メニューはただ一つ「神戸キーマカレー」一本で勝負!行列の出来る「元町通り3丁目」

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まいど憶良(おくら)です。

 

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神戸市は元町にやって来ました。

 

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訪れたお店は「元町通り3丁目」。

看板にも書いてある通り、「キーマカレー」が看板メニューというか、このお店にはそれ以外のメニューはありません。

「神戸キーマカレー」とは、神戸のソウルフードの一つ、牛すじの入ったカレーです。

 

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キーマカレーなので、もちろんミンチも入っていますよ。

 

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大鍋から、小鍋に移して仕上げに入ります。

 

淡路産と丹波(朝来)産のお米が自慢

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このお店の自慢は「お米」です。

使うのは淡路産と丹波(朝来)産。これをブレンドして使うのではなく、交互に使って行きます。農家さんから直接仕入れるお米は、ここのカレーとの相性もばっちり。淡路産はコメの粒が大きく、さらっとしているのでカレーに合う。丹波産はふっくら、もちっとしたお米。そのまま炊くより水を少なく加減して、水分量は少なめにして炊き上げる事でカレーとマッチしたご飯に仕上げます。

そしてもう一つ、ガス炊飯器で炊くことでもう一段おいしく炊き上げる事が出来るんですよ、と教えてくれました。

このへんのこだわりが素敵です。

 

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そして、神戸のソウルフードと言えば「牛すじ」。

ぼっかけ焼きそば、お好み焼き、うどん、ラーメンなど何とでも合う牛すじが、

 

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カレーと合わない訳がありません。

 

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カレーと、

 

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ネギが加えられて、基本カレーの出来上がり。これで650円です。

いや、これに冬場(10月~5月くらいまで)はスープ、それ以外の季節はサラダが付きますので、これだけでもコスパの良さはすごいと思います。

こんな場所でこの値段でやっていけるんでしょうか。

ちょっと心配してしまいます。

 

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トッピングは、ネギ増量(50円)の他、煮たまごとホワイトチーズ(各100円)が用意されています。

今日は、煮たまごトッピングとホワイトチーズトッピングの2つのキーマカレーを注文することにしました。

 

キーマカレーをまろやかにするチーズにうっとり、チーズはとろーり 

まずはホワイトチーズをトッピングしたキーマカレーをいただきます。

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チーズは注文を受けてから混ぜ合わせます。

作り置きなしなのがうれしいですね。

 

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チーズに自家製のベシャメルソースを加えて加熱すると、

 

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どんどんなめからに、トローリと仕上がって来ました。

空気をしっかりと含ませるのがおいしさのコツ。

 

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これがまた結構たくさん

 

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かけらけます。

 

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できました!

 

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トロリとしたチーズは、もちろんカレーとの相性ばっちり。

チーズ自体がおいしいので、カレーと交互に食べていると食欲にも加速がつきます。 

チーズとともに、辛さも求めるなら、激辛スパイスなどを振りかけて食べるのが良いと思います。

ちなみに、今日のスープはかぼちゃでした。

 

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お漬物も2種類用意されていますので、お好みで。

 

優しい味付けの煮たまごが嬉しい

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もう一つの、煮たまごをトッピングしたキーマカレーもいただきます。

 

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じっくり時間をかけて味を染み込ませた煮たまごは、優しい味。

 

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黄身の甘みがカレーの味を引き立ててくれるんです。

 

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カレーを食べ、牛すじを楽しんで、

 

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いよいよ煮たまごに手をかけました。

 

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決して強く自分を主張する味ではなく、

 

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黄身の甘みがカレーの味を引き立ててくれる、サポート要素の強い味です。

カレーの合間に煮たまごを楽しみながら、最後まで美味しくいただきました。

 

味は一つ。でも辛いのが好きな人にも苦手な人にもおすすめ

カレー自体はメチャ辛いっ! というタイプでなく、スパイスは効いているがそれだけでなくふわりと甘みも感じられる味です。

この甘味が感じられるというところが重要で、甘味の後に再度その辛さが引き立つ感じでスパイシーなうま味がより強く口に広がって行きます。

 

いい所の牛すじを使用

北海道の契約牧場から直送してもらうすじ肉は、アキレスなどでなく赤身のいい所。

いろんな所から取り寄せて試してみて、その品質や衛生管理の面なども考えて安心できる牧場を見極めてから使用を決めた、吟味されたすじ肉です。

 

甘い、辛いの両対応。

辛いのが苦手な人には、チーズ投入がおすすめ。

そして辛いのが好きな人は、

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辛さを増すアイテムもあります。

 

間にスープを挟んだりしながらあっという間に二皿を完食。

ごちそうさまでした。

幸せなひと時でした。

 

元栄養士さんが作る、こだわりの塊のようなカレー

憶良 : カレーを作るうえで、こだわりはありますか。

店長さん : 第一に、安心して食べられるという事です。食材も、私自身が安心して使う事が出来るもの、もっと具体的に言うと、自分の子どもに食べて欲しいと思える食材を使っています。

憶良 : 元栄養士というより、母の選択ならそれはもう間違いのない所ですね。最も厳しい基準だと思います。

店長さん : その上で、おいしいもの。タマネギは淡路産、農家さんからの直送です。

もう一つ、タマネギはフードプロセッサーにはかけません。手切りにこだわっています。

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憶良 : でも、涙が出て大変じゃないですか。

店長さん : 冷やすと、涙出ませんよ。そんなことより、フードプロセッサーを使うと繊維を乱雑に断ち切ってしまうので、やっぱり自分の手で切るのが大切だと思います。

憶良 : そんなに変わるものなんですか。

店長さん : 余分な水分が出てしまいますし、味ももちろん違ってしまいます。

憶良 : 小麦粉も使わないと聞きましたが。

店長さん : どうしてもカロリーが高くなってしまいますし、胸やけの原因にもなりますから。

憶良 : なぁるほど。それで、あれだけのチーズがかかっていてもあっさりと食べられるんですね。スープが付くというスタイルも珍しいと思うんですが、これはなぜ?

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店長さん : 栄養士としていろんな所で調理もしたのですが、高齢者施設なんかだとスープは絶対付きものなんです。その流れもあるかもしれませんね。

 

一つのメニューで勝負するのは、怖くなかったですか

憶良 : 「キーマカレー」一本で行こうと決めたのは、どういう経緯でしょう。

店長さん : 飲食店をしたいという気持ちがまずあって、自信のあるメニューをいくつか作って「好き嫌いはともかくとして、お金を払う価値のある料理はどれ?」と娘に聞いたら、「絶対このカレー! 」という返事が返ってきたのでこれで勝負しようと思いました。

憶良 : すごい理由ですね。でも、怖くなかったですか。

店長さん : 実は私、こう見えて石橋をたたいて壊すタイプなんですよ。ですから、経営に関する勉強を商工会議所の起業塾に5年も通って勉強したんです。しまいには先生に「もういい加減、お店を始めたら?」と言われるくらい、経営についても学びました。

前職の職場の人に何度も食べてもらったりと、いろんな人に実際に食べていただいてブラッシュアップを重ねて作り上げたカレーですので、これでだめならという気持ちでスタートしました。おかげさまで、長く続けさせていただいています。

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同じ味を作り続ける

憶良 : でも、一つの味だけを作り続ける事って大変ですよね。私も料理好きでよく友達に「お店をやればいいのに」なんて言われるんですが、私が絶対プロの料理人になれないなぁと思う最大の理由は、同じものを作り続けられないという事。同じものを作り続ける怖さと、同じものを作り続けるだけの精神力、技術力というものは、これぞプロという、一つの基盤だと思います。

いつ行っても同じクオリティーの味を求められて、同じ味で満足し続けてもらえるっていうのは大変な事なのでは?

店長さん : 私の場合は、毎日同じものを作って、毎日自分で食べています。それがいつもと同じ味で、おいしいと思ったらお店を開けます。でも最初の頃は同じように分量を量って作っても、お客さんに「あれ? 最近カレーが辛いね」と言われる事もあったんですよ。

何度も食べてみてようやく分かったんですが、同じお米が季節によってとかロットによって甘みが増していたためにカレーが辛く感じられたという事が原因でした。ですからそれからはお米を食べて、その甘さによってもカレーの辛さを調節して、同じ味のカレーを提供できるようにしています。

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憶良 : 毎日同じものを作って、毎日食べる。飽きたりはしませんか。

店長さん : そうですねぇ、もし自分で自分のカレーがおいしくないと感じたり、飽きたなぁと思った時がお店を辞める時だと思っています。毎日でも食べてもらえるカレーをお出しする事が、このお店の生命線だと思っています。

おかげさまで毎日楽しく、”お客様にもウチのカレーを食べていただいて、元気になって欲しいと”いう思いを込めて作る事が出来ています。出来るならこのお店を一生守り続ける事が目標というか、ゴールだと感じています。お客様に来ていただいている間は、ずーっと頑張って行こうと思っていますので、よろしくお願いします。

 

コスパ抜群! 何と大盛り無料!

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季節によってスープかサラダが付いて、牛すじ入りキーマカレーが650円。

コスパの良さに驚きですが、その上大盛り無料ですって!

頭が下がります。

お持ち帰りは 500円と、これまたお値打ちもの。

お持ち帰りカレーを買ってそのままハーバーランドまで散歩して、海を眺めながら食べるカレーもまた格別ですよ。

でも、ゴミは責任を持って始末してくださいね。

 

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席数は10と、そんなに大きな店舗ではないのですが、お昼時には行列が出来る有名店。

並んででも食べたいというお店だけあって、お昼時には行列が……。

並ばずに食べるなら、12時半以降が狙い目かと思います。

基本的には平日営業、日曜休み、祝日は不定休です。

 

お店情報

元町通り3丁目

住所:兵庫県神戸市中央区元町通3-11-10
電話番号:078-393-5250
営業時間:月曜日~土曜日 11:30~19:00(営業時間変更する場合あり) ※金曜日はランチのみ 11:30~15:00
定休日:日曜日 祝日は不定休
Facebook:https://ja-jp.facebook.com/kobekimakare/

 

書いた人:憶良(おくら)

憶良(おくら)

ゲームプランナー、プロデューサー、ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。日本で一番古いハンドルネーム、OKURAです。休日はよく温泉に行き、その道中では積極的に食べ歩いたり、行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込んで料理したりと、食に対してはかなり貪欲。「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に、悪いことを考える人はいない」という持論を持つ。

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