
こんにちは。インターネットの片隅でライターのようなことをしている長橋です。
僕は身長および体重が、芸人のアンガールズ山根さんとピッタリ一緒(180cm・54kg)であるほど、ガリッガリに痩せ細っています。脂っこいモノや甘いモノを好きなだけ食べても太らないのです。すごいでしょ。中学生の頃のあだ名は「クランケ(患者)」でした。
食べても太らないならグルメレポーターに適任、という安易な理由でみなさんの前に登場しているのですが……でもこれ、単なるグルメレポートではないようです。
実は、なにやら僕の知らないところで準備が進んでいるようで……。一体何をやらされるのか聞いておりません。
あれ? 僕、主役じゃないのかな?
実験台のモルモットを見るような目をした編集部のお姉さん(年齢不詳)は、一体どのような料理をどのようにレポートさせようとしているのでしょうか。
(5月某土曜日)
寝ぼけ眼をこすりながら会社に出勤する毎日。しかしそれも金曜日まで、土曜日はうるさいアラームを解除し、いつまでも眠れる至福の時間を過ごす幸せ。そんな贅沢を奪われる僕の気持ちになってください。
そう、せっかく昼まで寝ていたのに、インターホンが鳴っているのです。

(ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン!)
休日にインターホンを鳴らして僕の貴重な時間を奪うなんて……ここは男らしく説教してやることに。
ガチャリ。

あれ、あなたはメシ通編集部の……

くぁwせdrftgyふじこlp



(知らない国とかに連れて行かれるかと思って怖かったです)
(寝・起・きでデリシャス!?)
僕を拉致した人「お疲れ様でした。アイマスクを外して結構です」
長橋「もう、一体なんなんですか! 無理やりこんなことして……」


まぶしいッッッ!!
真っ昼間の街をアイマスクをしたまま歩かされていたので、「まぶしすぎて無理! もう帰る!」と思ったのですが、わりとすぐ視界がいい感じになりました。人体ってすごい。
長橋「あなたは、メシ通編集部の木村さんですよね。今日は一体何をさせるつもりですか本当に」

木村さん。メシ通編集部のアラサー女子。仕事ができる人。
木村さん「……」
長橋「あれ、視界がぼやけて……」

突然拉致られたので、メガネをかけていない僕。
木村さん「はい、メガネ」

拉致したわりには準備がいいな。これがプロの編集者ってやつか……
木村さん「それでは今回の食レポの趣旨を説明します」
長橋「……はい」
それにしてもさっきから賑やかだし、なにやらいい匂いもしています。ここ、一体どこなの。これから僕は何をさせられるの。

わあ……おいしそう

「それでは長橋さん、今からこの3つの絶品グルメを食べて、レポートをしていただきます。題して『絶品グルメは寝起きで食べてもおいしいの?』です」

「あーなるほどなるほど。そういう理由で僕のささやかな幸せを奪って素敵なダイニングカフェまで連れてきたわけですね。確かに10分くらいしか移動してないから寝起きといえば寝起きですけど、あなたはあなたで土曜日に一人暮らしの男性の家に押し入って、今こうやって素敵なダイニングカフェで僕みたいな非モテとご飯を食べざるを得なくなったことについてはどう思うんですか」

「フォアグラもありますよ」

「全部無視かよ」

「さて、何から食べますか」

「うん……じゃあとりあえず、水飲みたいな。水ください」

「ダメです。あなたにしていただきたいのは水のレポートではありません。それに水を飲んで目を覚ましたら寝起きじゃなくなってしまうじゃないですか」

「え、マジで。マジでだめなの?」

「はい」
寝起きでマグロのカルパッチョを食べてみる

お刺身には水分がありそうなので、最初に食べます。

いただきます。

う〜ん……

「なるほど。このマグロのカルパッチョ、僕のような味オンチにもきめ細かい赤身の旨みがはっきりとわかるほどおいしいマグロです。口の中に入れるとしっとりとしてたまらない。たまらないのですが、寝起きに好んで食べるものではありませんね。次いきましょう」
寝起きでフォアグラのソテーを食べてみる

ちなみにこれが人生初のフォアグラ

いただきます。

これは……

「なるほど、これがフォアグラですか。美食家たちが好んで食べるのもうなずける、まさに高級食材と呼ばれるに相応しい味わいですね。相応しい、相応しいのですが! 寝起きにはそんなに合いません。もし僕がフランスで生まれ、日常的にフォアグラが食卓に出るような家庭で育てば別の意見になっていたかもしれませんが……」

「おまえは昭島出身だろうが」

「なんでそこに反応するんですか」
最後に寝起きでステーキを食べてみる


「これは、ステーキ……ですね。そして良質な肉の味を引き立てるこちらのソースがバルサミコ酢」

「いえ、ステーキソースです」

「そうだと思ってました」

よりによって270g……

おぉ!!

「これはおいしいですよ、木村さん! もちろん先ほど食べた料理もおいしかったのですが、残念ながら寝起きには合わなかった。今回のステーキも見るからに寝起きに合わなそうだったのですが、意外にこの気分にマッチするんです。言うなれば、『I"s』を読もうとして漫画喫茶に行ったのに、友達にすすめられた『ろくでなしブルース』」にどハマりしてしまった感じです」

「『電影少女』の方が好きです」

「なぜ桂正和作品に詳しいのか」
本日の総括
というわけで、『絶品グルメは寝起きで食べてもおいしいの?』レポートは、意外にもステーキがとてもおいしいという結果になりました。元気な目覚めには、パンチのある肉がピッタリなのかもしれません。

「おつかれさまでした。そろそろ目も覚めてきたと思うので、おいしく完食しちゃってください」

「え、木村さんも食べてくださいよ。全部寝起きじゃなければ絶品なんですから。もしかして……ダイエット中ですか?」

「うるせえよ、クランケ(患者)」

「どうしてそれを」

ごちそうさまでした!
というとこで、興味のある方はぜひ「寝起きステーキ」を味わってみてください。
ちなみにドッキリって、仕掛けられる側は本気で怖いことを知りました。
取材に協力してくれたお店
レインボー 高円寺南口店
住所:東京都杉並区高円寺南3-47-8 2F
電話番号:03-5305-6789
営業時間:[月~木・日] ランチ 12:00~17:00 ディナー ~翌3:00(L.O2:30) [金・土・祝前日] ランチ 12:00~17:00 ディナー ~翌4:00(L.O.3:30)
定休日:無休
*内容は2015年取材時の情報です。営業時間、定休日は変更されている場合があります。
書いた人:長橋 諒

1989年生まれ、東京都昭島市出身。生まれたときからいじられキャラ。アパレル販売スタッフを経てWebライターの世界へ。大人数でお酒を飲むのが苦手。中島みゆきと中村一義が好き。Twitter:@nagahashiryo


