漬物の風味を活かした「鶏高菜ししとうそぼろ」は四川より日本の食卓に合う【ツジメシの日常メシ】

こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。「ツジメシの日常メシと週末メシ」シリーズ、今回は日常メシ。
材料3品、調味料2種類の手軽なおかずをご紹介します。

 

四川のおかずを日本の食材で

中国は四川料理に「鶏米芽菜」という料理があります。米のように細かく切った鶏肉と発酵青菜の漬物「芽菜」、青唐辛子(あまり辛くないもの)を炒めたものだそうです。四川料理というと辛味や痺れの効いたパンチが強いイメージがありますが、比較的あっさりしていて普段のおかずとして日本人にも親しみやすく食べやすい味だと思います。

気に入って、芽菜を入手して甘長唐辛子などで作っていたのですが、芽菜に味が近く手に入りやすい高菜漬けとししとうで作ってみると、日本の日常にマッチする美味しいおかずになりました。

材料を切る作業だけちょっと面倒ですが、鶏むね肉はわりと切りやすいです。また本家みたいに「米のように」というほどに細かく均一に切らなくても、多少大きめでも、大小があってもそれなりに美味しくできるので、気軽に試してみてください。

ごくシンプルなタイプと、おかずとしてパンチを効かせるオプションもあわせてご紹介します。

 

 

ツジメシの「鶏高菜ししとうそぼろ」

材料(作りやすい量 約1.5~2食分)

  • 鶏むね肉 100g
  • 高菜漬け 50g
  • ししとう 1パック(50g)
  • サラダ油 小さじ2
  • 酒 小さじ1
  • しょうゆ 小さじ1

 

お好みで

  • ニンニク 適量
  • 赤唐辛子 適量
  • ししとう 1パック(50g)
  • ごま油 適量

メイン食材は3つだけ

高菜漬けは刻んだものも売られているのですが、味付けが濃いものが多いようです。裏書きを見て、味付けがシンプルなものがおすすめです。

 

作り方

高菜漬けは水分をぎゅっとしぼり、縦横に包丁を入れ1cm角程度に切ります。
味見してみて、これだけで普通に食べられる〜ややしょっぱめかな?程度の塩気ならOK、塩気が強く感じたらさっと水にさらしてから再度しぼり、塩気を調整します。

ししとうはヘタを取って5mm幅の小口切りに。

鶏むね肉も切ります。1cm程度の角切りでも、3-4mm角くらいに細かくしても、大小あっても大丈夫です。

 

フライパンを火にかけサラダ油を熱し、鶏むね肉を中火~強め中火程度で炒めます。肉の色があらかた白っぽくなるまで(もし水分が出てきたら水分が飛ぶまで)炒めます。

そこに高菜を加えてさらに炒め、高菜に油が回ってつやっとしてきたら

酒と醤油を加えて炒め合わせ、

ししとうも加えてさらに炒め、ここで味をみて薄ければしょうゆ(分量外)で調整します。

ししとうにも油が回り、ややしんなりしたら火を止めて出来上がりです。

 

鶏むね肉ふんわり、高菜漬けのしゃきしゃき感、ししとうの青臭さのバランスがよくて、レンゲでばくばくいけます。もちろんビールが進みます。このシンプルさで成立するのは、やはり高菜漬けの発酵した風味によるものだと思います。

とはいえもっとパンチが欲しいという場合は、
鶏肉を炒めるときにニンニクのみじん切りと赤唐辛子の小口切りを適量入れて一緒に炒め、仕上げにごま油を少しだけたらすと、さらに酒と白飯を呼ぶ仕様になります。

 

ご飯にのっけてかき込んでも当然うまい!
野菜や豆腐などの汁でもつけたら、これでじゅうぶんな一食になります。
お弁当にもよさそうですね。

実はこれから、6月〜夏にかけてはししとうの季節です。
安くて美味しい旬のししとうでお試しください。

作った人:ツジメシ

ツジメシ

本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。

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