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ホットペッパーグルメ外食総研セミナー2023開催レポート ~22年度外食市場レポートと業界人材マネジメントの課題と展望~

2023.10.04

外食市場の調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、2022年9月14日(水)に業界メディア向けオンラインイベント「ホットペッパーグルメ外食総研セミナー2022」を開催いたしました。本イベントは、今年で7回目を迎えます。毎年最新の消費者動向の解説とともに、外食産業の課題を取り上げてまいりました。本年は、コロナ禍3年目を迎えた外食市場と消費者の意識についてデータを元に解説、また、人材難や物価高騰という新たな課題に対してデジタルツールを駆使し、先進的な取り組みにチャレンジする飲食店の事例もご紹介いたしました。

 

第一部:①データ解説「2022年度 外食&中食市場概況」

コロナ禍における外食市場の変化について、2022年4月~2023年3月に毎月1万人規模で実施している「外食市場調査」をもとに、上席研究員の稲垣昌宏から説明いたしました。

 コロナ禍3年目を迎えた2022年度の外食市場は、外食市場規模は前年比41.2%増の、3兆571億円、2019年比では-22.0%となりました。2019年度比で回復が最も大きいのは50代女性、次いで20代女性。男性で回復が最も大きいのは20代となりました。

 一方の中食市場は、前年度比5.2%減の1兆4431億円となりました。回数でみると、外食が25.3%増加で、中食は約8.4%減少となっており、2019年度から続いた中食の伸びも落ち着いてきました。

 更に、2023年4月~2023年7月までの最新データをご紹介いたしました。外食市場規模はコロナ禍前(19年同期)比で81.1%まで回復。一方で中食市場規模は前年同期比で約4.5%減となり、引き続きやや減少傾向にあります。

 

第一部:②データ解説「アフターコロナの消費者の飲酒動向」

次に「消費者の飲酒動向」について、過去調査を含めた再集計を基に説明いたしました。飲酒を伴う外食機会はコロナ禍前レベルまで戻り切っていない一方で、あらかじめ予約をする外食についてはコロナ禍前を上回る結果となりました。
居酒屋業態の市場規模にフォーカスすると、売上はコロナ禍前の3分の2まで減少していることが分かります。また、コロナ禍前からの売上減少率を性年代別に見ると、40代と60代の男性が高く、逆に低いのは20代と30代の女性となりました。

 


第二部:「外食産業の再興のカギとなる人材マネジメントの課題と展望」

飲食店だけでなく、社会全体にとって人材不足が大きな課題となっています。今回はエヴァンジェリストである竹田 クニから、業界課題の再整理とそれに対する現状の取組み事例、そこから考えられる今後求められる飲食店、そしてその飲食店を支援する企業や各団体の協力体制についても述べさせていただきました。
飲食業界における人材不足の要因として、「激務であること」「低賃金であること」などと一括りにしてしまうのではなく、「職務と人材のマッチング不全」などの問題もあることを掲げ、それらに対する先進的な取り組み事例をもとに、必要な取り組みを紹介させていただきました。