「らーめん山頭火」創業者・畠中会長の渾身の一杯が食べられるお店 「あさめし前田゛本舗」がすごい!

f:id:mesitsu_lc:20160712152204j:plain

北海道旭川市で産声をあげた「らーめん山頭火」。

まろやかで優しい味わいのラーメンは、多くの人を魅了し、
飽きのこない一杯として、長年に渡り愛され続けています。

「らーめん山頭火」の勢いは止まりません。
現在は国内のみならず、世界中で店舗を展開。
日本を代表するラーメン店として、躍進を続けています。

そんな「らーめん山頭火」の創業者・畠中 仁会長が、
今でもラーメンを作り続けているお店が旭川にあるのです。

その名も「あさめし前田゛本舗」
今回は畠中会長に貴重なお話をうかがってきました。

 

知る人ぞ知るお店

f:id:mesitsu_lc:20160719191415j:plain

「らーめん山頭火」は思い出の味。

メシ通レポーターの裸電球です。
部活の帰りや家族との外食で、これまでに何杯食べてきたことかわかりません。

そんな思い入れもあり、
今回のお店は大変緊張しております。

「らーめん山頭火」の会長が、
今でもラーメンを「研究」し続けるお店があるのです。

 

f:id:mesitsu_lc:20160719191414j:plain

旭川駅前にある「らーめん山頭火」本店。
日本中のファンが本店の一杯を味わおうと、連日多くの方で賑わっています。

f:id:mesitsu_lc:20160719191413j:plain

しかし、今回ご紹介するお店はここを通り過ぎ、
5分ほど歩いた場所にある「あさめし前田゛本舗」です。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152157j:plain

ドキドキします。

「らーめん山頭火」の塩ラーメン、本当に素晴らしいと思うんですよ。

あの一杯を生み出した方ですからね。
今日は質問してみたいことがたくさんあります。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152153j:plain

この後姿は間違いありません、畠中会長です。

本当にお店に立っているではありませんか!

ちょうどスタッフにお肉の仕込みの仕方を伝授しているようです。

「ここを綺麗にして、これは使えないところ」 

  

f:id:mesitsu_lc:20160712152152j:plain

素直な疑問だと思うんです。

「会長自らが今なお、お店に立つ理由とは?」

「あさめし前田゛本舗」で、
畠中会長の作るラーメンを食べつつ、迫っていこうと思います。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152149j:plain

カウンターには「おしながき」が貼ってあります。

これをペラっとめくるんですね。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152150j:plain

醤油や塩をはじめ、

畠中会長が生みだした独創的なラーメンが並びます。

「レバニララーメン」や、「もつ入りつけ麺」などなど。
常識にとらわれないラインナップですよね!

 

日々、新しいラーメンが産声をあげる場所

f:id:mesitsu_lc:20160712151826j:plain

メニューに載るか載らないかは別として、

週に1つは新作が誕生しているそうです。

ストックはおしながきの倍以上、
50種類近い料理があると教えてくださいました。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152200j:plain

注文したのは「そばラーメン(醤油) 」800円です。


旭川ラーメンに慣れ親しんだ市民も驚く「そば」ですって!
まさにここが「研究所」だということがわかります。

このように、日々新しいラーメンが誕生しているのですね。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152203j:plain

うまい!

初めて食べた、そば粉の入った麺です。

ラーメンの食感を残しつつ、
蕎麦の香りが抜けていきます。
魚介の効いたスープとの相性も抜群です。

開発段階からラーメンには自然と名前がつくそうです。

辛いラーメンは「辛いくん」、
グラニュー糖を使った場合は「グラちゃん」など擬人化しているんですね。

ラーメンは自分の子どものようなものだと話す畠中会長。
「できの悪い子も多いんだ」と笑います。

そんな子には、あえてこれを引いてみるか……など意地悪もするそうです。
ラーメンに対する深い愛情を感じます。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152147j:plain

お店には、子どもでも麺をすすりやすいようにと、

長さを半分にカットした「短麺」や、

冷たいゆで汁で麺をさました「ネコ舌麺」が用意されています。

多くの人たちのことを考えて、ラーメンを作るという畠中会長。

全国の「らーめん山頭火」をまわるときも、
「売上は?」などという質問ではなく、
「今日は何人きたの? カップル? ご高齢の方?」 など、
食べてくれる人のことが気になるのだといいます。

自分の子どものようなラーメンを食べてもらい、
それでお客さんに笑顔になってもらえるのは、価格以上の利益だと話す畠中さん。
「まあ、結局は自分のためなんですけどね」と笑います。


大好きなラーメンを作り、誰かを思い、それが笑顔に変わる。
「仕事を本気で楽しめば、利益は後からついてくる」という言葉に心が震えます。

 

自分からは教えない、でも聞かれたら全部教える 

f:id:mesitsu_lc:20160712152201j:plain

スープについて、麺について。

また、スタッフの育成やお店の雰囲気づくりなど、
私の素人まるだしの質問にも、詳しく答えてくださいます。
お話をうかがっていて「それは秘密」といったことがないのです。

「私に守秘義務なんてない、第一、秘密のものなど作っていない」

言葉に重みを感じます。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152158j:plain

f:id:mesitsu_lc:20160712152159j:plain

今でも朝8時頃からお店に立つ畠中さん。

会長がいることに、ドキドキ緊張しているのはむしろ私の方で、
お店のスタッフに「萎縮」のようなものは見られません。

厨房からは明るい笑い声や、畠中さんの冗談も交わされます。
みなさんニコニコと心から仕事を楽しんでいるのです。

スタッフが厨房でうまくいっていないときも、
叱りとばすのではなく、ちらっとのぞき見て、
「だいじょうぶ〜?」と笑うのだそうです。


人に優しくされたいと思うなら、同じように人に優しくしないと。
なるほど、勉強になります!

 

営業時間が短い理由

f:id:mesitsu_lc:20160712152156j:plain

営業時間は17時までと、

一般的なラーメン屋さんよりも早い閉店です。

これにも畠中会長の思いが詰まっていました。
「お客さんのためにお客さんを選ぶ」というのです。

このあたりは繁華街が広がっているため、
おのずと「〆」のラーメンを求めるお客さんが多いエリアです。

酔って大騒ぎされては、他のお客さんに迷惑がかかるうえ、
お酒の影響で味覚も鈍ってしまう……。
そのようなお客さんが入店しない時間帯で閉店するというわけです。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152211j:plain

続いてお願いしたのは「トマトとレタスのつけ麺(味噌)」900円です。


これまたすごいメニューですよね!
どんな味わいなのでしょうか。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152212j:plain

f:id:mesitsu_lc:20160712152215j:plain

トマトやレタスをはじめ、玉ねぎや水菜、マッシュルームなど、たくさんの野菜が入っています。


それではいただきます!

具材をひとくち頬張り、うなります。
酸味がさわやかで、今まで食べたことのない味わいです。

まさに「酸味は旨味」

複雑に絡み合った、絶妙のバランスです。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152216j:plain

つけ麺には別盛りでネギなどの具材がつきます。


切り方、盛り方から伝わる、洗練された美しさ。
細かな部分まで丁寧に作られているラーメンだとわかりますよね。

 

f:id:mesitsu_lc:20160712152218j:plain

f:id:mesitsu_lc:20160712152220j:plain

粉チーズとタバスコの登場です。

コクと辛さが加わり、さらに食欲をかきたてます。

こんなつけ麺初めて!
プラス100円で「そば麺」の替え玉も可能です。
大満足の1杯でした。

 

畠中会長のラーメン作りは続きます 

f:id:mesitsu_lc:20160712152224j:plain

お客さんの笑顔で、スタッフが笑顔になり、

どんどん良いお店になっていく。

ラーメン作りを通して、人が育ち、
ラーメンで喜ぶ人も増えていく。

今日は大変勉強になりました。
畠中会長ありがとうございました!


これからも新作ラーメンがどんどん登場する、
「あさめし前田゛本舗」から目が離せません。

 

お店情報

【休業中】あさめし前田゛本舗 ※移転後の情報を掲載 ※2022年11月現在、休業中

住所:北海道旭川市1条通8-348-6 1F
電話番号:0166-26-7567
営業時間:10:00~14:00/15:00~17:00
定休日:木曜

www.hotpepper.jp

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:裸電球

裸電球

北海道を拠点に食べ歩き。CATVでグルメ番組のレポーターを担当したことをきっかけに、ハシゴ酒が趣味となる。入りづらいお店に突撃するのが大好き。現在はフリーで、映像制作とライターの仕事をしている。

過去記事も読む

トップに戻る