランスの都合で会社の懇親会などが夜から昼に移行、などが考えられる。その他のキーワードで前年30位圏外からのTOP30入りは17位「食べ飲み放題（前年36位）」、22位「ジンギスカン（前年34位）」、23位「牡蠣（前年31位）」、24位「串揚げ（前年37位）」、27位「海鮮（前年32位）」、28位「カニ（前年42位）」、30位「女子会（前年35位）」。

2015年6月ホットペッパーグルメ検索フリーワード全国集計TOP30

※個別店名、駅名、地名、無効ワードを除いて集計

＜TOP30圏外での注目の急上昇ワード＞

「個室　ランチ」：検索数前年比5.50倍

総合1位の「ランチ」と「個室」の2語での検索が前年比急上昇率で1位に。他にも昼会合系は好調で、「ランチ 女子会」が前年比1.61倍、スタート時間を意味するであろう「16時」が前年比1.46倍・前月比1.70倍、「昼飲み」が前年比1.21倍、「ノンアルコールビール」が前年比1.63倍・前月比1.52倍などいづれも検索数を大きく伸ばしている。

「馬肉」：検索数前年比2.04倍

先月から豚内臓の生食に関する規格基準が改正され、牛レバーに続いて豚の生レバーの提供が完全禁止となった。牛の生レバー提供禁止以来人気の高まっている馬肉がこのところ原価の高騰を続けているといい、検索数においても6月は「馬肉」が前年比2.04倍・前月比2.01倍と高い伸びを見せた。類似の「馬」も前月比で1.60倍、ほかに肉類では、「熟成肉」が前年比3.98倍・前月比1.78倍、「名古屋コーチン」が前年比1.83倍、「フォアグラ」が前月比2.24倍などが高い伸び。

「鱧」：検索数前月比2.41倍

いっぽうシーフードでは、夏の素材・食材への検索のシフトが始まった。特に関西の夏の風物詩ともいえる「鱧」が前月比2.41倍、「オイスターバー」が前月比2.30倍、「うに」が前月比1.70倍、「伊勢海老」が前月比1.56倍、「うなぎ」が前月比1.36倍、「生牡蠣」が前年比1.33倍、「貝」が前年比1.29倍などなど。また、このところ「アヒージョ」など海鮮を主役とするスペイン・バル料理が人気だが、今月は「パエリア」が前月比2.47倍・前年比1.14倍と人気アップした。

稲垣 昌宏ホットペッパーグルメ外食総研　上席研究員

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