伝説の焼肉店「スタミナ苑」の行列には、並ぶだけの価値があると断言したい

エリア北千住・日暮里・葛飾・荒川

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今日もお店の前には長蛇の列が

足立区鹿浜に「スタミナ苑」という焼肉店があります。

「某グルメサイトで日本一に選ばれた」「総理大臣も並んだ」「開店の1時間前から行列に並んでも入れなかった」など数々の伝説を持ち、焼肉店の話をすると必ず名前が挙がる有名店なので、名前だけは聞いたことがあるという方も多いことでしょう。

 

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▲お店の外観。歴史を感じる店構えですね

 

私は混んでいるお店があまり好きではありません。

私と同じように「行列で有名なお店」と聞くと、腰が引けてしまう人もいるでしょう。

その気持ちはよくわかります。

長蛇の列を見ると、人生はそんなに長くないと思ってしまうのです。

でも、このお店は並んでよかったと思った数少ないお店のひとつでした。

 

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▲店前にある数人がけのベンチで待ちながら仕事をする人も

 

今回の記事では、スタミナ苑はそこまでハードルが高いお店でないことを皆さんにお伝えしたいと思います。行列ができるかもしれないけど、とてつもなくフレンドリーなお店だし、リピーターも多く、一度行ったお客さんはみんなお店のファンになって帰っていくことを。

並ぶだけの価値があるお店だということを。

 

その理由はなぜでしょうか。

今回はこの有名焼肉店の素晴らしさ、以下の4つのポイントに分けて紹介したいと思います。

  1. 行列に理由あり
  2. 店員さんの接客がとにかく素晴らしい
  3. 店内のいたるところがきれい
  4. そして肉がうまい

 

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なんだか、ワクワクしませんか。さあ、肉の聖地へ行ってみましょう!

 

「焼肉の聖地」スタミナ苑へ

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▲こんな本があります

 

本書はスタミナ苑のマスターによる自伝ですが、この中には、なぜお店がここまで有名になったのか、そして、日本全国にファンを持つ肉・ホルモンの仕込みの秘密がつまびらかに書いてあります。

行列日本一 スタミナ苑の 繁盛哲学 - うまいだけじゃない、売れ続けるための仕事の流儀 -

行列日本一 スタミナ苑の 繁盛哲学 - うまいだけじゃない、売れ続けるための仕事の流儀 -

  • 作者: 豊島雅信
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2018/09/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

「私はこの本を読んで大きな感銘を受けた!」と言いたいところですが、実は筆者はこの本の編集に濃厚にタッチしておりまして、本を作りながら、店主の肉に対する真摯(しんし)な姿勢に感動したというわけです。

そして、なぜこのお店がこれだけ愛され高く評価をされるのかも、よくわかったのです。

 

そこで、今回は改めてこのお店の魅力を伝えるべく、普段は入れない仕込みシーンまで含めて、このお店の素晴らしさをお伝えしたいと思います。

 

なぜ行列ができるのか

「うちの店は予約を取らない。誰が来たって並んでもらう。有名なタレントだって、政治家だって、そのルールは変わらない。ヘタすりゃ3時間前から待っているお客もいる」(『行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学』本文より)

 

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▲開店前からできる行列。この日は雨でした

 

スタミナ苑の代名詞とも言える行列は、席の予約を取らないこのお店のシステムにあります。そのルールは誰でも変わりません。

時の総理大臣も、あの大女優も並んだとか。

私も肉好きで有名なタレントが静かに並んでいる姿を目撃したことがあります。

 

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▲だいたい2時間前から行列が始まります

 

その日によって行列の長さは違うので、「この時間に行けば必ず入れる」という保証はありません。1時間並んで17時のオープンに入れない人もいれば、20時くらいにふらっと行ったら並ばずに入れたという私の友人の証言もあります。

とにかく1巡目に入りたいというなら、開店前から並ぶ必要があります。

 

でも、安心してください。

グループのなかの誰かひとりが並んでれば大丈夫。

人数が全員そろわないと席にはつけないので注意が必要ですが、開店15分前には全員集合すれば安心でしょう。

 

誰にでも平等なお店なのです。

 

「店員さんの接客がとにかく素晴らしい」のはなぜか

「アルバイトには、伝票の注文を取るときは、客を自分の彼女だと思えって伝えている。彼女にはいいように思われたいだろうって。また君に逢いたくなるように、いい接客で伝票を取りなさいって」(『行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学』本文より)

 

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▲こちらは番頭格の木戸さん。こんな怖そうな見た目だけどとってもフレンドリー

 

スタミナ苑でアルバイトをしているのは、近隣に住む若者たちです。

「賄いの焼肉が楽しみでここで働いている」という子も多いように、彼らはみんな今時のお兄ちゃん。ちょっとヤンチャそうな見た目の彼らですが、どんなに忙しくても手を上げればすぐに飛んできて、気分良く注文を取ってくれます。

 

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▲こちらがメニューです

 

みんながもれなく丁寧な接客なのはなぜか。

そこには店主の「客を彼女だと思え」という教えがありました。どんなに忙しくても、どんなに手一杯でも、手をあげればオーダーを聞きに駆けつけてくれますし、今日のお肉のおすすめも丁寧に教えてくれるので、ついついいろんなメニューを頼んでしまうのです。

 

すごく居心地がいいお店なのです。

 

「とにかく店内が清潔」なのはなぜか

「アルバイトが食事している頃、僕はトイレ掃除を始める。ゴム手袋をハメてゴシゴシと手でやってるよ。店がだんだん忙しくなってきた頃に、トイレ掃除は僕が自分でやる、って決めてから、もう何十年もずっと続けていることなんだ」(『行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学』本文より)

 

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▲店内はどこかしこもきれい

 

店内に入って驚くのは、その清潔さです。焼肉店特有の匂いもありません。

テーブルも壁も古いけどピカピカなのです。

 

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▲換気扇もピカピカ

 

聞けば、壁も換気扇も毎日磨いているとか。

トイレに至っては閉店後に店主自ら掃除をしています。「1日でもサボったらそのツケが必ずくる」といい聞かせて、自分を奮い立たせているんだそうです。

スタミナ苑の店舗自体は古く風格さえ感じさせますが、店内もトイレも清潔感を感じるのは、くまなく掃除が行き届いているからなのです。

 

女性でも安心して利用できるお店なんです。

 

そして「肉が超絶おいしい」のはなぜか?

そして、肉の話を。

名だたるグルマンたちがこのお店に高い評価を与え続けていることからもわかるように、スタミナ苑は、肉が、そして料理がどれもとびきりおいしいんです。驚くほどうまいんです。当たり前ですが、焼肉店は肉がうまくなくちゃ人は来ないのです。

 

「まずは、どうしたらおいしいと思ってもらえるだろうかを考える。そして、次に工夫をする。つまり頭を使う。どうすればいいか徹底的に頭を悩ませる」(『行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学』本文より)

 

それでは、肉祭りの始まりです!

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▲好評メニューの煮込み(1,000円)は必ず頼んでください。味噌と塩どちらも最高です

 

まずは煮込みから。スタミナ苑の煮込みは水を使いません。

野菜も入っていません。内臓だけを時間をかけてじっくりと煮込み、そこから出た水分だけで作り上げるのです。

 

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▲味の決め手となる最後の味付けはいつも真剣勝負です

 

届いた煮込みを箸ですくって口に入れた瞬間、牛の内臓が持つうま味が口いっぱいに広がります。

甘くて、うまい。

初めて食べた人は、その濃厚な味わいにたじろぐほどのうま味が口全体を満たします。

 

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▲撮影係として同行した後輩はこの表情。「この煮込み、すごいです!」

 

このお店の看板メニューはホルモン(内臓)です。

かつて「放るもん」と言われ誰からも見向きもされなかった時代から、ホルモンのおいしさに目をつけ、そのおいしさの宣伝に腐心してきたスタミナ苑。

今ではどこでも口にできる内臓部位ですが、「長い時間をかけてその社会的地位を高めたのはスタミナ苑」と言っても過言でないのです。

 

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▲絶対に頼みたいミックスホルモン(2,000円)は塩味がおすすめ

 

このお店のホルモンは全てが新鮮でプリプリとした素敵な歯応えがあって、かみ締めると肉のうま味があふれ出します。臭みなんて一切ありません。

それは、気の遠くなるような時間をかけた仕込みのたまものなんです。

特にレバーには丁寧な仕込みが欠かせません。

 

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▲下処理された直後のレバー。このお店で「レバーの概念が変わった」という人は数知れず

 

ミックスホルモンには自慢の内臓部位がバランスよく入っています。

網に並べてじっくり焼いて、それぞれの部位が持つ個性を楽しんでください。

 

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▲塩味のホルモンにはビールがおすすめ。生ビールの他に瓶ビールもあります

 

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▲私は痛風なのでレモンサワーにしましょうね。ドリンクを運んでくれたのはもう一人の番頭格の伊藤さん

 

それでは肉のパレードが始まります

ここら辺から、注文していた肉が続々と届き始め、私たちは興奮状態に陥ります。

「うめ〜!」「はいお待ち」「うまっ!」「はいお待ち」

まるで餅つきのようなリズムで肉がじゃんじゃん届きます。

 

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上タン塩(2,200円)

 

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上ハラミ(1,900円)

 

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▲あまりのうまさに真剣な表情になって一心不乱に食べ続ける後輩

 

肉が焼けたすぐそばから夢中になって肉を頬張る後輩ですが、視線は常に肉の焼け具合を確かめています。なんと立派な男なのでしょうか。

 

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▲こちらはヒレ肉(2,600円)。赤と白のコントラストが美しい

 

少しお腹が落ち着いたところで、後輩は肉の撮影を始めました。

インスタ用でしょうか。最近の若者ぽいですね。

 

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▲こんな真剣な表情は見たことがありません。撮影した写真は奥さんに送ったそうです

 

写真に集中する一方で、肉がテーブルに届くと、真面目な顔で網の上に肉をのせ、焼き加減を調節してくれる後輩。「肉を焦がしたら末代まで祟ってやる」と伝えたのが功を奏したようで、かなり丁寧に焼いているのがわかります。

 

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▲「できました!」赤さをギリギリ残したミディアムレアでいただきます

 

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▲うめえ〜

 

この放心状態のだらしない顔で数秒間固まっていた後輩は、おそらく、涅槃(ねはん)にいたのでしょう。「次の肉を焼こう」と頰をひっぱたくと、現実に戻ってきてくれました。

 

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▲一所懸命にその感動を伝えてくれるのですが、興奮しすぎて、あと、口の中に肉が入っているためなにを言ってるのかわからず

 

「うまいうまい」「うまいっすねえ」

 

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▲焼肉って本当に素晴らしいものですね

 

この後は延々とそのセリフの繰り返し。

どんどん届く肉は、次々にお腹に収まっていきます。

そうして、幸せなスタミナ苑の夜は更けていくのでした。

ああ、幸せだ。

さあ、あなたも「伝説の焼肉店」へ行ってみませんか。

 

お店情報

スタミナ苑

住所:東京都足立区鹿浜3-13-4
電話:03-3897-0416
営業時間:月曜日・水曜日~金曜日17:00~23:00、土曜日・日曜日・祝日16:30~23:00
※当店はご予約を受けておりません。ご来店順にご案内しております。
定休日:火曜日・第2・3水曜日 ※変更する場合あり

www.hotpepper.jp

 

書いた人:キンマサタカ

キンマサタカ

編集者・ライター。パンダ舎という会社で本を作っています。尿酸値13の痛風持ち。先日は足を引きずりながら立ち飲み屋の取材をしました。『週刊実話』で「売れっ子芸人の下積みメシ」という連載もやっています。好きな女性のタイプは人見知り。好きな動物は柴犬。好きな酒はレモンサワー。パンダとカレーが大好きです。

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