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調査・研究データ

外食市場調査2014年度速報(2014年4月度~2015年3月度:東名阪夕食)

2015.06.17

増税初年度、外食市場規模は前年比+0.9%の微増。回数減少(前年比▲3.1%)を単価上昇(同+4.1%)がカバー。「食事」業態が好調(同+3.4%)、「軽食」業態は苦戦(同▲3.5%)

 消費税増税から1年、2014年4月~2015年3月の外食市場規模は+0.9%と微増した。回数は減少したが単価上昇が上回った形となり、市場規模は維持された。昨年度の調査で外食消費をけん引していた団塊ジュニア世代の30代男性が40代に移行し、今回の外食消費の主役は男性40代になった。また、消費税の上げ幅3%に対し単価の上昇率(+4.1%、平均2,369円→2,467円)が上回っているのは、原材料費の高騰などがあり、増税分以上の値上げや、外食チェーンなどで高単価メニューの投入が相次いだ結果と思われる。特に「軽食主体」業態(ファストフードなど)の単価上昇率が前年比+7.7%(平均718円→774円)と他の大分類よりも大きな上昇率で、中でも「牛丼等、一品もの専売業態」が前年比+9.6%(平均600円→658円)など単価の上昇が顕著であった。一方、 「軽食主体」業態は外食回数では前年比で▲10.4%と「食事主体」「飲酒主体」業態より大きな利用者離れがうかがえる。値上げ要因以外にも異物混入問題などがあり、単価上昇分では市場規模を維持できなかった。

● 2014年4月~2015年3月の年間の外食市場規模は3兆9,918億円(前年比+344億円、0.9%増加)

● 3圏域計における2014 年4月~2015年3月の年間の延べ外食回数は16億1,835万回       (前年比▲5,193万回、3.1%減少)

● 外食単価は平均2,467円(前年比+98円、4.1%増加)

稲垣 昌宏

稲垣 昌宏ホットペッパーグルメ外食総研 上席研究員