“フリーランス”という、自由に満ち溢れているかのような甘美な響きに憧れて、ライターになったものの、会社を辞めて失ったものの多さに最近気づき、愕然としています。年金に保険料、住民税、携帯料金……もう頭がイタイ!
どーも、すずきたろう32歳です。
メシ通読者には、30代の現役バリバリのサラリーマン、まさに会社の屋台骨として働いている方が多いことでしょう。日々の仕事の責任、はたまた家庭の悩み、将来への漠然とした不安、様々なものを背負って戦っている皆さま、本当におつかれさまでございます。
今回ご紹介するのは、そんな現実を一晩だけ忘れさせてくれる、実にありがたいお店です!
店主はお笑いコンビ「西麻布ヒルズ」の櫻井市長
すずきたろうが、今夜降り立ったのはJR八王子駅。
八王子には初めて来ましたが、結構、都会ですね。
駅の北口を出ると、
すぐに繁華街。飲み会へと向かうジャージを着た体育会系の大学生のグループや、会社帰りと思しきサラリーマンたち、そして、キラキラした派手なお姉さんや、イケイケのお兄さんたちが街を歩いています。この雰囲気を感じると、自然と酒飲みモードになりますね。
そして駅から3分ほど歩いて、今回の目的地に到着。
その名も、芸人バー“AMAMORI”(アマモリ)。お店は、ビルの地下1階。
これが看板!?
店内へ入ってみると、ちょっとした舞台もあります。芸人さんたちがここでステージをやるということでしょうか。
このお店の店主は、知る人ぞ知るお笑いコンビ「西麻布ヒルズ」の櫻井市長。
ちなみに相方は、この方、千太郎さん(右)。今でこそ外国人芸人が多く活躍していますが、まさにパイオニア的存在でしょう。この櫻井市長と千太郎さんがコンビを組んで結成した「西麻布ヒルズ」は、テレビでは放送できないようなエッジの利いたネタで、お笑いのライブシーンで長く活躍されています。
この櫻井市長という名前の由来は、ズバリ彼のお父さんが北海道の元美唄市長だったから。なんでも、お父さんが現役市長だったとき、櫻井市長とお父さんでコンビを組んで過激な衣装を身にまとい、舞台で漫才を披露したところ、いろんなところから厳しく怒られて、議会で謝罪するという騒動に発展したというエピソードをお持ちです。
そんな櫻井市長ですが、いまや青年実業家の雰囲気を漂わせています。元々は渋谷でバーを始めた櫻井市長。今でこそお店を経営するお笑い芸人は多いものの、オープン当初は先輩芸人や仲間たちから「芸人がバーを経営するなんて……」と言われたそう。その後、八王子で芸人バーAMAMORIをオープンさせ、今年で4年目を迎えました。
ミラクルひかるも、たまーに来店!
とりあえずビールをいただき、店内を見回すと、
大量の駄菓子!!これは、自由に食べてOKなんだとか。すずきたろうの大好きなうまい棒めんたい味とチーズ味、キャベツ太郎などをピックアップ。いいツマミにもなりますね。
そして、壁にはいたるところに、
櫻井市長が中心となって開催しているお笑いライブのポスターが。
親しい芸人さんのポスターが貼ってあったりします。この雰囲気が芸人さんのお店らしさを感じさせてくれますね。
実際、ポスターばかりじゃなく、お店には芸人さんたちもたびたび訪れるそうで、
ウクレレえいじさんをはじめ、さまざまな芸人さんが来店。
「ライブの打ち上げのときですね。ライブを見に来てないお客さんでも、打ち上げだけの参加もオッケーですよ」
「ミラクルひかるさんや、居島一平さんもたまに遊びに来てくれますよ」
櫻井市長はFacebookなどのSNSで、お店の情報を随時発信しています。その様子を見て、足を運ぶというお客さんもたくさんいるみたいです。
ここでちょっと気になるメニューを発見。
市長特製のカレーメニューがあるようなので、キーマカレーをオーダー。手際よく料理する櫻井市長。すぐにカレーのイイ香りが漂ってきます!
じゃん!! 市長特製キーマカレー(800円)! 気になるお味は……
グッ!間違いねぇ!!お笑い芸人が作る料理などと侮るなかれ。予想を軽々と超えてきた本格キーマカレー、あなたもきっとペロリと食べてしまうでしょう。
ナント、お店の真ん中にプールが!?
さて、そろそろ、気になる「ウワサ」について聞いてみます。
※ここから先、若干過激な写真が出てきますが、ご自身の責任のもとご覧ください!
「ところで、市長、AMAMORIって、毎晩のように、スゴイ盛り上がってるって聞いたんですけど」
「そうですね、今年はこんな感じで盛り上がってますよ」
市長はそう言うと、お店で撮った写真をいくつか見せてくれた。
ええっ……! な、なんだなんだ?
「深夜に、着替えとか準備せずにプールしたりとか」
「こ、これは…」
これがホントの「プールバー」ってやつですかい!(なわけない)
「カゼひきそうになるときも、まぁあるよね」
「市長……」
なんすか、これ!
「楽しいですよ、やっぱプールは女子がいるといいね♪」
「子どものビニールプールで大人が遊んどるやないすかぁwww」
「八王子の人たちは、どういうわけかテキーラとシャンパンが好きみたいなんですよ。メキシコのテキーラメーカーの偉い方が、八王子に視察に来るぐらいですから。で、みんな飲み始めるととまらない。一度スイッチが入ると、朝まで盛り上がりますね」
「八王子の人たちがそんなラテンな人たちだったなんて、知りませんでしたぁー!」
「盛り上がっても全員がプールに入るわけじゃないけどね」
ビールもプールも、しこたま冷たい!!!
そうこうしてるうちに、常連のお客さんが来店。
よくこのお店に足を運ぶという、鳥海剛史さんこと通称・トーリーさん(中央)。実はこの方、某有名アイドルグループやバンドの作品を手がけていて、音楽業界では名が知られているクリエイター。こんな著名な方まで来るんですね〜。さっそくお話を聞いてみることに。
「このお店の魅力って何ですか?」
「やっぱり、楽しいところかな。いつ来ても。市長の魅力も大きいね」
「プールも楽しみのひとつ?」
「そうかもしれないですねw」
「おーい、出来たよ〜」
え、えっ?
ま、まさか……
「い、いつ水ためたんですか!!!!」
「せっかくなんで、入っていくでしょ?」
「いや、今日は海パンの用意とかしてないですし、明日も仕事で、カゼひくと…ゴニョニョニョ」
し、市長っ……、それだけは!!
「カゼはね、3日後にひくから。明日カゼになっても、それはおとといのカゼ!!」
「それ、プールに入る理由にはなってませんけど」
「とりあえず、せっかく来たんで雰囲気味わえばいいじゃないですか」
「いやいや、今日はもう、たっぷりとお話聞けたし」
「まぁまぁまぁまぁ!」
そんなわけで、
カンパーイ!!!!
「プールで飲むビールはおいしいでしょ?」
「はい、なぜか、変にテンション上がって、ビールがめちゃくちゃうまいっす!!」
ビールも、プールも冷てぇーーーー!
「3人とも体つきが同じなのが不気味だよな」
ひとしきり遊んだ後はカウンターへ。
「メシ通」ご覧の皆様、ここはそういうお店ではありません!
「いやー、なんでしょう、この楽しさ!最初は寒そうで、すんごいプール入るの嫌だったんすけど、童心に帰るというか、入るとめちゃくちゃアガリますね!」
「通いたくなる気持ちわかるでしょう?」
「はい!!」
「メシ通」ご覧の皆様、ここはサウナのリラックススペースではありません!
ふぅーーー。いかがだったでしょうか? 日ごろのモヤモヤをパーッと忘れさせてくれる八王子の芸人バー「AMAMORI」。きっと今夜も、夜な夜な、盛りあがっているはずです。
お店情報
芸人バー「AMAMORI」
住所:東京都八王子市三崎町6-14レインボービルB1
電話番号:090-2699-2040
営業時間:21:00〜5:00 ※ 冬期はプール遊びはほとんどやっていないそうです(誰も入らんわ!)
Facebookページ: 芸人bar AMAMORI
書いた人:
すずきたろう
1983年生まれ。ライター。26歳のとき、某政府系金融機関を退職して、売れっ子芸人を志すも、存在していたのかどうかもわからないほどに売れず挫折。縁あってライターに。口癖は「会社では一番面白かってん」!
- Twitter:@s_tarou_project