「かまやつ、焼きたてですよ〜」
「ごめんなさい、今日は岡村売り切れなんです」
そんな言葉が飛び交うパン屋さんを見つけました。
お店に並ぶパンのネーミングがなんとも言えないのです。
お店の名前は「しげぱん」
今、札幌で話題沸騰中のパン屋さんです。
それにしても。
明らかに……。
「一郎」に「澄子」、それに「聡」など、
人名がついているではありませんか。
このお店、なんだかわからないけど、面白いぞ。
いろいろ聞いてみます！
細い小路にあるパン屋さん
変わったお店、変わり者の店主、変わった料理。
とにかく「変」が大好き、メシ通レポーターの裸電球です。
今回見つけたお店はすごいですよ。
見た目はオシャレなパン屋さんなのに、いい意味で「変」なんです。
今回お邪魔するのはこちら。
札幌市の「しげぱん」です！
パンの名前ってあるじゃないですか。
「あんパン」とか「食パン」とか「メロンパン」とか。
そういった、ごく当たり前な類の名前が、一切ないんですよ。
札幌中心部やススキノからもさほど遠くなく、住宅もチラホラと増えてくる、そんな界隈にお店を構えています。
こんにちは〜。
店内は焼きたてパンの香ばしいかおり。
種類も豊富ですね、ズラリと並んでいるではありませんか。
見た目もきれい、値段もお手ごろ。
近所にあったら最高のパン屋さんですね！
悩むな〜。
「一番売れているのはやっぱり、こちらですかね！」
ん？
自分の目を疑います。
すると店員さん。
「美由紀も好評ですよ！」
あの〜、さっきからそれ。
完全に「人の名前」ですよね！
おかしなパンの名前が並ぶ！
そうなんです。
「しげぱん」の商品名はどれもこんな感じなんです。
常連さんや商品の考案者の名前が、
そのままパンに名付けられているんですよ！
例えばこちら。
パン屋さんの定番、あんパンは…。
こんにちは、健です。
続いて、メロンパンはというと……。
中野です。
もし、あんパンとメロンパンを買ったなら、レジで「中野 健」になります。
いやいやいや！
すごいぞ、まだ慣れないぞ！
探せば元カレや元カノの名前もありそうじゃないですか？
だって、100種類ほどのラインアップだといいますからね。
パンを選びながら、
ふんわりとセンチメンタルな気持ちにも浸れるなんて。
「あの子今頃、なにやってるのかな〜」みたいな。
名前だけじゃないんですよ。
よーく見ていくと、なんじゃこりゃ！？ っていうのもあるんです。
とにかく普通の名前のパンがない！
美味しそうな焼きたてフランスパンの名前は……
チュルっとね。
続いてのパンはというと…。
左の穴はイチゴジャム。
右の穴はチョコクリームにチョコチップ。
その名も、
鼻！
いやいや、そこはストレートかい！！
というように。
店内は突っ込みどころが満載でハッピーな気持ちになります。
厨房は大忙し！
店長の岩崎さんをはじめ、スタッフのみなさんが手際よくパンを作っています。
思い切って聞いてみました。
「メニュー名、つけたはいいけど、ちゃんと覚えてますか？」
その問いに対し、自信満々にうなずく岩崎さん。
感心したのも束の間。
「ちょっと読み方に自信のないやつもあります」
ニョゴニョゴっと発音してごまかしていました。
ちなみにボリューム満点のカツサンドです。
名前が面白いだけのお店ではありません！
丁寧で美しく、お求めやすい値段とあって大好評！
ついには北の繁華街・ススキノにも2号店をオープンさせたほどなのです。
食べてみましょう！
▲かまやつ 180円
オリジナルのベシャメルソースにチェダーチーズ、ハムが挟まっています。
ちょうど焼きたてでチーズがトロトロ！
いや〜これは美味しい！
名前が特徴的なだけではなく、味も最高です。
▲佑治 220円
香りがたまらない！
バジルチキンがたっぷり入っています。
ワインと合わせたら最高だと思います。
美味しかった〜、一口で大ファンになりました。
あなたの名前がパンになるかも！
店内にはこんな紙が！
自分の名前を刻んだパンを残せるチャンス！
新メニューの考案です。
ここから生まれた商品もたくさんあるんですって。
焼きそばを食べている途中のネコちゃん。
へー、面白い！
でもこんなの、実際にパンになるわけ……
なりました。
しっかり口から焼きそばが出ています。
まさに、今、食べているところといった雰囲気です。
このように、誰にでもチャンスがあるのです！
それじゃ、筆者・裸電球も考えてみますか。
店内を歩きながら考えます。
これまでにないメニューか……。
なかなかハードル高いぞ。
そうだな……。
和風だ！
和風ならチャンスがあるかもしれない！
クリームチーズのパンが並んでいるのを見て。
ああ、酒のツマミになるパンはどうかと！
どうですか、これ！
ちなみに息子の名前です。
人を想いやり、想像力を持った人になってほしい。
そんな願いを込めて「想人（そうと）」と名付けました。
その思いが今。
なんと「パン」へと引き継がれます。
こんな感じで、自分のオリジナルパンを作ってもらえるチャンスがあるんです！
面白いお店ですよね。
私の案はどうなることか。
採用されますように！！
なんとも面白いパン屋さん、「しげぱん」をご紹介しました！
名前はユーモア満点、味はピカイチ。
いくつか買って帰りましたが、私の妻も大喜び。
男性にも女性にも評判なんです。
みなさんも足を運んでみませんか？
ススキノにある「夜のしげぱん」もアクセスがよく、便利ですよ！
お店情報
しげぱん
住所：北海道札幌市中央区南4条西13丁目1-11 エステイツ南4条1F
電話番号：011-300-6789
営業時間：9:00～20:00（パンが焼けたら開店しています）
定休日：水曜日
ウェブサイト：http://www.shigepain.com/
※この記事は2017年1月の情報です。
※金額はすべて税込みです。
書いた人：裸電球
北海道を拠点に食べ歩き。CATVでグルメ番組のレポーターを担当したことをきっかけに、ハシゴ酒が趣味となる。入りづらいお店に突撃するのが大好き。現在はフリーで、映像制作とライターの仕事をしている。
- ブログ：「裸電球ぶら下げて」
