意外に淡泊?小笠原諸島のレア料理、ウミガメ肉のお寿司を食べてきた【別視点ガイド】

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小笠原諸島、父島。

 

東京都でありながら、父島に行くには24時間の船旅が欠かせない。

東京からはるか遠く1000km南の島なのだが、飛行機が運行していないからだ。

竹芝ふ頭を出発した船は1日かけて、父島に到着。その後3泊4日で停留し、また1日かけて帰路につく。

つまり、最低でも6日なければ到達できない島なのだ。

 

存在こそ知ってはいても、実際上陸した人はそれほど多くないだろう。

そんな小笠原諸島にはこの島ならではの珍食材がある。

 

 

アオウミガメだ。

 

絶滅危惧種に指定されているアオウミガメ。

長きにわたって食用にされていた歴史や、人工ふ化の試みが認められ、小笠原諸島では特別に年間135頭まで捕獲が許されている。

 

3~5月の漁期に捕獲されたウミガメの肉は、島内の定食屋さんや居酒屋さんに行き渡る。さっぱりとした赤身は刺身や寿司で、クセの強い臓器などは煮込みで食べるのが一般的だ。

 

ここでしか味わえない究極のご当地メニュー。

どんな味なのか……。気になって仕方ない…。

 

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▲父島のメインストリート。多くの飲食店が夜遅くまで営業している

 

というわけで、食べに行ってきた。

 

沖縄とほぼ同じ緯度の亜熱帯エリア。1月でも平均気温は20℃程度と温かい。

第二次世界大戦時、島民は強制疎開をしていた。1968年までアメリカの統治下にあって、欧米系の島民だけが帰島を許されていたこともあり、いまなお町並みは外国風だ。

 

なんと父島がある小笠原村は、御蔵島村についで「東京都内で平均年齢が低い区市町村」第2位。(※)

島民の大半が若い移住者なので、島の雰囲気はオープンだ。

海を1000kmも隔てた立地なので、ひなびた閉鎖的な離島だと思っていたがとんでもない。暗い顔して不敵な笑みを浮かべつつウミガメ肉をむしゃりむしゃりと食べてる図を想像していたが、全然そんなことはなかった。

 

※「東京都の統計」住民基本台帳による東京都の世帯と人口 「第10表 区市町村別平均年齢(平成3年~平成29年)」の平成29年の総数より
http://www.toukei.metro.tokyo.jp/juukiy/jy-index.htm

 

ウミガメ肉のお寿司を食べよう

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うかがったのは「島寿司」。

父島で寿司店を始めて30年の老舗店だ。

 

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こちらがメニュー表。

カメが食べられるのは「カメ入り小笠原寿司」と島寿司とカメ寿司が半分ずつの「しまかめ」の2つ。

「カメ入り小笠原寿司」は、島で捕れる魚の握りがメインでカメ寿司は1個なので、たくさん食べたいなら「しまかめ」だ。

 

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「たべてーーーーちょーだい!」とカメ自身が太鼓判を押してくれているので、「しまかめ」を注文した。

 

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カメ寿司を握ってくれるご主人。

親が父島出身ということで、30年前にこの島にやってきてお店を開いた。それまでは三重県で15年間ほど寿司店をやっていたそうだ。

 

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▲ウミガメ肉は冷凍して保存しておく

 

お寿司に使うのはムネ肉。

ウミガメ1匹がだいたい100kgで、そのうち10分の1がムネ肉だそう。

ウミガメ漁が許されるシーズンは限られているので、カメ専門の漁師からあらかじめ1年分、ウミガメ3頭のムネ肉を買っておく。翌年の解禁日まで冷凍保存して握る。

臓器の煮込みは、お店に臭いがついちゃうので出していないとか。

 

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▲しまかめ (1,300円)

 

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見た目は魚の赤身というよりも、獣肉の赤身に近い印象だ。むちっとしている。

 

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食べて、びっくり。ものすごく淡泊なのだ。

もっとこう、血の匂いや磯臭さがあるもんだと思っていたが、味も匂いもさらりと淡泊。

 

ご主人いわく「初めてカメ肉を食べたほとんどの人が、馬肉に似てるって驚きますねえ」

確かに。このさっぱりした舌ざわりは馬刺しそのもの。かなり似ている。

 

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カメ寿司だけでなく、「島寿司」のほうもうまい。

「島寿司」は刺身を醤油漬けにして、酢飯にのせたお寿司。

もともと母島のおばあさんが冷蔵庫のない時代に保存目的で編み出した調理方法が、伊豆諸島や小笠原諸島全域に広がった。

当時、島でわさびが手に入らなかったので、洋がらしを使用している。

 

もしも今後父島に上陸するチャンスがあれば、ウミガメ肉ぜひ食べてみて欲しい。

けっこううまいよ。

 

お店情報

島寿司

住所:東京都小笠原村父島字東町
電話番号:04998-2-2541
営業時間:10:00~17:30
定休日:不定休
ウェブサイト:小笠原観光協会

www.hotpepper.jp

 

書いた人:松澤茂信

松澤茂信

観光会社「別視点」の代表。「東京別視点ガイド」を書いてます。

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