俺は絶対に手を汚さない! 袋入りの「角屋のやきそば」に直接かぶりつく!【美唄市】

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箸は必要ありません、このままで結構です。

本当におかまいなく!

私、美唄市出身なので、袋のままいかせていただきます。

 

ご紹介する「角屋のやきそば」はちょっと変わっています。

袋に入って販売されているだけでも珍しいのに、
美唄市民は袋のままかぶりつくのが一般的なのです!


こんな焼きそばなかなかないでしょ?
今回はご当地グルメ、袋入りの焼きそばを味わいます。

 

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美唄市出身のメシ通レポーター、裸電球です。
生まれ育った街ですから、当たり前だと思っていたのですが、
他の出身地の人からは驚かれますね。

美唄市には 袋から「直」で食べるやきそばがあります。
老若男女「直」でかぶりつくのです。

お行儀が悪い?
いえいえ、これが美唄スタイルですから!

 

アンテナショップへ!

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焼きそばが売っているのはここ。
美唄市の名産品を集めたアンテナショップ「PiPa」です。

焼きそばと言えば、
皿に盛られて、もちろん箸で食べるのが一般的かと思います。

それはもう、美唄市民だって否定はしないですよ。

しかしですね。
この焼きそばを渡されちゃうとダメなんです。

 

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見てください、この光景を。
袋に入った焼きそばが並ぶなんて珍しいですよね。

アンテナショップ以外に、
市内のスーパーなどでもこんな感じで販売されています。

懐かしい!

これをよく、おやつ代わりに食べたんですよ。

 

早速購入しました

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それでは、改めて見てみましょう。
こちらが「角屋のやきそば (108円)」です。

 

なぜ袋に入っているか気になりますよね?
私、地元なのでその理由も知ってますよ。

 

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美唄市は昔、炭鉱で栄えたんです。
この焼きそばは、炭坑で働く人たちが、手の汚れを気にせずに、
サッと空腹を満たせるようにと開発されたのです。

炭鉱の閉山が相次いだあと、昭和50年代後半には(もしくは「1980年代に入って」)、この焼きそばも姿を消したのですが、

あの味をもう一度という声が多く寄せられ、復刻版として戻ってきました。

そして、この商品。
面白いのは、「焼きそば」なのに焼いていないのです。

ほら、袋をご覧ください!
ひらがなの「やきそば」なんです。それに、しっかりと「ゆで」って書いてあるでしょ?

 

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そしてあるとないでは大違い。
大きなサイズの紅ショウガがついてきます。

角屋のやきそばは機械に頼らず、
全て人の手で作られています。

機械を入れると大量生産できるのですが、
美唄市の雇用を考えて、今でも手作業なんですって。

それってスバラシイ!

 

「角屋のやきそば」をどのように食べるか実験

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美唄市民はこれを「直」で食べますが、

他の地域で生まれ育った人に、
何も知らさずにこれを渡してみましょう。

どのように食べるか実験です!

 

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せっかくですから 箸も添えましょう。
さあ、召し上がれ!

 

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いきなり渡されて戸惑っています。
私の事務所が入っている建物で飲食店を営む大西さんです。

大西さんの出身は北海道中川郡。
美唄市からはすごく離れています。

料理人ですので、
色々な食べ物には詳しいのですが、袋入りの焼きそばは初めてだそうです。

お、うれしそうに食べ始めましたよ!

 

はい、ダメー!

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え?

何がダメ?

美味しいよ?
なんでダメ?

いきなりダメ出しされて、戸惑う大西さんです。

箸使っちゃうんだもんな~。

 

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そう。

実はこの焼きそば、

オフィシャルには、
「フライパンでいためて」と明記されているのです!

しかし、衝撃ですよ。

私の知る限り、美唄市民の大半は、
このオススメを無視!

炒めずに、直です。
だって、十分に美味しいんですもん。

 

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次に、知らない大西さんは自信満々で厨房へ!
ふふふ。
そりゃそうですよね、書いてあるんですから。

実は美唄出身の私も
炒めて食べたことがありません!

 

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うわ!
知ってるやつじゃない!

めちゃくちゃ美味しそうじゃないですか。
ゆで焼きそばを炒めたことで、正真正銘の「焼きそば」になりました。

 

はい、ちがーう!

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もう何が正解かわからず、

無垢な瞳で見つめてくる大西さんです。

いや、それは正解なんですよ。
オフィシャルにもしっかり書いていますし。

一口もらいましたが、
グーンと美味しくなっていますし。

でも……美唄市民は「直」じゃないとダメなんです!

 

「角屋のやきそば」食べ方講座

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では、お手本を見せましょうか。

美唄市出身者による、「角屋のやきそば」食べ方講座 です。

 

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躊躇せず、ガッと食らいつきます。

こうです。

人目など気にせず。
ガッとです、ガッと!

 

そこからビローンです。

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麺は驚くほど簡単にほぐれます。
あとは、袋から口へ。
モフモフとすすりましょう。

 

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おわかりいただけましたでしょうか。

これが美唄スタイル。

毎日を忙しく働くビジネスパーソンにもオススメです。
都会のど真ん中で、袋から焼きそばをすするなんていかがでしょう。

 

いつでもどこでも焼きそばを!

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これが本来あるべき焼きそばの姿に見えてきませんか?
ということで美唄市のご当地メニュー、

「角屋のやきそば」をご紹介しました。

皆さんも是非、
家族や友達と、袋のまま食べてみてはいかがでしょうか。

そして、この商品。
通販で買うことができます!

全国どこでも、袋から「直」でいっちゃってください。


ちなみに今回頑張ってくれた大西さんには、
ダメ出しのみで、正解を教えませんでした。

いまだに模索していることでしょう。ふふふ……。

 

お店情報

角屋のやきそば(アンテナショップ PiPaで購入可能)

住所:北海道美唄市進徳町1区
電話番号:0126-62-4343
営業時間:10:00〜18:00
定休日:年末年始
ウェブサイト:http://角屋.com/

 

書いた人:裸電球

裸電球

北海道を拠点に食べ歩き。CATVでグルメ番組のレポーターを担当したことをきっかけに、ハシゴ酒が趣味となる。入りづらいお店に突撃するのが大好き。現在はフリーで、映像制作とライターの仕事をしている。

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