新潟市では「ラーチャン」と 呼ばれるものが、古くから人々の間で親しまれてきました。
「ラーチャン」を提供する老舗店
数あるお店が提供する中、今回ご紹介するのはこちらのお店です。
▲中華そば 来味 亀田店
こちらは、惜しまれつつも閉店してしまった老舗店「中華そば 来味」の味を受け継ぐお店として2015年にオープンしました。
ちなみに、「中華そば 来味」は、昭和中期より新潟市の中心部「古町」でラーメン、野菜炒め、カツ丼、チャーハン、カレーライスなど様々なメニューを提供する食堂でした。
そして41年前に新潟市内の「馬越」という地に移転し、徐々に、ラーメンとチャーハンのセットを中心メニューとする営業スタイルにシフトしていきました。
当時、メニュー名は「チャーハンセット」として販売をしていましたが、お客さんからは「ラーチャン」の声で注文が上がる事も多かったのだとか。
というように、
「ラーチャン」
とは、“ラーメン”と“チャーハン”のセットの事で、新潟市ではこちらのお店の他にも「ラーチャン」を販売しているお店が数多くあります。
そして現在では、その名をタイトルとして販売しています。
▲「ラーチャン」(850円)
▲単品では、「にぼしラーメン」(600円)として販売
煮干しの味をしっかりと出しつつも、煮干し特有の苦味などはありません。
そして、ラーメンには必需品ともいえる「油」が全く浮いていません。
そうした事もあり、さっぱりとした飲み口ながらも出汁の味を存分に楽しめます。
麺はスープの味に合わせた自家製麺を使用しています。
そして、チャーハン!
パラパラとした食感、しっかりとした味付けが美味しいチャーハンです。
このラーメンとチャーハンを交互に食べるのが「ラーチャン」の醍醐味です。
ラーメン単体では、「もう少しパンチが欲しい」という方もいるかもしれませんが、さっぱりとしたラーメンのスープと味の濃いチャーハンを交互に食べる事で、ちょうど良いバランスの味となります。
そして、セットにする事で、当然ボリュームも出てきます。
美味しく、お腹いっぱいになれるのもうれしい事ですよね。
あっさりとした味を好む人などは、煮干しラーメンのみを食べていくケースもありますが、こちらのお店にきたのであれば、やはり「ラーチャン」を頼みたいところですね。
「ラーチャン」の美味しさの秘密にせまる!
今回はその「ラーチャン」の作り方に密着取材してみました。
▲ご飯をきっちりと計量する店主
パラパラとした食感を出す為に、固めに炊かれたご飯を使用しています。
(今回作るのは2食分のチャーハンです)
玉子を割ります。
玉子を溶き……、
中華鍋に玉子とご飯を投入!
具材を入れ、鍋を振ります。
熟練の技が光ります。
そして、盛り付けです。
チャーハンが完成!
続いてラーメンです。
スープは豚骨と煮干しを使ったあっさり出汁です。
煮干しと豚骨は別々の鍋で煮出し合わせています。
そうする事で、それぞれの素材に適した温度・時間で煮込む事ができます。
魚介系スープは、煮干しを一晩水に漬けて水出しした煮干し出汁を使用しています。
しっかりとした出汁を取りつつも、えぐみなどを出さないように、分量、時間など、基本作業を徹底管理しています。
スープの質を落とさないように、冷蔵保存していたスープを、営業時に温め使用しています。
麺を茹でます。
湯切りして、
丁寧に盛り付けます。
このようにして「ラーチャン」は出来上がります。
新潟に古くから根付く食文化「ラーチャン」。
さっぱりラーメンとしっかり味のチャーハンの生み出すハーモニー、機会があれば是非お試し下さい!
お店情報
【閉店】中華そば 来味 亀田店
住所:新潟県新潟市江南区西町3-5-32 エスタディオ 1F
電話番号:025-381-6625
営業時間:11:00~14:50(LO)、17:30~20:50(LO)
定休日:無休
※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。
※このお店は現在閉店しています。
※飲食店の掲載情報について。