
食レポ。それは奥深く、終わりなく、果てしない。そんな食レポの道を究めるため、地主恵亮は今日も往く。「食」を求めて彷徨い歩く。そして、散る!……のか!?
地主恵亮の「食レポに散る!」第1回
まかないのフレンチトーストが食べたくて、25個のタマゴを割る

クリームたっぷりのパンケーキが話題になり、少し前はジェラードの食べ放題で原宿に行列ができたりもした。そんなスイーツ業界で次に流行りそうなのが「フレンチトースト」である。
千葉県に昼過ぎには売り切れになるフレンチトーストのお店がある。ぜひそこのフレンチトーストを食べてみたいと思う。あわよくば、そのお店の「まかない」もごちそうになりたい。話題のお店は実は「まかない」も美味しかったりするのだ。
千葉のフレンチトースト
フレンチトーストとは、アメリカやヨーロッパなどで食べられている朝食や軽食、デザートのひとつ。タマゴや牛乳をしみ込ませたパンを焼いた、甘い食べ物である。自宅でも作ろうと思えば作れる簡単な料理でもある。

▲そんなフレンチトーストを出すお店にやってきました!
そんなフレンチトーストが食べられる、千葉駅西口の駅ビル内にある話題のお店「フレンチトーストカフェ ZiZi(ジジ)」にやって来た。スイーツの総本山と言えば原宿な気がしていたが、フレンチトーストの評判店は千葉にあるのだ。

▲オシャレな店内です!
私は男性であり、一人で食事をすることが多いので、このようなお店に来たことがない。なか卯とか、吉野家とか、松屋には行くけれど、不思議の国のアリスみたいなお店には来ないのだ。そこで、素敵な女性店員さんに、女性からの好評メニューを聞いた。私も女性っぽいカワイイものが食べたいのだ。
女性がよく頼むメニューはなんですか?
ローストポークのフレンチトーストとかが多いです。
え、甘くないフレンチトーストもあるんですか?
あります。女性にはそちらが人気で、意外に思われるかも知れませんが、男性のほうが甘いフレンチトーストを頼むことが多いんです。

▲甘いのを頼みました!
「男性のほうがが甘いものを頼む」という気持ちは、男性である私にはすごくわかった。男性の方が心にアリスがいるのだ。女性から好評のメニューを聞いたけれど、どうしても甘いのが食べたくて、「フローズンマンゴーとキウイのフレンチトースト」を頼んでしまった。

▲美味しいです!
冷たいマンゴーと温かいフレンチトーストのコラボレーション。より分かりやすく美味しさを伝えたいが、素直に「美味しい」という言葉しか出てこない。頑張って伝えると、私の家から千葉までは2時間もかかったけれど、その価値のある美味しさ、ということになる。

▲店員の西村さんにお話を聞く!
めちゃくちゃ美味しいですね!
ありがとうございます!
こういう品のある甘さ、とにかく美味しいです。甘いものって幸せになれますね!
私も甘いの大好きです!
一番好きなメニューはどれですか?
甘くないやつです!
あ、そうなんですね……。
かみ合っているようで全然かみ合ってない感じが、もはや潔い。彼女は西村さんという方で、めでたいことに昨年結婚されたそうだ。私は既婚女性には一切興味がないので、彼女とは意見が合わなくても別によいものとする。

▲別の店員さん(小黒さん)に聞く
小黒さん、結婚してますか?
え……してないです。
彼氏は?
いないですけど。
そうなんですか! いやぁ、さっき甘いフレンチトーストを食べたら、すごく美味しくて!
ありがとうございます!
小黒さんの一番好きなメニューはなんですか?
私は甘くないやつが好きです。
あ、そうなんですね……。

▲頼みました!
結婚してない小黒さんがオススメということなので、「ローストポークのフレンチトースト」を頼んだ。私の勝手なイメージだけれど、フレンチトーストといえば、甘い食べ物というイメージがあり、甘くないフレンチトーストの味を想像できないでいる。

▲美味しい!
すごく美味しかった。甘くないというと語弊があるが、パンはほんのりと甘い。そこにローストポークなどの甘くない食べ物が来て、お互いを高め合っている。今でいう「意識高い系」の味だ。いい意味での。それの成功例である。フレンチトーストは奥が深い。

▲美味しかったので、もう一度ずつ、

▲載せておこう!
まかない、食べさせて!
フレンチトーストは本当に美味しかった。家で作るフレンチトーストとは、海と膿くらい違った。もちろんお店が海である。そこでお客さんには出していない、「まかない」を食べられないかお願いすることにした。

▲店長さんにお願いします!
美味しいお店は「まかない」も美味しいと聞く。ここで働く店員さんだけが食べられるものだ。しかし、食べたい。食べてみたいのだ。そこで店長さんにお願いをした。
まかないを食べさせてもらえないでしょうか?
無理です。
なんでもしますので。
じゃ、手伝いをしてください。
やります、やります。
案外簡単にお願いが通った。手伝いでいいならなんでもやる。そこでレシピもこそっと教えてもらえれば、この美味しさを家で再現することもできる。それに、取材をしに来た人に頼む手伝いなんて、たいしたことないだろう。

▲なぜか爪を切れと言われ切ったら、

▲大量のタマゴを渡された!
爪を切って、エプロンをつけて待っていると、大量のタマゴが運ばれて来た。そもそも飲食店に取材に行って、爪切りをするとは思わなかった。ましてや、タマゴを大量に渡されるのも想定外。想定外って想定外に起きるんだな、と当たり前のことを思った。

▲割る
この「フレンチトーストカフェ ZiZi」で1日に使われるタマゴは約100個。その4分の1にあたる25個を割る。殻が入らないように一度小さなボールへタマゴを割って、殻が入っていないか確認して、大きなボールへ移す。そして、またタマゴを割って、殻が入っていないか確認して、大きなボールへ。それを繰り返す。
かなりキツいですね。
そうですか。
もうレシピとか教えてください、もはや店員なので。
いいですよ!
え、いいんですか? お店の味が家で作られちゃいますよ。お客さん来なくなりますよ。
レシピは特にヒミツじゃないんです。変わったことはしていませんし。タマゴなどは地元の農家さんから買ったものなので、普通に手に入れることはできないですが、レシピなどは普通です。
じゃ、再現しようと思えばできるんですか?
できます! でも、オーブンなどは業務用で非常に高温なので、家庭向けのオーブンでは難しいかもしれません。また基本的なレシピは決まっていますが、天候などにより多少変えたりしています。なので、完全に再現するのは難しいかもしれませんね。
もはや職人ですね。
で、レシピお教えしましょうか?
家で料理しないんで、結構です。

▲黙々と作業をする
タマゴを全て割り終わると、今度はそれをかき混ぜる作業に移る。これも結構重労働。普段、パソコンのキーを打つ意外の仕事はほぼやらないのだ。
そんな苦労をしていたら、見かねた小黒さんが手伝いに来てくれた。おそらくではあるが、彼女は私に惚れていると思う。彼女から私へのサイン。私はそのようなサインを見逃さない男なのだ。

▲たぶん惚れている! 笑顔だもの!
まかないをいただく
25個全てを割り、かきまぜ終わると、タマゴは厨房へと消えて行った。きっとこのタマゴで作られたフレンチトーストは美味しいだろう。私の愛情100%である。小黒さんから私が愛情を受け、その愛情がタマゴへと溶けていったのだ。

▲ということで、まかないです!
まかないは、フレンチトーストの間にハムとポテトサラダがはさまっているものだった。このお店ではキチンとした「まかない」があるわけではなく、試作品が時折まかないとなるそうだ。

▲西村さん、小黒さんと一緒にいただきます!
自然と私の隣に座る小黒さん。恋の音がする。彼女の「赤い実」ははじけているに違いない。私の赤い実はすでにはじけている。このフレンチトーストのように甘い恋に落ちるのだ。

▲美味しい!
忘れていたが、2人とも甘くないフレンチトーストが好きだった。まかないも甘いフレンチトーストではなかった。フレンチトーストのように甘い恋というのは難しいかもしれない。しかし、このまかないのように美味しい関係にはなれるかもしれない。

▲本当に美味しいのよ!
やはり甘いフレンチトーストに、甘くないポテトサラダのコンビネーションがすごい。まかないにするのがもったいない程だ。お店の方によると、そもそも朝メニューとして出す予定だったが、他のメニューが売れすぎているため、朝、これを作る時間がなく、結果的にお客さんに出せずにいるそうだ。実にもったいない。

▲美味しかったな、小黒さん、俺に惚れてるな、と思っています!
メシと共に去りぬ
念願だったフレンチトーストも食べたし、まかないをいただくこともできた。千葉まで来たかいがあった。幸せは千葉にあるのだ。あとは、私に惚れている小黒さんと連絡先を交換するだけだ。

▲連絡先を聞きます!
小黒ちゃん、連絡先交換しようか!
なんでですか?
照れなくてもいいから。
小黒さんはお店のコースターにおもむろにペンを走らせた。彼女はまだ大学生だという。今年30歳の私とは、年齢の差がある。しかし、そんなことは関係ない。全ては私の愛がカバーするのだ。

▲電話番号をくれました!

▲こういうことじゃないんだよな
もらったコースターにはお店の電話番号が書かれていた。そういうことではないのだ。お店の電話番号は調べれば分かる。小黒さんの連絡先が知りたいのだ。
これお店の電話番号ですよ?
そうです。
違うんだよね、小黒ちゃんの番号が知りたいんだよね。
嫌です。
ストレート。このお店のフレンチトーストはストレートに美味しいと思った。しかし、こういうストレートは求めていない。
友達からでも全然いいよ。
嫌です。
LINEのIDでいいから。
嫌です。
君は「嫌です」しか言えないの?
……。
もう僕、帰っちゃうよ?
いいですよ。
「嫌です」以外も言えるんだね……。

▲ということで、

▲一人、私は帰りました

▲この日も、予定の閉店時間より全然前に売り切れていました!
お店情報
フレンチトーストカフェ ZiZi(ジジ)
住所:千葉県千葉市中央区新千葉1-4-2 ウエストリオ2 1F
電話番号:043−306−6761
営業時間:10:00~20:00(L.O 19:00)
定休日:不定休

※「フローズンマンゴーとキウイのフレンチトースト」「ローストポークのフレンチトースト」は、5月の限定メニューのため、現在は食べることができません。6月の限定メニューは「2種の桃のフレンチトースト(税込780円)」(左)と「アスパラとチキンチーズのフレンチトースト(税込820円)」(右)です!
※まかないはオーダーできません!
※7月からメニューがリニューアルし、さらに美味しくパワーアップ予定です!
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。



