突然ですが、カレー、お好きですか?
私は好きです。
大好きなカレー、家ではお代わりできますが、
お店ではなかなかできないですよね。
そこで、今回ご紹介するのが、北海道の名店「コロンボ」。
「コロンボ」では、お店の方から「ルー足りてます?」と声をかけてくれるんです!
ご飯がお代わり自由になる食べ方もあるので、
これって……エンドレスカレーじゃないですか。
「ルーのお代わり」の他にも、「食後のアイスクリーム」、
「頭をぶつける天井」(!?)などなど、愛しいポイントが盛りだくさん。
今回は、2018年11月で45周年を迎えるアニバーサリーな老舗のカレー店に潜入です!
駅直結の札幌国際ビル
昼は毎食カレーでもいいんじゃないかと思っています。
メシ通レポーターの裸電球です。
今日もカレー、明日もカレー、そんなカレーファンな私が激プッシュ!
北海道でカレー好きを公言するならば、
ここを知らないと「モグリでしょ?」と言われるレベルの名店、札幌市の「コロンボ」に直撃取材です。
「コロンボ」が入っている札幌国際ビルは、駅に直結しているので雨の日も問題なし。
もしかすると、こっちの入り口の方がなじみ深い人が多いかもしれません。
45周年を迎える老舗のカレー屋さん
お昼時の行列はすごいです。
この辺りはオフィス街ですから、限られた昼休みの時間に。
ズラー、ですよズラー。
12席しかない店内。回転はめちゃくちゃ早いのであまり待ちません。
しかし、誰かしら並んでいることが多い印象ですね。
そんな行列店のアイドルタイム、15時にお邪魔しました。
今回はゆっくりとお話を聞くことが最大の目的です。
おっと、考えが甘かった。
昼時は過ぎているものの、たくさんの人!
なんとか席を確保したレベルです。
調理場は戦場のような忙しさ。
この活気も「コロンボ」の魅力なんですけどね。
食べながら落ち着くのを待ちたいと思います。
なんてったって45周年、聞きたいことが山ほどありますよ。
コロンボファンが狙うのは水曜日。
なぜなら日替りカレーに1番好評の「アレ」が登場するから。
そう、水曜日しか食べられない煮込みハンバーグ!
レギュラーメニューも魅力的ですが、
ファンはこれを求めて列を作るのです。
カウンターに座るなり、メニューも見ないで、
「日替わりをひとつ」と頼む人がたくさんいます。
▲日替り(水曜日) 煮込みハンバーグカレー (880円)
大きなハンバーグがドーンとすごいボリュームです。
そうそう、「コロンボ」は量がめっちゃ多いんですよね。
男性でも普通盛りでお腹いっぱいになります。
ライスだけで350gですから!
玉ねぎとひき肉を同量入れてこねる、大きなハンバーグ。
柔らかく肉汁があふれ出します。
ルーとの相性も抜群なんです!
おっと、店内のお客さんが一気にお会計だ。
チャンス到来です!
札幌の老舗カレー店にいろいろ聞いてみた
店主の藤井 亜生子さんです。
25年前からお店に立ち、初代のお母様が引退されてからは、2代目として味を守っています。明るくハツラツとした接客で、元気をもらえそう!
「コロンボ」は、お母様がこのビルができたタイミングで創業。
以来、店舗を移すこともなく営業されています。
▲レギュラーメニューで1番好評のカツカレー (850円)
「コロンボ」を始める前は、喫茶店を営んでいたんですって。
そのころ、カレーの専門店は少なかっため一念発起し、カレー専門店としてオープンしたそうです。
ここで裏話。
なんと、創業者のお母様はちょっぴりカレーが苦手だったんだとか。
「コロンボ」のルーはサラサラしているのが特徴。
これはお母様がドロッとしたルーを好まなかったからなんですって。
老若男女たくさんの人から愛される味を目指したそうです。
今でこそ、あらゆるスパイスが気軽に買えますが、
創業の頃は手に入りづらかったため、辛み成分には「一味」が使われています。
現在もその味付けは健在! どこか懐かしい味わいに仕上がっています。
「コロンボ」のカレーがおいしいのは、食材を厳選しているから!
北海道産の有機栽培で作られた玉ねぎを、長時間かけてペースト状になるまで煮込みます。だから、甘さとコクが違うのです。
玉ねぎの他にも、使わている野菜やお米は減農薬で育ったもの。
安心できる食材を使って、おいしいカレーを提供したいという思いが込められています。
卵は北海道の新冠町にある新生ユートピア牧場で平飼いで育った自然卵です。
こういうところまでしっかり!
私のお皿も後半戦
お話をアレコレうかがいながら食べ進めてきましたが。
おっと、もう後半戦。
ルーが少なくなってきました。
でも大丈夫。
これぞ、「コロンボ」のありがたみMAXサービス!
ルーを継ぎ足してくれるのです。
うれしすぎるサービスですよね。
しかも無料ですよ!
ちなみにお店にはプラス300円でライスが食べ放題になる方法も。
えっ……それでルーの継ぎ足しが無料なら。
エンドレスに「コロンボ」が食べられるってことじゃないですか!
お店側から声をかける!
元々は常連さんにお母さまが、「ルー足りてる?」と話しかけたのがルーツ。
中には遠慮してしまう人もいるだろうと、娘の亜生子さんが全てのお客様に話しかけるようにしたそうです。こうして、「コロンボ」を語るうえで最も有名なサービスが誕生しました。
歴史があるぶん、お話は尽きません。
「常連さんも知らないかも? 」な裏話をいくつか聞けましたよ!
コロンボ裏話①「間違い探し」
お店のガラスです。
創業からずっと使われているのですが、なんと。
カレーのスペルが間違っているではありませんか!
「CURRY」が「CARRY」になっています。
印刷物などはすべて修正していますが、この窓だけはそのまま。
デザイナーさん、仮に20歳の仕事だとしても現在65歳。
ああ、会ってインタビューしたい(爆)。
どんな気持ちか聞いてみたい(笑)。
コロンボ裏話②「面接で身長を聞く」
「コロンボ」の店内で、身長175センチ以上ある人は注意が必要です。
頭をぶつけてしまうことも!
創業当時と比べて、最近の若い人は大きいじゃないですか。
年々、ゴッチンする人が増えているそうです。
厨房はさらに10センチ床が高いんですって。
だから、働く人は165センチ以下が必須条件。
着ぐるみに入る仕事のように、まずは身長を聞くそうです。
大変なこともたくさんあった
長い歴史の中で乗り越えなければならない壁もありました。
振り返ると大変だったのは、お母様の「引退」だったそうです。
そうですよね~。ずっとお店を引っ張っていた方ですもんね。
そこで決意。
「コロンボ」は当時、すぐ横にスープカレーのお店も展開していました。
こちらも12年続く繁盛店だったのですが、
「コロンボ」があったからこそ出来たお店、「コロンボ」の味を守ることが第一と考え、悩んだ末に閉店されたそうです。
現在はこのお店1本勝負。そんな決断があったんですね。
味を守ることの大切さ、大変さがにじむエピソードです。
ちなみにお母さんは今でもお元気!
開店前の玉ねぎの仕込みなど、手伝ってくれているんですって。
そのスピードは今でもかなわないんだとか。
食後はアイスクリーム
こちらも「コロンボ」の名物。
食後に提供されるアイスクリームです!
さっぱりしていいんですよね。
これも昔からのサービス。
実はこのアイス、コロンボ専用に作られているもの!
ここでしか味わえないんですよ。
食べたくなってきたんじゃないですか?
今回は札幌の老舗カレー店「コロンボ」にお邪魔しました!
久しぶりの人も、初めての人も。
長年愛されるカレーをぜひお召し上がりください!
ほんと、できることなら水曜日の煮込みハンバーグがすごいですよ。
お店情報
カリーハウス コロンボ
住所:北海道札幌市中央区北4条西4丁目 札幌国際ビルB1階
電話番号:011-221-2028
営業時間:平日 11:00〜20:30、土曜日・日曜日・祝日 11:00~19:00(LO)
定休日:不定休(ホームページで臨時休業をお知らせ)
ウェブサイト:
書いた人:裸電球
北海道を拠点に食べ歩き。CATVでグルメ番組のレポーターを担当したことをきっかけに、ハシゴ酒が趣味となる。入りづらいお店に突撃するのが大好き。現在はフリーで、映像制作とライターの仕事をしている。
- ブログ:「裸電球ぶら下げて」